俺とozと大切なことと
アリカのやつ・・・
調子に乗りやがって・・・楽しんでる場合か?
しかし、普通にかわいい。正体を知らなければ、一目で付き合いたいと思うレベルだ。
そんなやつが腕を組んできたら・・・思い出すだけで妙な気分。
仕事に身が入らなそうだ・・・
とまぁ、ちょいちょい誘惑して来るアリカはほおっておいて、少し俺たちについて話しておこうと思う。
その前に、
『この物語はフィクションです。登場する団体・人物などの名称はすべて架空のものです。また、下ネタ、グロ系の表現が使われる場合があります。もし、ご覧のみなさまで気分の悪くなる方がいらっしゃいましたら、ブラウザの戻るボタンをクリックしてください』
お決まりのセリフを言ったところで、まずは自己紹介だな。
俺はナイト。名前がナイトだ。職業は剣士。騎士になりたかったが、その職業はなかった。
んでもう一人がアリカ。職業は格闘家。名前が女っぽいのはアレだが、本人がいいなら俺は気にしない。
しかしまぁアリカが女になるなんて、名前の魔力ってやつを信じてしまうな。マジで笑えねぇwwwwwww
おっと。話がそれた。次は世界について。
ここはオンラインゲームOzの仮想空間。
人口爆発によって地球上に居住空間がなくなった今、ゲーム世界を永住の地とする人が急増し、それに合わせて各国がOzを国政の一部として部分的に買収。それからは全世界はOzOSによって管理され、人々は現実と同じように仕事、生活をするようになっていった。
肉体は電子情報に変換されゲーム内で思い通りの動きをすることができるし、現実と同じように痛みはある(もちろん死にはしないレベルに設定されているが)。食事だって排泄だって何でもできる。すべてが現実と同様。それがOz社長の目指したこの世界ってなわけだ。
つまりは現実と全く同じと言ってもいい。異世界という言葉がしっくりくる気がする。
でも所詮はオンラインゲーム。サーバーは現実世界にある。サーバーが壊れたら世界は崩壊するわけだが、そうならないようにメンテナンスはするし、バックアップも数百機ほどある。もしもすべてのサーバーが内部から破壊されても、マザーがエラー修復を行うし、外部は各サーバーの自己修復でなんとかなる。
なんでそんなに詳しいかって?
あまり大きな声では言えないが、俺、運営側の人間なんだ。もちろん一緒に行動してるアリカもだ。
ほとんど無職みたいなものだけどな。
昔は、テストプレイとか散々やらされてたんだけど、社長が亡くなった今は観測されたバグを潰して回るだけだ。
ゲームシステムは社長が勝手に設定してたから、俺たちは内部データの最深部にアクセスすらできない。
おっと、この話はナイショだぞ。これがばれたら、世界の混乱を招いちまう。
まぁばれたところで、やすやすと突破されるようなセキュリティシステムじゃないから、びっくりするほど深刻な問題ではない。
いろいろとずれたが、自己紹介が済んだ所で、今回の事件について少し整理してみようか。
アリカの話だと、違和感を感じて目を覚ましたら、女になってた。ということらしい。
本人は全く原因がわからないらしい。もちろん一緒にいた俺も心当たりはない。
運営サイドとしては、なぜ性別が変わったか。現実の肉体に影響があるのか。それらについて調べ、今後このようなことが起こらないようにすることが、当面の課題か。
とりあえず仕事を終えたら本部にもどるとしよう。
なにかしらの手は打てるはずだ。