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ハチャメチャ魔王  作者: 火憐ちゃん
のんびり平和
95/110

王暗殺

あれ…話が…

「こんな感じらしいわよ」


リーベと秋野から話を聞いて足りない部分は想像で補完したが正確な話になっていた


「なるほどね~優希が吸血鬼になったか…」


合点がいった飛影


可能性として想定していたものだが実際に話を聞いて少し驚いていた


結果よければ全て良しが飛影


生き返ったのならば喜ばしいことである


「しかし…進化か…」


飛影にとって興味が湧いたのは秋野の魔法の進化である


「あの子魔法使えてまだ一年も経ってないんでしょ?」


飛影と同じくコトハもそれに関しては興味が湧いていた


「コトハは覚えて何年で一回目の進化をした?」


「私は五年くらいかしら」


飛影と一緒である


杏と違う系統だが天才のコトハでも飛影と同じ


「俺は一年で進化したのは聞いたことないが」


「私も同じよ」


絶対強者級で魔法使いの王である飛影


天才な少女で気まぐれで世界を破壊することはできないが実力は絶対強者級のコトハ


そんな二人ですら五年はかかった


しかし若干17歳の高校生の秋野は一年で進化した


それは快挙と言ってしまうにはおかしなものである


「…やっぱり面白いな!!」


そう


面白い


その可能性がどこまで伸びるか確認してみたくなった飛影


「…妬けるわね」


本当に嬉しそうな飛影を見てポツリと空気が振動するかしないかの大きさで呟く


「ん?焼く?」


しかしさすがは魔王の飛影


バッチリと聞こえていた


「…」


コトハは脳を回転させる


気づけば夕暮れ


「そろそろ城に戻りましょ?」


話のすり替えを目論むコトハ


「あぁそうだな」


あまり考えない飛影はすぐに頷く


「それじゃ…はい」


立ち上がったコトハは両手を広げる


動くのが面倒なコトハ


飛影は溜め息しかつかない


背中を向けてコトハを背負う


「ありがと…あぁ折角だから正門から入りましょう」


「なんで?」


飛影の城への侵入経路


もとい帰宅経路は基本的にどっかの窓や空からである


正門だと面倒だからである


「なんとなくよ」


「…まぁいいが」


飛影はその場で跳躍


時計台を壊さないように力を抑えて跳躍し助走なしにも関わらず一回の跳躍で正門に着地する


「ありがと」


楽ができたコトハ


飛影に礼を言って降りる


そこで飛影はあるものを発見した


「いったいどうした!!?」


拾わないでください


と注意書きが書き込まれた紙がキョンシーのように額に貼られていて縄で簀巻きのように縛られているセツネであった


どうやら外傷はないが気絶している


「…この字は…リタだな」


人間界の文字ではなく魔界の文字で書かれているそれはリタの筆記体である


リタは飛影の補佐として文字がわからなければ!!と魔界の文字を読み書きできるように勉強していて


なに不自由なく扱えるようになった


「しかも、拾ってくださいじゃなくて拾わないでくださいってところに茶目っ気があるな…五点くらいか…コトハはどう思う?」


セツネを見て笑いに対しての得点をつける飛影


コトハの意見を聞こうと振り返るがコトハはいなかった


「?…まぁいいか」


先に城に戻ったのだろうと当たりをつけて飛影はセツネを起こしにかかる


紙を剥がし縄を引きちぎる


紙を剥がして顔を見るとセツネは気絶ではなく寝ていた


「何故俺の周りには寝るやつが多いんだ…」


素朴な疑問である


「まぁいいか」


飛影は起こそうとセツネの頬を叩く


返事がない。ただの睡眠状態のようだ


「おい起きろ」


飛影は少し強めに頬を叩く


「…zzZZZ」


反応がない。ただの睡眠状態のようだ。


「…おいあほ!!」


飛影は軽く頭を叩く


「…zZ」


反応がない。ただの睡眠状態のようだ


「はぁ…」


飛影は一つ溜め息を吐くとセツネの両足をガッチリと掴んで自身の腰ほどまで持ち上げる


そしてゆっくりと回り始めた


「起きろコラァ!!」


ジャイアントスイング


セツネは宙を舞う


高さ50メートルほど

時速60キロほどで


「むぁ…」


風圧と浮遊感を感じたセツネは目を覚ます


「ぬぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」


山なりの軌道を描いて飛んでいったが当然重力が作用して地に落ちる


セツネが目覚めた時は地面まで10メートルであった


漫画などでは首が地面に突っ込んでジタバタとするギャグなシーンだが実際に起こるならば首の骨が折れることは確定である


「死ぬぅぅぅう!!」


現状の理解がまったくできないセツネ


態勢を立て直すことも着地することもできずに頭から突っ込む軌道


完全に死を覚悟した


(…なんだろう…どこか…どこか物凄いデジャブを感じる…昔こういったことが日常茶飯事だったような)


地面に激突する瞬間


セツネは脳内に走馬灯がよぎる


「よいしょ」


《風華・クッション》


セツネに風が纏われる


風がクッションとなりセツネは衝撃も感じずに地面に激突する


「生きてるかー」


俯せに地面に倒れているセツネ


誰もこれが女王セツネとは思わないだろう


「…」


飛影は先回りしておりセツネの無事を確認するために声をかける


「生きてるかー?」


「…」


二回目


返事がない。ただの屍のようだ。


「あれ?…生きてるかー?」


三回目


返事がない。ただの屍のよ


「生きてるわぁ!!…物凄いデジャブだと思ったらやっぱりお前か飛影!!」


返事がある。ただの生者のようだ。


セツネは起き上がり飛影の襟首を掴んで激しく揺する


「いや~起きないからな~!!」


「これでお前に殺されかけるのは何回目だぁ!!?」


セツネの代から始まりエリア以外が全員何度も体験しているこの飛影の殺人未遂


基本的に殺される直前で飛影が殺さないようにしているが


もし飛影がうっかりミスをした場合は確実に死ぬ


「えーと…多分1,500回は越えてるZE!!」


揺らされながらも親指を立てる


ノリノリで


「ZEじゃないわこの馬鹿!!!!」


セツネに対して1,500回以上

王族(エリア除く)全体では5,000回以上は殺人未遂を行っているが、それに対しての飛影の言い分は


王たるものいつでも命を狙われる!!だから咄嗟の判断で動けるようにしなきゃ駄目だ!!


である


「今回は何した…?」


「ジャイアントスイングで500メートルほど放り投げた」


「どこの世界に私の命を狙おうとしてジャイアントスイングで500メートル放り投げるやつがいる!!?」


咄嗟も何もない


初めは

寝てるときの暗殺防止でナイフを投げられたり

食事のときの暗殺防止で毒が混入されていたり

公務のときの暗殺防止で爆弾が投げられてたり

とまだマトモな部類だったが


数をこなすうちに飛影がどんどん悪ふざけに走り


90メートル程の落とし穴に落としたり

ドアを吹き飛ばしてぶつけようとしたり


今回のようにジャイアントスイングで500メートル飛ばしたりと何でもありである


そのお陰か暗殺は一度も成功したことがない


「知らん!!けどいるかもしれん!!」


「喧嘩売ってるんじゃないかお前…」


あまりの堂々とした発言に力が抜けるセツネ


「まぁ城行こうぜ」


「そうだな…帰るか」


もう何でもいいと諦めたセツネであった




進まないですね…城に戻る予定だったのですが城に戻ってないですね


次はちゃんと城につきます!!


勤務地変わって家に近くなっちゃいました

今まで通勤時間に作成していて更新遅れるかもです

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