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ハチャメチャ魔王  作者: 火憐ちゃん
のんびり平和
94/110

進化と再生

実力速見表(反則級編)冥界編前


コトハ>>>>>>>>>>マリエッタ>>>>>>>>>>>>>>>>>>エリア>>>>>>>>彗>>秋野>>>>平均的な反則級>>力が抑えられた飛影>>優希>メリア魔法学校生徒>>>>>>弱い反則級


まだ場所は時計台


あれから五時間ほど会話していた飛影とコトハ


「…お腹が空いたわね」


夕暮れになっていて時間的に小腹ではなく普通にお腹が減る時間帯である


「ん~なんか食べいくか?」


飛影は流石に昼の量が量であったため、小腹が空いた程度である


コトハはその案に頷こうとして、しまったと口をパクパクと動かす


「…や…やっぱり大丈夫よ…あと一時間でご飯だし」


少し慌てたようなコトハ


「?…まぁいいが」


少し疑問に思いながらも飛影は気にしない


《クルーズ》


飛影の隙を見極めてコトハは腹が鳴るなどないように胃袋の時間を止める


「あぁ…そういえば、俺が暴走した理由はさ…優希が死んだからなんだけど…なんか普通に生き返ってびっくりしたけどどういうこった?」


飛影は今まで感じていた疑問を聞く


「あぁそのこと?それなら簡単よ…あの吸血鬼としゅうちゃんががやったのよ」


「リーベと秋野が?」


コトハの呼ぶあだ名で本人を言い当てる飛影


感性は近いようである


>>>>>>>>>>


優希が殺されてエリアが意識を失った後のことだ


リーベが優希を発見する


というよりも魔力が消えたので様子を見に行ったという


「…」


死んでる優希と意識を失ったエリア


戦っている跡を見る限り黄泉がえりがいてエリアが戦って優希が巻き添えになったと予想する


血が溢れ城の廊下を汚していた


完全に手遅れであった


「ふ~ん…なるほどね」


何か納得したリーベ


同時に魔界に飛影がやってきた


圧力が襲いかかるがリーベは戦っている最中だと思って全く気にしない


しかし飛影の魔力が異常な薄気味悪さを放っており


そのことについては不安になる


「…」


翼を生やし急行するリーベ


リーベが到着するころには他の絶対強者級やコトハも到着していた


「どういうことなの?」


「さぁ…わかりませんが、恐らくは飛影の暴走だと思います」


状況を把握することができていないリタ達


あれが暴走だとはわかる


リーベだけは優希が死んだことを知っていてどうやって飛影が知ったかはわからないがそれが原因だという確証はあった


「アン…魔法…二人…隔離…」


そんな時にシーレイからの指示


それだけの言葉だがやるべきことは理解した


「え!?無理ですよ!!私死にます!!注意引いてください!!」


アンジェレネは一応は近接系の絶対強者級だが飛影やリーベのように防御力があったり、ギルギアやアユリのように防御力があったりはしないため、

攻撃力最強と接近戦最強の攻撃を食らえば確実に重傷を負う


「ここにいる全員で殺気混じりの魔法を発動しますので、その一瞬の隙を見てやってください」


リタの案にシーレイも頷く


「…はぁ…わかりました!!タイミングはそっちに任せますんで!!」


《アンビリルワールド》


よし!!とアンジェレネは気合を入れて魔法を発動


それと同時に五人は散開


飛影とギルギアを囲むようにして包囲し


《次元破壊》

《キュリクレイ》

《神の翼》

《スロウス》

《クルーズ》

《黒霧》


五人で同時に魔法を発動


そして注意が向いた瞬間を狙ってアンジェレネが飛影とギルギアを隔離する


リーベを除いた人物達は飛影を止めるために集まる


「私は他にやることあるから…飛影のこと頼むわ」


リーベは気絶している秋野の首根っこを掴んでいた


そのまま応答を待たずに城へと戻る


やってきたのは優希がある廊下


「起きなさい」


頬を軽く叩くリーベ


しかし起きない


リーベはこんなときにどうするか飛影から聞いたことを実践する


「…彗がヨダレを垂らして寝てる貴女を見て引いてるわよ」


「!!?」


飛び起きる秋野


いつもなら面白いと思って楽しめるがそんな余裕は無かった


「起きたわね…これ見て」


一心不乱に口元を袖で拭く秋野に優希を指差して視線を誘導する


「…これって…」


目を見開く秋野


あまり驚いてはいない


思考がついていかないのだ


「死んでるけど…まだ可能性はあるわ…結論から言うと貴女の魔法で優希の飛び散った心臓や肉や骨や心臓や血液に至るまで全て集めて欲しいの、私の黒霧じゃ無理だったから…ただ埃とかは混ぜないで」


集めて固めることを主軸にしている秋野の魔法


本質は集めること


「…けっこう無茶言いますね」


攻撃を集めたり足場を形成したりはあるが人の血肉を集めたことはないし


そこまで精密な集めはやったこともない


「でも…貴女しかいないのよ…お願い」


若干ながらも頭を下げる

リーベがここまで言うのは珍しい


優希とは仲が良かった


それだけだが、リーベにとってはそれで充分だ


頭を下げる程度ならいくらでも下げる

協力を望まないなら頼み込む


その姿が飛影と被った


「わかりました…」


秋野は真剣な表情で頷き魔力を全解放


《集固》


今まで構築していた魔法


それを緻密に繊細に針の穴を通すように集中して構築する


目を瞑って集中している秋野


リーベはその様子を見守る


ズズズとゆっくりと確実に地面に散らばりカーペットに染み込んだ血肉が浮き上がる


ゆっくりと脚を上げる秋野


(…駄目だ…遠い)


精密な動作を行うには脚は遠かった


基本的に感覚で身体を使って発動するのが魔法だが


今回のように集中して構築するためには脳を使って構築する


その為には脚の裏という秋野の魔法の発動場所が遠い


(もっと近く…もっと集中できる箇所)


秋野が今行おうとしているのは魔法の進化


脚の裏と限定されていた集固を進化させている


魔法の進化


それは魔法を使っていれば誰にもあることだ


飛影は最初ただの炎しか使えなかったが進化していき


今は無炎が扱えるまで進化した


しかし飛影が赤い炎から緑の炎を使用できるように進化したのは飛影が5歳の頃である


炎舞は生まれた時から使えたため飛影が魔法を使いはじめて五年で進化したのだ


彗の魔法は強化から進化になっているが


あれは本質を知って本来ある形で魔法を発動するようになっただけ


元は変わっていない


しかし秋野は違う条件を作り替えている


魔法を使用できるようになって一年にも満たない少女がである


(…一番操りやすい箇所…)


今秋野が行おうとしている行動がどれだけ異質で異常なことかを理解していない


(この子…面白い…)


こんな状態でもリーベは面白いと感じてしまった


秋野は右手を真っ直ぐに前へ伸ばす


(これが…良い…ここが一番操りやすい…わかりやすい)


右手に魔力が流れていく


血が


骨が


肉が


皮が


心臓が別々に集まりながら秋野の手に集められていく


(進化した…)


「これをどうすれば…」


集中を解かないように目を瞑りながら秋野はリーベに問いかける


「…!?…そうねまず血を優希の空いた胸に突っ込んで…」


見ることに集中していたリーベは意識を切り替える


「…」


秋野は再び集中する


手のひらに無造作に集められていた血肉が指の先へと集まっていく


《集固・バースト》


まずは親指に集められた血を放つ


「私が合図したら心臓…骨…肉…皮の順番で同じように放って…」


リーベは優希に近付いて爪を伸ばす


あくまでも表情を変えずに自分の腕を切り落とす


すぐに再生するが血は優希の傷口へと入り込んだ


「次」


合図をする


最後の皮を放ったところで五回目の腕を切り落とす


吸血鬼の血が肉体を再生していく


「…あ…う」


肉体の治療が終えたところで秋野が気を失い倒れる


「あらま…」


リーベはそれを支えてそっと床に寝かせる


進化に恐ろしいほどの疲労があり、脳が耐えきれなくなったのだ


「飛影が気に入るのもわかる気がするわ…」


妖艶に微笑むリーベ


あとは優希だけである


通常は肉体が死んだら魂が抜け出て天界に送られる


しかし今は冥界でゴタゴタがありすぐに魂が送られない


浮遊している魂は自らの肉体に吸い込まれるように入っていく


黄泉がえりは善人悪人関係無く魂を送り返し骨だけでも稼働するように設定しただけである


肉体付きはあやめの魔力を変換させてで半永久的に動き続けるような肉体を作ってそれに魂を入れただけである


それを逆手にとれば優希の魂はまだ浮遊しており治療が終えた肉体に還ってくる


まだ天界のシステムが完全に復旧していない今だからこその裏技


つまり


「な…なんじゃこりぁぁぁ!!?」


すでに傷口は塞がっているが大量の血痕(リーベの血)を見てまるで腹を刺されたかのように押さえ叫んでから倒れた


「…余裕あるわね」


今の優希は肉体が変わっている最中である


人間から吸血鬼へと


僅かな血しか与えていないのでリーベや飛影のように馬鹿な再生力はないが2から3回は再生できる程度の吸血鬼へと進化している最中


けっこうな痛みを伴うのでそんなふざける余裕はないはずである


優希は痛みで気絶しているがそれでも悲鳴でなくギャグをとった優希に驚くリーベでした


変化した実力速見表


コトハ>>>>>>>>>>マリエッタ>>>>>>>>>>>>エリア>>>>>>秋野>>>>>>>彗>優希>>>>>平均的な反則級>>力が抑えられた飛影>>>メリア魔法学校生徒>>>>>>弱い反則級


エリアが廻眼の効果を眼から手に移行できたのも進化です


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