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ハチャメチャ魔王  作者: 火憐ちゃん
のんびり平和
93/110

地獄への帰還


地獄(城)へと強制帰宅させられた飛影とセツネ


生き残れることはてきるのか!?



椿という鬼から強制帰宅を命じられて飛影とセツネは城へと帰宅する


「扉を開けたらそこは地獄絵図でした」


飛影は誰に説明しているかはわからないが状況を口に出していた


あるいは一人言か


「おかえりなさい飛影」


輝くような笑顔のリタがいた


「…」


しかしその手には金槌が握られていた


「飛影さん心配したんですよ~!!」


いつものように元気一杯のアンジェレネ


「…」


だがその両手にはダガーを持っていた


「…枕」


枕が消えて安眠できなかったシーレイは恨むような目で飛影を見る


「…」


やはりその両手には抱えるように鍵を持っている


「飛影様心配しましたよ…」


本当に心配している表情のアユリ


「…」


なぜかその手には氷の刃が形成されていた


「ふふふ…飛影くんは元気ねぇ」


いつものようにのほほんとした笑顔の静紅


「…」


でも次元破壊が使用されていて静紅の手刀は飛影の背中に触れている


「ふっふっふ…私が助けてあげたのに良い度胸じゃない…」


完全私はキレてますよオーラがでているリーベ


「…」


当然ながら爪も翼も飛び出て今にも飛びかかりそうであった


「飛影のばぁか!!」


いつものように無表情の黒鋼


「…」


武器であるのに使用されない鬱憤が溜まっていたのか黒鋼は両腕を刃に変化させている


「アホだな」

「アホすぎますね」

「流石に駄目だぞ兄ちゃん」

「お父様の馬鹿…」

「飛影さんのバーカ!!」


流石にこの騒動には参加できなかった彗と秋野と火月とエリアと優希


少し離れて見守る


前門の虎後門の竜とはよく言ったもので飛影にとっては前門の地獄絵図後門の鬼であった


鬼は手薄ではないかと普通は考えるが飛影の後ろにいる鬼(椿)は対飛影ならば最強の部類である


「頑張れ飛影!!」


セツネはすでに飛影から離れていた


(いや…これ死ぬだろ…)


冷静に状況を見て極めて冷静に未来予想図を想像した飛影


どう考えても五体バラバラになる


今の飛影の選択肢として


死ぬ

死ぬ

死ぬ


がある


つまり死亡は確定していた


逃げるという選択肢は存在しない


光速のリタに次元破壊の静紅に未来確知のシーレイがいるのだ


逃げきれるはずもない


戦うなんて選択肢は論外である


これだけの絶対強者級と上位の反則級がいるのに勝てると思うのは馬鹿でも無理だ


(遺言書書かせてくれるかなぁ…ってか何故優希が普通に生きてるんだ…?過程が気になるな…それよりも遺言書の中身どうしようか…とりあえず俺の持ってる宝を山分けしてもらって黒鋼はリタに託すかな…魔王は誰に委任しようかな~強さ的には…リーベだけどあいつはやろうとしないだろうし…シーレイも無理だな…アンジェレネ…は駄目だな…静紅もポンポン移動するし…コトハにするかね…若いけど俺は絶対強者級くらいの実力はあると思ってるし)


高速思考で現実逃避をする飛影


頭の中ではすでに遺言書の内容は完成していた


飛影の命が尽きるまでのカウントダウンが始まろうとした時に救いは現れた


《クルーズ》


「まぁ…待ちなさいよ」


飛影を庇うようにコトハが目の前に移動する


「確かに…みんな心配しているのに勝手に抜け出したひ~くんは駄目だと思うわ…でもそれだけじゃないでしょ?何やってたか考えなさいよ」


短絡的思考の者ばかりでコトハは呆れながらである


「瓦礫の撤去してたんでしょ?」


コトハは後ろの鬼に問いかける


「…してた」


「じゃあ良いじゃない…遊んでたんじゃなくて…この国のために動いたのよ?」


飛影はずっと黙っていた


心の中だけでコトハに対しての感謝の言葉を叫びながら。


正しい意見に全員がたじろぐ


「で…ても魔法使えば一瞬じゃん!!」


魔法を使わずにのんびりと労働していて遊んでいると判断した椿


「確かに一瞬ね…でも今回の騒動で建物の被害にあった人は国から援助金は降りるけどすぐはでないのよ…そんな人やお金が無い人は今回の瓦礫の撤去は大切な働き口よ?だから二人は魔法を使わないで労働したのでしょう?」


『わぁお』


コトハの言葉に飛影もセツネも驚嘆の一言を洩らす


そうなのだ


アホでも飛影とセツネは王である


そのぐらいの考えで動かなければならない


国とは上が勝手に決めて良いものではなく国民と力を合わせて成長させるものなのだ


飛影が言わなかった理由としてこの場合では何を言っても言い訳にしか聞こえないからである


「うぅ」


後ろの鬼が椿に戻った


「関係ないわ…起きた時に飛影が私の傍にいなかったことが問題よ」


他の全員も矛を納めていたがリーベだけは納めずに我儘を発動


「貴女…どこの餓鬼よ…」


子供のような我儘にコトハが少しイラつく


「吸血鬼よ…」


ふふふと笑うリーベ


魔力と魔力が激突する


「あら…反則級だと思っていたら絶対強者級じゃない…」


「五月蝿いわね…蝙蝠じゃなくて…蝿で良いわね」


コトハの実力は純粋な魔力なら絶対強者級である


そんなコトハの挑発的な言葉はリーベの額に青筋が浮かばせるには充分である


殺気が漏れでた瞬間に飛影達は目を合わせて頷いた


「良い度胸じゃない…」


「キャッチ!!」


飛影は後ろから抱き締める形で手で口を塞ぐ


「ふむぐ…」


これでこれ以上の挑発行為はできない


飛影は振り返り椿にアイコンタクトを送る


すぐに頷いた椿


「へむむむ…」


コトハが何かを言って暴れていたが飛影は気にせずにそのまま城から出て距離を離す


「あぁぁぁ!!!!ちょっと飛影は置いてきなさいよ!!」


リーベ的には飛影を取られた取られたと認識していた


「まぁ…落ち着いてください」


追おうとしたリーベを寸前でリタが止める


「とりあえず…フルボッコには出来ませんでしたが…飛影の目を城から逸らすことはできましたから良しです」


あとはコトハが上手くやるとリタは信じる


「飛影を殴れなかったのはとても残念ですがあのような正統な理由があるならばしょうがないです」


補佐とは思えない台詞を吐くリタ


当初の計画は飛影を気絶させるまで殴り続ける作戦だったが、流石にあそこまで配慮して行っていたことを遊びとは言えない


「へぐ!!」


「さて…始めましょうか…」


リタはセツネを気絶させる


『おぉ~!!』


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


「全くもう!!私があんな馬鹿と戦うと思ったのかしらひーくんは!!」


大激怒である


とりあえずということでメリア魔法学校の時計台に移動した飛影とコトハ


口を塞ぐ手が撤去されてコトハはキレた


足場が悪い時計台の天辺に飛影は正座してコトハは立っていた


「全くもう!!私はひーくんを信じたからひーくんも私を信じなさい!」


「悪い」


「全くもう!!」


牛になったかのようにコトハは全くもう!!と繰り返す


「そういや…なんで俺とセツネの瓦礫の撤去とかの理由を言い当てれたんだ?」


椿ですらわからなかったのだ


あのままでは飛影はミンチになる確率百%だった


「手」


コトハは手のひらを飛影に向ける


「手?」


同じように飛影はコトハの手のひらに合わせるように向ける


コトハはそれを握って飛影の隣に座る


「当たり前よ…私は頭良い方だからひーくんのことは分かるわよ」


「ははっ…それは嬉しいこった!!あれはマジで死ぬかと思った」


思ったではまだ甘い


もはや確定していた


「…鈍いわね」


コトハ的には核心を言えたつもりだが飛影には全く通じなかった


「まぁ恐らく10回分の命を救ってもらったからな…願い事あれば10個くらいは叶えてしんぜよう」


飛影は吸血鬼で10回分は死ねるがマゾではない


痛いのは嫌である


「ひーくんへの借りはそれ以上にあるのだけど…まぁいいわ。10個は多いから三個にさせて」


欲がないコトハ


「おっけい!!」


「じゃあ一つ目さっそく使うわ…このままで喋りましょ」


「?そんなの別に使わなくても」


「いいの!」


飛影と繋いでいる手を少し強く握るコトハ


そっぽ向いたその顔は太陽の光とは関係無く赤くなっていた



恋する乙女は難しいです。

飛影はマジで男女間の区別を全くしないため鈍いとかは関係ないです

皆友達や家族が飛影なので愛はあっても恋は皆無です


さて、そろそろ優希が生き返った話でもしようかと思います。




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