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ハチャメチャ魔王  作者: 火憐ちゃん
冥界編
85/110

名探偵飛影

身体も子ども

頭も子ども


ダメダメハチャメチャ魔王飛影


骨が現れる10分前


何か妙な魔力を感じた飛影


(なんだ……?)


現在冥界を探索中


妙な魔力を感じる前にも違和感があった


魂の数が激減していた


最初は刑務所みたくラジオ体操でもしてるのかとアホなことを考えていたが当然そんなことはない


(……複雑に考えすぎか…ただ事実だけを汲み取る)


飛影が任されたのは冥王を救うこと


報酬は絶対強者級の処分


「はぁ…」


飛影は溜め息を吐く


同時に跳躍


妙な魔力を感じた場所までおよそ5キロ


一回の跳躍で辿り着く


そこにいるのはあやめとガル


「!!?」


驚きを隠せないガルと予想していたように微笑みあやめ


今の飛影にはそれだけしか視界に入れていない


例え巨大な次元の切れ目ができていても


そこから魂が出ていっても関係ない


「おい飯は!?ご飯の支度できたら呼んでくれんじゃねぇのか?」


『……』


その問いかけは予想外らしくあやめもガルもポカンとしてしまう


「なにふざけてんだ?……普通に考えて何してんだ!!?とかが普通の反応じゃねぇのか!!?」


あやめのつっこみ


「ふん!!普通になんの意味がある!!?」


堂々と偉そうに笑う飛影


「こいつ馬鹿だぞ」


「だが実力は本物だ」


ここに飛影の知り合いがいれば頷いていただろう


「あれ?ってかあやめ喋りかた違うな」


おどおどした喋り方におどおどした表情から一変している


ざらついたような肉食獣を思わせる表情


「あぁ…今の俺はあやめじゃねぇリオンだ。あいつにここは駄目だ」


「あ~なるほどね…」


少女あやめ


若くして冥王になり、悪人だけの魂が集まるこの場所で心が汚染された


「調べれた時間は二時間ぐらいだけど…けっこう調べたぜ?魔王の名推理聞きたいか?」


「ケケ…おもしれぇ!!ご披露頼むぜ名探偵!!」


目付きは鋭くなっているが元々の可愛さがあり違和感バリバリである


「おい、そんな暇は…」


飛影の名推理よりも大事なことがあるにも関わらず話を聞こうとするリオンにガルは制止しようとする


ギルギアが来る前に二人がかりで潰せば楽である


「黙れよ」


しかし、まるで深海のように底冷えした声色


たった一言でガルは黙りこくる


「まず…ことの発端は、多分27年前、初めてあやめが殺めた時のことだな…悪人達の魂に汚染され心がおかしくなりはじめた…それから五年後までは発作的に殺すだけだったが、今から22年前多分リオンが生まれた」


『……』


あり得ない


二人の表情から読み取れる言葉だ


「あやめを護るために生まれたリオンは、最初は悪人の魂があるから汚染されたと考える…やったことは単純、超労働…働いて働いて地獄送りにしてを繰り返す。そして時は流れた」


息をのむ音が響くほど静寂に包まれている


「今から5年前、いくら処理しても減ることがない魂に嫌気が差した。計画を変えようと考えた。多分一ヶ月後ぐらいに全く働かなくなったリオン…いやあやめかな?に文句が溜まった職員達が反発…結果は皆殺し…唯一の生き残りで反発しなかったガルが生き残る……そして二人で天界に怪しまれないように仕事をしながら計画を立てた」


ガルが


化物


と洩らすが誰も反応しない


「そしてその計画は簡単だ…悪人の魂があるからだめだと…計画が決まった二人は冥界のシステム壊そうとする。悪人だけが集まらないように、善人の魂を集めよう…いやここから魂を無くして違う世界に送りつけよう…そうすればここは安泰だ…どこの世界にしよう魔界にしよう」


人の思考が全て推理されている


薄ら笑いのリオンの表情が固まった


「つい先日、誰も冥界から戻ってこない事実に気付いたラインが使者を送った…そしてその全てが戻ってこないラインは俺に依頼した…ってとこだな」


あらかた喋り終わった飛影


ゆっくりと魔力を開放する


「ケケ!!すげぇよあんた!!二時間足らずでよくそんなわかったな!!尊敬だよ尊敬!!」


狂ったように笑うリオン


「情報を集めるのは得意だからな」


リオンもガルも魔力を開放していく


飛影の風華は風である


どこにでも進入し情報を集めていく


死んだ者が残したメッセージを手に入れるのに


本気の飛影の情報収集能力は魔王で一番である


「ケケ!!じゃあちょっと補足説明!!…今やってるのは黄泉帰り…死者の復活だよ!!あんたの世界も今は大量に黄泉帰ってると思うぜ!!範囲はメリアにしといとやったよ!!もっとも魔界全土に範囲を拡大するけどなぁ!!」


ラインに優秀と言われたのは伊達ではなく魔力を全開放したリオンは魔王級の魔力であった


ガルも遜色ない


『茶番は終わりだ!!』


リオンは懐から銃を取り出す


《アルケミイ》


ガルは魔法を発動


攻撃が放たれる


《風華・壁》


飛影は迷うことなくリオンに向き直り防御壁を展開する


殴りかかってくるガルは完全に無視である


風の防御壁がリオンの攻撃を受けとめる


その間背中は無防備である


「殺った!!」


飛影の後頭部に向け放つ


全力の拳


頭蓋は粉砕されるほどである


だがガルは飛影が吸血鬼だとしらない


そして


硬いもの同士がぶつかり合う音と衝撃が響く


「面白そうじゃ!!我も混ぜろ!!」


飛影の頭蓋を粉砕した後にギルギアがその拳を受け止めていた


ニヤリと笑うリオンとガル


また二対一である


「ふざけんなやこらぁぁぁぁぁ!!?」


力なくその場に崩れ落ちそうだった飛影は踏みとどまり頭が再生する


そして怒りの視線はギルギアに


「今お前普通に間に合っただろうが!!?なんで直撃したのを見てから来るんだよ!!?」


そう…絶妙なほど狙ったタイミングで現れたギルギアだが


飛影が直撃を食らうまえに防ぐことはできた


簡単に言えばわざと飛影を助けなかったのだ


「はっ!!なぜ我が貴様を助けねばならん!!」


「それもそうか!!全くもってその通りだ!!」


ギルギアと飛影はお互いに背中を合わせながらも喧嘩をする


「接近戦ができそうじゃからな…我がこやつを殺る!!」


「んじゃ俺はリオンを殺る!!」


ギルギアはガルと飛影はリオンと向き直る


両者共に満面の笑顔である


戦い…殺しあいを狂っているほど愛している


「フハハ!!絶対に死ぬんじゃぞ!!」


「お前もな!!」


普通は逆であるが飛影とギルギアの二人の場合は正しい


「とりあえず場所を変えるかの!」


ギルギアは人型のまま尻尾だけを龍化する


《アルケミイ》


ガルが嫌な気配を感じると同時に魔法を発動


「ぐっ!!」


避けることすら叶わず吹き飛ばされる


「フハハ!!」


そしてギルギアもそれを追う


吹き飛ばされおよそ30キロ離れた場所に


無傷のガルとギルギアが対峙する


「硬いの…面白そうじゃ!!」


「貴様を殺し世界を壊す!!」


楽しそうに笑うギルギア


どこまでも真剣なガル


《グラビティ》


《アルケミイ》


同時に魔法を展開する


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


「さて…はて…さてはてさてはてさてはてぇ!!さぁ殺り合おう!!!!全力で殺し合おうじゃねぇか!!?」


残った飛影とリオン


両者共に笑っていた


「けっ!!戦闘狂かよ!!?…上等じゃねぇか!!だけど…俺は戦闘型じゃねぇからな!!…私が相手します」


一瞬で人格が入れ替わる


《炎舞》

《風華》


《破滅のワルツ(サァイッショニオドリマショウ)》


右手に炎

左手に風を纏った拳で構える飛影


右手に拳銃

左手に拳銃と二丁拳銃を構えるあやめ


リオンの時とは違いあやめの表情は真剣そのものであった



まぁわかりづらいと思いますのでまとめると


魔界を乗っ取るぜヒャッハーって感じです



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