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ハチャメチャ魔王  作者: 火憐ちゃん
冥界編
79/110

冥界での暴走


個人的に面白い組み合わせの二人です



「死ね!!」


「貴様が死ね!!」


冥界に移動した飛影


移動して三秒後に喧嘩が始まっている


「腐れババアが!!」


「やかましいわチビ!!」


飛影の喧嘩の相手はギルギアである


「だいたいここはどこじゃ!!?」


「冥界だ馬鹿!!」


殴り合いにはなっていないが調子近距離でガンをつけあっている二人


周囲は悪人の溜まり場というほど雰囲気が淀んでいた


普通の街のようだが汚ならしい


冥界は世界単位の刑務所のようなものである


当然飛影達が喧嘩している最中も殺気混じりの視線が飛影達を射抜くが飛影達は全く気にしていない


「なぜそもそも貴様が冥界に飛ばされるんじゃ?ついに死んだかの?」


「ちげえよ!!ラインからの依頼だよ!!」


これだけ長いこと(一分)一緒にいて殴り合いになっていないのが奇跡である


「まぁよい。ほら戻すのじゃチビ」


「あぁ!!?」


チビと言われてかなり不機嫌ぶちギレ中である


「貴様のヘリオトロープを使えば我は帰れるじゃろうが」


ギルギアもけっこう怒りがたまっていてかなり上からの物言いである


「誰がお前のために使うかっての!!」


「お願いではない命令じゃ」


「死にたいらしいな」


「貴様が死ね」


何故こんなことになっているかといえば話は遡る


あれから飛影は優雅に紅茶を飲んでいるとギルギアがやってきた


何故我が…とぶつぶつ小言を言いながらである


「どうしたんですか?」


飛影はそろそろ飛ばされるのでリタがギルギアを近付けさせないように自身から出向く


「おぉ…リタか…あのチビは元気にやってるかの確認で我が寄越されたのじゃ、まぁリタは元気じゃったと伝えておくでの」


物凄く早く帰りたそうにしている


原因は飛影である


「誰がチビだババア」


二人の距離は50メートル程は離したが


二人の悪口に対しての地獄耳を甘くみていたリタ


ギルギアのチビが飛影に届きそのお返しに飛影のババアがギルギアに届いてしまった


そこからは一瞬である


額に血管が軽く浮き出たギルギアは飛影を殺そうと一瞬で接近


飛影もギルギアの行動は予測していてカウンターなど無しにただ拳を振るう


拳を拳で叩き壊すことしか考えていない二人の攻撃がかちあう前に時間がきた


一瞬光に包まれる


光が消えた時には飛影とギルギアはいなくなっていた


「最悪なコンビで行きやがったぁぁぁぁァア!!!!??」


ラインはその場で崩れ落ちる


冥界も天界である


早く止めなければ天界が確実に滅びる


「……」


リタでさえ思考が停止している


「冥界に行くのは時間がかかるし!!三日は放置になる…」


顔を真っ青にするライン


「三日三晩程度ならあの二人は殺し合いしてますから命の心配はいらないですね」


逆にリタは安心する


飛影にもしもがあるとは考えていない


ギルギアが死なないことにリタは安堵する


「その前に私の世界が滅びる!!!!あいつらなら滅びても気付かずに殺し合い継続するよ!!!!」


「まぁそうですね」


それは容易に想像できたリタ


「よし!!アユリに行ってもらおう!!彼女の方が速いし!!」


「うっわぁ…自分の不手際を部下に押し付けるなんて…ゴミですね…」


リタが本気で引いていた


その表情に態度に言葉


ラインの胸に突き刺さる


「…リタ、飛影に似てきたね…」


「……ふふ…今更褒めても無駄ですよ!!」


リタはその言葉が嬉しかったのか表情が緩んでいた


ライン的には貶したつもりだったのだが


リタの反応を見て貶したつもりと言った瞬間に身体が真っ二つになることが想像できた


「とりあえず何とかしなきゃな……」


そのためにはまず世界移動が可能な転送札で天界に戻る必要がある


スーツの内ポケットから取り出そうとして


「……あれ!!?ない!!!!」


10枚全て無くなっていた


「さっき飛影が上着からパクってましたよ…もしもの時にって」


「やられた…ダドマに頼まないと…」


ダドマに連絡をとることすら容易ではない


「手伝いくらいは気が向いたらやりますよ」


あくまで他人事のリタであった


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


あのあと五分程殴りあって街の一角が崩壊していた


「ってなわけよ」


とりあえず現状を確認したいとギルギアと飛影が休戦していた


「つまり、冥界には移動の制限がかけられており一定の周期でなければ世界間の移動ができないってわけじゃな」


飛影の二分ほどの説明をまとめるギルギア


「ちょい違う」


しかしそれにダメ出しをする


「あくまで向こうから冥界への移動が一定の周期であって冥界から向こうに行くのは不可能だ」


脱出防止だな


と飛影は追加する


「その周期が次は三日後ってことじゃな」


「そうそう…それはあくまでも魔法の移動であって向こうからの物理的な移動はできるんだってさ」


冥界から地獄以外の他の世界に行くことは原則的に不可能で


唯一の例外としてラインやアユリクラスの権限ならば行き来が可能である


飛影も迎えにきてもらうことで帰還しようと考えていた


「ふむ…理解した」


飛影とギルギア


犬猿の仲であるが休戦している理由は3つある


一つ、報酬の絶対強者級の処分を二人いるということなので山分け

一つ、それ以上に潰したいやつが現れたからそいつを潰すのが優先された

一つ、再開の場所はラインの仕事場にする


簡単に言えばラインをぶち殺すための休戦である


ギルギアは関係ないのに巻き込まれ

飛影はギルギアがいることに怒りがたまっている


「それで…貴様はどうするのじゃ?」


「まぁどうするもこうするも…責任者を助けるのが依頼だからとりあえず実行しなくちゃな~って感じ」


飛影とギルギア


二人の距離は三メートル


不可侵条約も既に結んである


ここでキレてもラインへの影響は少ない


そのため二人とも互いの禁句は言わないようにも取り決めを行った


「ふむ…暇じゃし我も着いていこうかの…」


「別にいいけど」


この二人を知る者であればこの光景は不気味の一言に尽きる


しかし、表面上は普通に喋っているが二人とも胃がキリキリと痛みを発していた


まだ一時間も経っていないがストレスが尋常ではないほど溜まっている


「そこの生者二人…目的と理由を話せ、冥界への無断侵入は重罪だとわかっているんだろ?」


いつの間にか飛影とギルギアは囲まれていた


そして雑兵レベルの魔力の中に一つだけ強力な魔力がある


その男がリーダーのようである


「無断侵入と言われておるがどういうことじゃ?」


「知らん…ラインの不手際だろ…21だからあの男以外を10ずつな」


「ふむ…まぁよいじゃろ貴様と平等は気に食わんが、今のこの状況よりかはマシじゃ」


とにかくストレスを発散させたい


この飛影やギルギアを取り囲む雑魚は武器を構えている


まさにゴミにゴミと言われていると同意でストレスは溜まる一方である


そのストレスから解放される行動は簡単だった


二人が同時に腕を振るう


ただそれだけ


衝撃波はそれだけで発生する


取り囲む雑魚


リーダー格の男


冥界の街


その二人の一撃は全てを吹き飛ばした


ただでさえ街の一角が崩壊していたがさらに半径一キロほどが何もなくなる


「発散できないな」

「発散できないの」


ただの軽い一撃だ


そんなもんで消える存在などいてもいなくても同意である


「……絶対強者級か…」


一人無傷の男


武器は構えておらず一応は話を聞く態度になっている


絶対強者級の男は二人の絶対強者級に突っ込むなどの愚は起こさない


「とりま自己紹介かな…魔界の魔王…天界の魔王の依頼で来た」


「人間界の魔王補佐じゃ…成り行きで来た」


魔王と魔王補佐ということに驚きながら男は警戒をとく


「俺は冥王に使える者だ…補佐のようなものだ」


敵ではない


特に魔王レベルが冥界に入るには天界の魔王の許可が必須である


冥界からすれば天界は上司である


「冥王に用か?」


「冥王ってこの世界の管理者か?」


冥王という単語は知らなかった飛影


名前的にあたりをつけて質問する


「そうだ…若くしてこの冥界統治することが許された存在だ」


「案内しろ」


飛影はニィと頬を若干吊り上げる


完全に悪人の顔である


「ふむ…」


ギルギアも冥界に来たことはなく面白そうににやついていた



飛影とギルギア


この二人の喧嘩は簡単にいえば子供の喧嘩です


ただ被害が大陸単位になりますが…



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