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ハチャメチャ魔王  作者: 火憐ちゃん
魔界編
73/110

学力?試験


学力試験です


この話は悩みました



「う~む…」


学長室


飛影は試験の結果を見て頭を抱えていた


80キロ走


完走者は三人


かなりというか物凄く芳しくない結果である


飛影の意図に気付かずにリタを相手にし気絶させられたものや諦めた者が大多数


意図に気付いたが40キロを越えなかったものが残りをしめていた


「なに見てるの…?」


次の試験は学力試験のためすでに飛影が作成したテストを科目別に分けているコトハ


手を止めて伺う


「体力試験の結果」


「ちょっと見せて」


さささっと科目別に分け終わり飛影から結果の紙を借りる


「…80キロ走…普通は無理よ。私も無理よ」


普通の学生に八時間で80キロは厳しいところである


しかも、それに加え飛影の意図に気付けなけれぱならない


コトハは読書しかしていないため体力は皆無である


「でも、魔力は使っていいし、魔法も使っていいんだぜ?」


「それなら簡単ね…」


魔力による肉体強化


その効果は普通と普通ではないを分けるのに充分な効果を発揮する


魔力で肉体強化を行えば80キロは完走できるレベルである


にも関わらず完走できていないのは魔力による肉体強化を知らないからである


それか知っていてもできないか


どちらにしてもレベルの低さは酷いものである


「…ひ~くん一つ聞きたいけど…5,000人?」


「何が?」


「生徒」


「そうだよ」


コトハは顔を青ざめる


「…私にそんな人数を一人で教えろと…」


絶対に無理だと飛影の胸ぐらを掴んで上下に揺らす


どうでもいいことだがコトハは眼鏡を外している


本を読むとき以外はかけないのだ


理由は本を読むときに眼鏡をかけると知的に見えるからである


「いや、昔から魔法学校って言われてるけど本当に魔法の授業を受けれるのは多くて20人くらいかな…あとは週3でやる魔法についての正しい知識を大フロアで講義する。んでその講義も人数制限あるから大丈夫さ」


「20人?…そんなに少ないの?」


「いや多いだろ…誰にでも使える魔術じゃなくて使えるやつしか使えない魔法だぜ」


基本的に魔法の修得率は馬鹿みたいに低い


そのため魔法の授業だけは学生の時間が無駄にならないようにテストを行い適性が無ければ授業を選択すらできない


さらに20人いても最終的に魔法を覚えることができるのは一人か二人いればマシである


「……それもそうね…なら私は講義と授業を受け持てばいいの?」


「そうそう、まぁ基本的に授業の方は最初は忙しいけど後は自主練みたいな感じだからな」


魔法の構築には当然知識も必要だが


知識を覚えたらあとはひらめきと感覚と集中など外部から干渉できることは少なくなる


「思ったより楽でよかったわ」


「そこまで重荷は背負わさないよ、さて…学力試験だ」


飛影は笑みを浮かべる


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


数ある教室の一室


クラスは無いのでてきとうに座れという指示通りに生徒達はてきとうに座っていた


彗と秋野と火月も同じ教室の角を陣取っていた


「ドーン!!!!!!」


ドアが吹き飛んだ


かなりの勢いで吹き飛ぶドア


生徒達はいきなりのことに唖然とし悲鳴をあげるものもいた


彗達は犯人の予想も犯行の理由も知っているので溜め息を吐く


犯人飛影


理由そこにドアがあったから


「テストを配るぞ~」


何事もなかったかのように飛影は教壇に立つ


「またやらかした!!!ひ~くんドアは蹴破るものじゃないわよ!」


そして彗達も初対面な少女のコトハも入ってくる


「も~!」


頭を抱えているコトハ


彗と秋野はそれを見て同情できてしまう


《クルーズ》


コトハは魔法を発動する


地面に横たわりくの字に折れ曲がったドアが再び吹き飛んだ


逆再生のように同じ勢いで元の位置にそして傷が修復


ドアが元通りになる


「よし…では配るぞ~」


《風華・テスト配布》


風に乗りテストが全科目分全員の机の上に乗る


「ルールは超簡単…解けばいい。休憩は無し科目は三科目…12時まで…カンニングが見つかる=最下位ね」


《炎舞・孤火》


教壇の上に赤い炎の狐が造られる


「カンニング防止のため、こいつに見張ってもらう」


炎でできた狐は愛らしい外見で後ろ脚で耳を掻いている


女子は可愛いとぼやいたりしているが彗と秋野はそんな感情が一切わかない


「カンニング発見から一分後に俺が来るシステムで、こいつらはカンニング者を見つけると問答無用で気絶させます。そのため気絶しているもの、戦っているものをカンニング者と見なす」


「んじゃあ俺が教室を出たらスタート。他のクラスは狐が欠伸をしたらスタートだ」


飛影は風華の風で全教室に伝えていた


教室から出ようとする飛影


脚が再び浮き


「てい!」


コトハが投げた辞書が飛影の後頭部を直撃する


「痛いぞ…」


「私が面倒よ!」


ガミガミと怒られて飛影は大人しく手でドアを開けて出ていく


「それじゃ…スタート」


閉め際にコトハが呟いた


一切に紙を捲る音が教室に木霊する


彗も秋野も学力は優秀で魔界の学校の授業レベルを確認もかねてのものである


『……』


彗も秋野も火月も動きが止まる


テスト用紙を捲るとそこには英語のようなよくわからない全く理解不能な言語で構成されている問題が並んでいた


(忘れてたぁぁ!!!普通に会話してたから文字も読めるもんだと思ってたぁぁ!!!!エリアが字が読めないって言ってたのにぃぃぃぃ!!!)


ぬがぁと静かに頭を抱える彗


横目で秋野を見ると同じように蠢いている


それと比べ火月は余裕の表情で腕を組んでいる


(あぁそうか…火月は飛影の妹だから文字の勉強もさせられてたのか?)


しかし、一向に動きがない火月


(?)


「zZZ」


(寝てるしぃぃ!!!!)


当然ながら解るわけがない火月は早々にリタイアする


悩む彗


今回の抜け道は簡単に発見できた


しかし通れる自信があまりないのも現状である


今回は超がつくほど単純で難解である


しかし、やらなければ学力は酷い成績になる


確実に飛影から


「ウハハハ!!!いつも常識常識って言ってるけど彗は常識無いんだな!!!」


と笑われるのは目に見えている


彗は狐火を睨む


今回は飛影の魔法の炎である狐火を一分以内に消せばクリアである


愛くるしくさらに全長50センチほどの狐火


それを破壊するのに普通は躊躇するが彗は躊躇しない


理由としては


下手したら瞬殺されるからである


見かけはどうであれ絶対強者級の魔法


辛いものがある


冷静に作戦を練るために彗はテストをやってます的な雰囲気を出しながら狐火を観察する


(……試してみるか)


《限界突破・魔力探知強化》


彗は魔法を発動し、眼を進化させる


(よし)


魔力の探知ができるように進化した眼は狐火の魔力の大きさが現れていた


そして彗はその場に突っ伏す


(俺より普通に強い)


魔力でしか動いてない


所詮魔法の身体の狐火


魔力を確認すると実に彗の1.3倍はある


魔法を解除して狐火の動きに注目することにした彗


法則性を見つけて先手を取れれば楽である


20分ほど眺めていると法則性を掴んだ彗


まず欠伸をする


そして秋野、彗、火月と見て生徒一人一人を順番に見て一周したらまた欠伸


何度も確認して確信に変わった


(魔力の高い順に見てるのか…)


法則性を見つけたが一対一じゃ勝ち目が薄い


秋野と火月にも加勢はしてほしいが火月は寝ていて秋野も机に突っ伏している


彗が何気なく外を見ると向かいの校舎の教室で巨大な狐火が生徒を襲っていた


(……でっかくなるのかよ!!!!!!)


更に勝ち目が薄くなってしまった


先手必勝一撃必殺で勝つしか手はない


彗は深呼吸の後に魔力を解放する


ビクッと秋野も火月も起き上がる


彗の眼を見て秋野も火月も意図を察して魔力を解放


《限界突破・全身フル強化》


欠伸をして秋野、彗、火月を順番に見て次の生徒を見た瞬間に彗は飛び出す


一瞬で距離を詰めると彗は全力で拳を振るう


軽く避けて彗の背後に移動後ろ足で彗を吹き飛ばそうとする


その前に火月が接近し蹴りを放つ


寸前に炎を放った狐火はその勢いで回避


《集固》


秋野がそれを見逃さずに狐火の周囲の空気を固め動きを遅める


狐火自体が秋野より魔力が高いため動きを止めることはできないが動きを遅めることなら可能である


火月の外した蹴りは次の動作に繋がり連撃として放った蹴りの二回目が狐火を直撃する


《限界突破・吸血鬼の爪》


吹き飛んだ先は魔法を構築し吸血鬼の爪モドキが生えた彗の手だった


一瞬後には細切れになった狐火


「おっしゃ!!!」


「よし!!!」


「いぇ~い!!!」


歓喜の雄叫びをあげる


そしてそそくさと席に戻る


いきなりの奇行に他の生徒達はぽかんとしていたが、少し経つと飛影が教室にやってきた


丁度一分後である


「あれ~?狐火がいねぇや~う~ん動物を模したものだから逃げちゃったんだな~あ~カンニングを見張るものがいなくなったな~まぁいいや~」


物凄くわざとらしく大きな一人言を言って飛影は退出する


こうしてカンニングOKとなった教室


かなり高難易度の問題ばかりのようでクラスで協力しあい学力テストを続ける


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


学長室


「どうだった?」


結果は分かっていたが飛影の笑顔を見ると聞かずにはいられなかったコトハ


「無事クリア…上手く法則を見つけて連携したみたいだ」


狐火が撃破されたことが飛影にとって本当に嬉しいことで飛影はニヤニヤと笑みが絶えない


「じゃあひ~くんの狙い通りに実力と少しはここの生徒と親しくなったってことね」


飛影の狙い


彗達は見学した時のせいでかなり浮いていた


飛影にとっては普通の学校生活はどうでもいいのだが


彗達は普通に学校生活を楽しむ歳だ


そのためこのクラス決めは基本的に飛影が彗達を馴染ませるという目的も含んでいる


まさかの体力テストは三人ゴールで他の生徒と話しかけておらず飛影の狙いは外れた


そのため、学力テストでは問題が理解できないように人間界の言語で翻訳はしなかった


問題も難易度は高いもののため必然的に協力関係になる


狐火はクラス全員から襲われたらすぐに消滅するようになっている


「しかしひ~くんの頭の中はどうなってるか気になるわね」


学力テストの作戦は全て今日決めたものだ


どうやってそんなにアイデアが出てくるか…知識人のコトハとしては頭を解剖してみたくなる


「ウハハハ!!さてはて…次の試験は何にしようかな~」


当然ながら体力と学力だけで終わりではない


「そういえば…私今日から来る意味あった?」


全て飛影が行っておりやったことは科目別に分けることとドアの修復だけである


「午後から忙しくなるぜ」


「帰る!!!」


飛影のその忙しいと言った時の笑顔


飛影をよく知るものなら誰もが捲き込まれるのを拒否する類いの笑顔であった


コトハもそれを知っていて逃げようとするが手をがっしりと掴まれて逃げることは不可能である


「こっから答えあわせがあるんだよ~15,000枚を教師全員で分けるから一人100枚だから」


「いや!!!……私ひ~くんみたいに体力ないわ!!!…いやぁ!助けて~!慈悲を!!どうか慈悲をぉぉぉ!!!」


結局逃げ切れず100枚ほどの答案用紙を答えあわせし生徒ごとにまとめた


終わったころにはコトハは机に突っ伏していて


死ぬこれ死ぬ


とぼやいていた


あまりにも酷い状況に飛影はコトハと一緒に美味しい料理を食べに行きなんとか復活することができたコトハ


ついでに激レアな古書ももらい


「気分はハッピー!!!!身体はバッド!!!」


と叫んでいたという



気分はハッピー!身体はバッド!


初めは解答という解答がない飛影が面白いと思った解答が正答になる学力試験にしようかと思ってたんですけど


書いてる途中で飛影らしいけど学力試験じゃないと気付いて書き直し更新遅れました



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