力量試し
誤字脱字あったらご指摘お願いします
筋力と魔力が
一億分の一になってしまって10分後
ギルギアのアクセサリーの形を変えることで双方が納得した後である
飛影は教室に戻らずそのまま街に繰り出す
制服を着ていない飛影はいつ学校を抜けても関係ない
そもそも
制服がないのは学校をサボった飛影が警察に見つかった際に国家権力に逆らってぶち殺さないようにの配慮である
魔王という称号
魔界では誰もが知っているモノだが
人間界ではゲームや小説などに出ているがそれは悪魔の王であり
魔法使いの王ではない
認知されていないのだ
魔法も魔王も
なので隠さなければいけないののである
それを一応は頭で理解している
だが実行したことはない
飛影はとある道場の門の前にいた
飛影は戦いに身を委ねるものである
そして当たり前なのが自分の今の力を知ることである
飛影の今の強さは一般中学生
しかし飛影は一般中学生がどの位の強さなのか理解ができていない
自分がどれだけ弱体化したかを知るために
「おらぁ!!道場破りだぁ!!」
門をくぐり抜け
道場の扉を蹴り飛ばす飛影
「うわぁお」
しかし予想とは違い扉は無傷で吹き飛びもしない
強すぎるノックになっただけである
軽く頭を抱えそうになる飛影
だがめげずに扉を手で開ける
平日のこの時間帯
弟子の姿は居らず
道場主が掃除していた
道場を大切にしているのが一目でわかるほど掃除が行き届いている
「なにか?」
雑巾がけをしていた主は手を止め睨みつけるように飛影を見る
普通に入ってきたならば学びに来たと勘違いして友好的な態度になっていたが
飛影は一度蹴り飛ばしたのである
道場を大切にしている主からすればすでに敵である
「道場破り~」
ニコニコと笑う
その笑みをリタ等の親しい間柄の者が見たら
巻き込まれないように即逃げる
「止めておけ死人がでる」
道場主は飛影の体を一瞥し再び掃除に戻る
「…アハ!!」
飛影の行動は早かった
今ある力の全力で接近し頭を蹴りで打ち抜く
「ぶち殺すぞガキが」
にっこり笑顔の飛影
コートを脱いで臨戦態勢にうつる
「良かろう。稽古をつけてやる」
飛影の奇襲ばりの蹴りを見事に片手で防いでいた
(わぁお)
飛影は自身の弱さに驚いてしまう
道場主は立ち上がり構える
さすがに主だけあってその構えは雰囲気が出ている
もう一度飛影は突っ込み顔面に向かって蹴りを放つ
再び片手で防がれ
正拳突きが飛影の腹を捉える
「っ!!」
食らった瞬間自ら飛んだ飛影だが受け身も取れず壁に叩きつけられる
(弱っ!?ってか痛っ!!…はぁ!?攻撃力もないし防御力もないしスピードもないし体と意識にズレがあるな…)
「くっそ!!」
痛みが全身に広がり腹を抑えながら立ち上がる
「行くぞ」
今度は道場主からの攻撃
意識と体のズレ
飛影は今は腐っていても魔王である
音速以上の闘いをする際
体の反射や高速思考で考えて戦うなんて毎回のことである
自分から衝撃を逃がすために反射で後ろに跳躍するが
体の反射が今の体について行けず反射は遅くなり衝撃を逃がせない
高速思考とは
(くっそ~辛すぎる、なんだこれ、だから普通の人間は嫌いなんだ!!あぁはいはい右足狙った下段蹴りですね。軌道も丸見えだし避けろと言わんばかりの一撃だな‥けど体が意識についていかないから無理~避けれない~下段食らったら足折れるな~防げるかな~脛で防いだら折れるし靴はいてるから足の裏で受けよ…あぁ無理だ動きが遅すぎるいやぁこれは食らうわぁ、やだなぁ、骨折れるの痛いし…あれ間に合うか?踏み込みが遅いな。よし間に合うってか間に合え!!頑張れ俺の足!!頑張れ!!いいぞいいぞ!!軌道に乗ったぁ!!よしよし衝撃まともに受けたら折れるからな足曲げて衝撃と同時に飛んで逃がそ)
ここまでで1秒
道場主が飛影へと下段蹴りを放ち飛影が食らうまでの時間である
たった一秒でこれだけの思考をし防ぎきる
ハズだったが
自分から跳躍して衝撃を逃がしたまではいいが再び壁に激突
全身に衝撃が走る
「痛っ!!」
(バカした…衝撃を逃がすはいいけど体の耐久性が弱いし反射が遅いんだ!!ってわぁお)
吹き飛んで身体の動きが停止した飛影へ追撃で回し蹴りを放つ道場主
(いやぁ…無理だ痺れてる、直撃で内蔵破裂すんじゃね?まぁ死なないからいいけど…そしたら闘えないから俺の負けかぁ…やだなぁ、それはやだなぁ、こんなガキに負けるなんてなぁ…とりあえず腕一本犠牲にしようかな)
倒れそうな飛影へ向けての
回し蹴り
ブチィ!!
と筋肉が千切れる音と共に
その軌道上に無理やり右腕を移動させる
骨の折れる音が響き飛影は吹き飛ばされ頭から床に激突する
「やりすぎたか…子供相手にムキになってしまったな」
構えを解除する道場主
額から血を流し気を失ったように見える飛影
「あら?攻撃しないの?」
ゆっくりと起き上がる飛影
右腕は骨が皮膚を破って外へとさらけ出していて
額から血がポタポタと床に垂れる
「止めておけ死ぬぞ」
「知ってるか?トドメを刺すまで攻撃は止めちゃいけないんだぜ?最後のチャンスを不意にしたな?」
Tシャツの裾で血を拭き取る飛影
調子を確かめるように動かない右腕以外を動かし関節をならす
「さて質問だ」
右腕が粉砕しているというのにまるで痛みを感じないように語りかける
「殺す気か?倒す気か?」
妙な圧力を感じた道場主は再び構える
「殺す気は一切ない」
「だろうな…殺気はなかったし」
圧力が一気に強くなる
心臓が圧迫されるような感覚が強くなる
「良かったなぁ!!半死半生の状態を味わえるぜ!!」
(最後のテストだ!!)
飛影は一般中学生程度の魔力を開放
全身に魔力を巡らせ肉体を強化する
たかが一般中学生程度の魔力量
だが
魔力を扱える者と扱えない者では絶対に超えられない壁があるのである
(体と意識のズレを修正!!大体の弱体化も理解したぁ!!あとは魔力を扱うだけだぁ!!)
飛影は先程よりも遥かに速い速度で接近
側頭部目掛け右足で上段蹴りを放つ
「ぐっ!!」
ギリギリ左手で防御する
先程側頭部に食らった一撃よりも遥かに重い一撃
だが防ぎきり左手で右足を掴み正拳突きを飛影に放つ
しかし目の前に飛影はいない
右足を軸に更に回転
左足で蹴りを放つ
頭頂部に圧力を感じ
瞬間
飛影の踵が直撃
重い衝撃が頭から爪先まで走り狂う
「がっ!!」
頭蓋骨にひびが入る感触
想像を絶する痛みに気絶すら許されず
飛影の右足を放してしまう
「がふぁ!!」
その瞬間
右足が顔面を蹴りつける
鼻が折れ吹き飛ばされる
飛影は素早く床に着地し
吹き飛ばされ床に叩きつけられた道場主の鳩尾を踏み抜く
そして念の為にもう一度踏み抜いて反応がないことを確認し
更にもう一度踏み抜く
「これが喧嘩だ‥馬鹿やろう」
見下している飛影
僅かでも稚気でも殺気が込めていたら道場主の顔は踏み砕かれて死んでいた
最後まで手を抜かない
それが闘いの基本と飛影は考えている
油断して死ぬ奴を飛影は腐るほど見てきたのである
「さてと~大体の力は理解したし」
飛影は道場の看板をへし折る
額から流れる血はすでに止まっていた
ユニークを見て
PVを見て
この作品を見てくださって物凄く感動しております
今後もよろしくお願いします