1億分の1
なんか長くなっちゃいました
誤字脱字あってもご了承願います
勇者ぶち殺しから一日後
飛影がリタと彗交え大富豪をしている
当然授業中である
教師は額に血管を浮かべているが
注意しても理解しないため我慢するしかないのである
リタは既に一人上がり
飛影は1枚だけ出し
彗は一枚もだしていない状況である
「まぁこうなることは予想できたよ!!」
リタのワンサイドゲームであった
「ならやるなよ!!」
知っているのにやると言い出す飛影に彗はついツッコミをしてしまう
《あ~あ~市原飛影、今直ぐ走って全速力で5秒以内に理事長室まで来い》
名指しで飛影に校内放送でお呼びがかかる
《5》
しかし飛影は動く気はなく
どのカードを出そうか迷っている
「行かなくていいのか?」
この放送主が普通ならば飛影の態度は通常である
《4》
「めんどい」
しかしこの放送主の理事長は飛影並みの異常者である
《3》
「この後の展開は予想できますね」
動かない飛影と
秒読みを続ける理事長
リタは大きな溜め息と共に立ち上がり
窓を開ける
《2》
彗も少し椅子を引きながら大富豪を続行する
《1》
飛影自身も警戒しながら
大富豪を続ける
《0》
バキィ!!と
ドアが強い衝撃で外れ飛影に襲いかかる
飛影はそれを見ずに飛来するドアを避ける
そのままドアは教室を抜けリタが開けた窓からエスケープ
教室からそのまま勢いよくグラウンドを通過しいくつものドアが刺さっている壁に突き刺さる
そこは別名ドアの墓場
東東高校の名所である
ドアを吹き飛ばした犯人は脚を上げたままで蹴り飛ばしたことが誰でも理解できる
「貴様…あの方の命令を無視するとは…よっぽど死にたいらしいのう!!」
敵意と殺気を飛影へと放つ女性
飛影に向けて歩を進める
妙な圧力で生徒達は一斉に道を譲る
「勘違いすんなよ、なんで俺があいつの命令を聞かなきゃならない?どこまでいっても俺とあいつは対等だろ」
飛影は立ち上がり不敵に笑う
その顔は喧嘩がしたくてウズウズしている表情である
飛影の目の前で立ち止まりガンを付け合う女性
名前は鎧龍
名字は最古
本名はギルギア
身長は178cm
俗にいうモデル体型で誰がどう見ても綺麗と思えるほどの女性
黒くどこまでも黒い髪が腰まで伸びている
何を隠そう人間界の魔王の補佐である
人間界はこの世界である
この星には
人間界
魔界
天界
と3つの世界で成り立っている
同じ星を使用しているが関与はできない
世界と世界の層がズレているのだ
そして
人間界
魔界
天界
には各それぞれ世界としての特徴があるが共通点として
魔王と魔王補佐がいる
それぞれの世界を守護するために魔王はいる
それぞれが気まぐれで世界を破壊できる程度の強さを持っている絶対強者級である
「まぁそれは当然じゃな‥じゃが貴様は死にたいらしいの」
「どっちが!!」
殺気と敵意が飛影とギルギアの間で飛び交い
いつ喧嘩という名の世界を巻き込んだ殺し合いが始まるかがわからない
「ほう…チビのくせに態度だけは大きいのう」
「チ…」
魔界の魔王の飛影のNGワード
チビ
170cm超えていない飛影は身長に対して物凄く嫌悪感を持っている
本人曰わくそれは
「成長する前にこの身体になっただけだこのババア!!」
額に血管が浮き出ている飛影
「バ…」
額に血管が浮き出るギルギア
人間界の魔王補佐ギルギアのNGワード
ババア
ギルギアの
名字は最古
名前は鎧龍
名は体を表す
ギルギアの種族は鎧龍
ギルギアの年齢は本人曰わく20億から数えていない
まさしく最古の鎧龍なのである
そんな彼女も年齢は気にしていないがババアという言葉には嫌悪感を超えて憎悪がある
二人して互いのNGワードを言い合った
そして必ず起こるのが
「ふむ…死にたいらしいの」
「ぶち殺し決定だこのババア」
二人して笑顔
魔力が増大していく
(あっ…これ普通に世界が滅びますね)
冷静にリタは思考している
普通の力を抑え周りに迷惑をかけないように喧嘩という名の殺し合いはこの二人にとっては日常茶飯事
しかし全力の喧嘩は両手足の指を使って数えられる程度しかない
《そこの喧嘩してる二人ぃ!!いいから早く来い!》
理事長が本気で怒鳴っていた
魔力は察知しようと思えば容易い
そして飛影やギルギア級の強さを持つものの殺気や敵意は一キロ離れていても感じとることができる
更にそのようなことに縁がない一般生徒でも圧力を感じることができる
気付けばクラスのリタと彗除いて全員が気絶している
他のクラスも同じである
リタは飄々としているが彗は意識を保つので精一杯で
二人の殺気と魔力の増大を感じ急遽声をかけてようやくギルギアは魔力を抑え殺気を仕舞う
だがその眼は敵意が籠もっていた
「ちっ!!」
相手が矛を納めたので飛影も矛を納める
「彗生きてる~?」
殺気が籠もった目で互いに牽制しながらも
飛影は彗へと振り返る
「…心配…するなら…やる…な馬鹿」
息も絶え絶えで本当にギリギリそうな彗
「悪い悪い!」
カラカラと笑う飛影は先程と違う雰囲気である
《はよこい》
理事長からの再びのお呼びがかかる
「しゃぁない…行くか」
だるさが剥き出しの歩き方で理事長室へ向かう飛影
その後ろを着いていくのが嫌なのかギルギアは窓から飛び降りる
『はぁ』
同時に溜め息を吐いてしまう彗とリタ
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「きてやったぞ!!」
理事長室
この東東学校自体の設立者であり
最高権力者
「お疲れさん」
理事長がソファーで寝転びながら飛影を出迎える
ギルギアは飛影よりも早く着いていて
理事長の対面のソファーで寛いでいる
理事長
名前は神龍
名字は最古
本名はダドマ
理事長というと初老のイメージがあるが
まだ若々しく20代前半にしか見えない
イケメンとしか言えない顔
自然界にもっとも相応しい
そして髪の色として異質な緑の髪をしている
身長は180cm
いわゆるモデル体型である
しかしソファーで寛ぎ煎餅を食べて茶を啜っている姿はどこから見ても爺である
ちなみに年齢はギルギアと同じく20億から数えていない
何を隠そう人間界の魔王である
「なんのようだ?」
飛影はその様子を見て溜め息を吐く
「これプレゼント」
ダドマがポケットから出したのはブレスレット型のアクセサリーである
一度形を見せ飛影に投げる
「ん?」
普通のどこにでも売っているような銀のアクセサリー
「魔力が込めてあるな」
「面白いぞ!!つけてみろ」
笑っているダドマ
断りたかったがギルギアの視線がだるかった飛影は言われた通りに右手に付ける
「あぁ!!?」
そして驚愕する
アクセサリーを引きちぎろうとする飛影だがビクともしない
「力を一億分の一に抑えるアクセサリーだ」
うははと笑うダドマ
それに対しての飛影の反応は早い
右拳を思い切り握り締めにやけ面を全力で殴った
「まぁそんなキレんなよ」
うははと再び笑うダドマ
飛影の拳はダドマの眼前で魔力によって防がれていた
通常なら防御を貫通しこの学校程度なら粉砕していた一撃である
「筋力と魔力の全てを一億分の一に抑えたからな‥一般中学生程度だろう」
「なんのつもりだ?」
無駄だと諦め拳を戻す
「暴れすぎだ!!お前もギルギアもすぐ喧嘩しやがって!!何回世界壊すつもりだコラァ!!」飛影とギルギアの衝突は何回もある
まだ幸い世界を破壊
もとい学校を全壊するほどの喧嘩はしていないが
いつ起こるのかが本当にわからない
学校の窓やドアなどの備品は破壊され
そしてそれを修理するのがダドマであり鬱憤が溜まっていたのである
ギルギアを見ると右腕に同じアクセサリーが付いていた
「…まぁ理解した」
「人間界でのみ機能するから他の世界なら全力がだせるぞ」
魔王同士は対等なので
人間界のみというのはダドマの人間界を守るため
しいては
自分に迷惑がかからないようにの配慮である
魔界の魔王が人間界に住んでいるのがまずおかしいのである
「了解」
渋々といった表情で頷く飛影
「だが頼みたいことがある」
「私からもお願い事があるのじゃが」
飛影とギルギア
二人が同時に口を開く
『こいつとペアは嫌だ(じゃ)』
互いに指差しあう
指す先は全く同じアクセサリー
「了解」
苦笑いしつつ二人の圧力に負け頷くダドマであった
PV
ユニーク
を確認するのが趣味になってきました
見てくださってありがとうございます