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ハチャメチャ魔王  作者: 火憐ちゃん
個人編
53/110

イライラ静紅と攻撃力最強の一撃

更新遅すぎました


申し訳ありません



化け物


王が放った一言


空気が変わる


「今のはどっちに言ったのかしら?」


口調も表情もいつものほんわかとした雰囲気が無くなり


氷の刃を連想する


連想できてしまう


この問いを間違ってはいけない


馬鹿でもわかる


「ヒ…!」


早く答えなければ駄目だと理解はするが口から発せられたのは乾いた短い悲鳴だけ


「…もういいわ…」


静紅は軽く蹴りとばし地面に倒す


そして右腕を踏み抜く


「がぁぁあ…!!!」


痛みで叫び呻く


「とりあえず死になさい」


静紅が頭を踏み抜こうとする瞬間


傍観していた飛影の視界にアニスが映る


「静紅!」


城下町と城の様子を見て急いで向かっていたのだ


飛影は静紅を呼び制止させようとする


アニスが喋れなかったのは母親が無惨な殺され方をされたのをその眼で見ていたからだ


そんな状況の中


父親の王の頭を踏み抜くなんて真似をしたら宝を盗むなど不可能である


しかし、無情にも無惨にも飛影の制止は無意味で静紅は頭を踏み潰した


爆発でも起きたかのように皮と肉がひっついている頭蓋が周囲に飛び散る


「…何かしら飛影君?」


一仕事が終わりスッキリした表情の静紅


頭蓋が潰して周囲に血の匂いがつく


「アニス…来たぞ」


「あらあら…勘違いさせるかしら?」


アニスは息を切らしながら飛影達まで走った


そして周囲を見渡す


半壊した城に


気絶している兵士達


そして顔はわからないが服を見ると父親である王が死んでいる


「…どういう」


飛影と静紅を睨む


「ん~ありのまま受け止めてくれや」


それに対して微笑みを浮かべている二人


「父…殺した許さない」


アニスは魔術ではなく魔法を構築


「む?お前の父親は人間じゃないのか?」


飛影の妙な言葉


「どういう」


「さっき殺してから気づいたのだけど…これ魔物よ」


静紅は頭部が無くなっている死体を指差す


僅かに変色をし始め緑色に肌が変わっていく


「…!」


「多分お前の母親と一緒に殺されたんじゃね?んでその後魔物が国を統治していたと」


飛影の予想は的中していた


王は妻が殺された怒りで魔物に戦いを挑み死んだ


そして擬態能力があるその魔物が代わりに王になったのだ


「悲惨な話ね~」


完全に他人事


実際他人事である


「まぁそんなわけで結界を壊してくれないかしら」


前後の文がめちゃくちゃである


「…」


まだショックを受けているアニス


「あ~これは完全にきてますね(主に精神が)」


「きちゃってるわね~(飛影君が)」


飛影が普通ではない人物にこの反応をする理由を静紅は知っていた


飽きたのだ


「どうしようかしら?」


アニスはしばらくショックから立ち直りそうにない


飛影は飽きてきている


「ん~静紅や…ここにこんなものがある」


飛影がコートのポケットから取り出したのは一本のナイフ


「ぶっ!!!」


思わず静紅は吹き出す


当然ながらただのナイフではない


神の武器には叶わないが…どんな結界でも一回だけ消せるナイフ


リライト


正確には消すではなく結界の内容を書き換えて無効化するナイフ


「ちょーだい!!!!」


即答である


「高いぜ?何しろあと一本しかない」


飛影の笑み


一歩後ずさる


その笑みは飛影的には面白いことを考えている笑みであり


巻き込まれたくないけど宝は欲しい


「高いってお金かしら?」


お金なら宝にしか興味がない静紅はいくらでも出せる


お金なら別にいいやと一瞬考えた静紅だが


「俺が金なんているわけないだろ?」


「そうよねぇ」


甘過ぎる考えだった


「そうだな~じゃあ静紅の持ってる宝二個でいいや。ちなみに宝は俺が選ぶから」


にっこりと笑う飛影


「…………一個」


その目を見ることなく逸らしながら静紅はボソリと呟く


「やだ」


「二個……多くないかしら?」


「いや妥当だろ」


全力で交渉しなんとか一つにまけたい静紅


貴重な宝を使うのだから利益が欲しい飛影


お互いの意地と意地がぶつかり合う


「そっちは使っても残り一つだけどこっちのは一つしか無いのよ?価値的にはフタヒト(二つと一つ)じゃなくてヒトヒト(一つと一つ)が妥当でしょ?」


「ん?いらないのか?」


勝ち誇った顔で笑う飛影


飛影にはそれがあるのだ


値切るなら渡さなければいい


それに対して静紅はこの世界に置いていくという選択肢が飛影以外ならあるが飛影はヘリオトロープを使えば戻れるため交渉に手札にはならない


ビキリ


と静紅から何かが切れた


極上の微笑みを浮かべる


「ふふ」


「はは」


にっこりと笑いあう


その瞬間


街から動物が一斉に逃げ出し


半径1キロ程の生物全てが気絶していく


アニスとて例外ではなくその場に倒れる


「どうしましょうね?」


「どうするんだ?」


恐怖の空間が誕生した


「ゲームをしましょう」


静紅から提案をする


「ゲーム?」


「私と飛影君が戦うのもありだけど…多分世界滅んでしまうから…先にこの世界の魔王を殺したほうが勝ち、私が勝ったらヒトヒト。飛影君が勝ったらフタヒト」


飛影と静紅のガチバトルをするとダドマのように結界を張る者がいないため確実に世界は滅ぶ


最低でもこの大陸は地図から消失する


さすがに不本意なため、この世界の魔物の王の魔王を生け贄に捧げる


「のった!!!」


飛影は即答する


その表情は面白そうだと笑顔であった


本来のこの世界の魔王は畏怖されるか挑む存在であるが、二人にとってはビーチフラッグの旗程度の存在である


「ルールは?」


「なんでもあり」


「それ最高!」


テンションが最高潮の飛影


静紅もやる気充分である


「場所は?」


「海を挟んで北の大陸のどこからしいわ」


「お~け~!!情報収集も勝負の内だな」


準備体操を始める飛影


「60秒後に開始ね」


この時飛影は失念していた


静紅は宝を盗るためにこの世界にやってきている


そして事前準備として情報収集もしている


つまり、静紅は魔王のいる場所を知っている


だが飛影は気付かない


静紅はこっそりと袖からクロイツを取り出して魔力を込める


そして静紅も失念していた


飛影は基本的に情報収集のため風を操り世界中に行き渡らす


つまり飛影も魔王の位置は把握している


二人ともに自分の勝利を確信していた


《風華》

《炎舞》


《次元破壊》

《完全領域》


準備が終わり


そして60秒になった瞬間


《風華・炎舞・アクセル全開》


風と炎が飛影を包み最初からフルスロットルで魔王の城まで一直線に発進する


《次元破壊》


その飛影の目の前には破壊された次元の亀裂ができていた


「あ!!」


飛影は止まることもできずに突っ込む


転移位置は魔王の城と正反対の位置


「ふふ」


静紅は笑いながらクロイツを破壊する


《次元破壊》


自分の魔力を隠蔽した後に次元破壊を発動


魔王の城まで一瞬で移動する


いくら飛影でも地球よりは一回り小さいが正反対の位置にいるとなればヘリオトロープを使わなければ5分は確実にかかる


その間に討伐する


簡単なことである


「いくわよ~」


周囲にはゲームでいうラスボス級が静紅を囲んでいた


しかしその笑みが崩れることはない


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


「くっそ!やられたぁぁああぁぁああ!!」


海の上


青い空の下に飛影はいた


「もう知らん!!!!!!」


悔しさを魔法の構築にぶつける


《炎舞・ランス無炎ver》


飛影は5メートル程の光すら焼いている無炎でできた槍を作成


《風華・連鎖炎上》


その槍に風を練り込む


酸素を吸いさらに巨大化する槍


長さ30メートル

太さ直径5メートルの槍


飛影はしっかりと掴み


大きく振りかぶって


「こんちくしょぉぉぉ!!!!!!!」


放った


自分が移動するよりも遥かに速い一撃


「まぁ静紅なら避けるが標的さえ殺せりゃ充分だ」


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


「あら?なんか…やばいのがきてるわね」


飛影が攻撃を放った直後


静紅はそれを感知


周囲は弾けた死体が転がっていた


レベル1がいくらいてもレベル100,000に勝てないのは当然の結果である


(飛影君の魔法でこの魔力なら確実に逃げる時間は無いわね)


静紅が逃げる時間ではない


魔王を逃がして殺すための時間がない


(急がなきゃ宝が…)


静紅は腕を突きだしその衝撃波で壁を粉砕し魔王までの道を作成


驚愕しているそれっぽいものを発見する


「ふふ…発見」


「キサ…」


キサマ


ただその一言すら言い終わることなく魔王の首は静紅の手刀で跳ねられた


「私の勝ち~」


宝をなんとか死守した静紅


「ふ…やつを倒すとはやるな!…だが奴はただの影武者!!!本物の魔王は我だ!」


「…」


静紅は黙った


魔王(影武者)の首を壁に投げつける


「さぁ!かかっ」


かかってこい


その一言すら言い終わることなく魔王(本物)の首は静紅の手刀により跳ねられた


「ふう…飛影君の攻撃がそろそろヤバい位置にあるからさっさと逃げましょ」


魔王(本物)の首を手に持ち静紅は次元破壊を発動しようとする


だがその瞬間魔王(仮)が座っていた椅子が地面ごと上がる


「魔王(本物)を一瞬で殺るとは…だが奴は我の影武者…真の魔王は我だ!」


「…」


魔王(本物)の首をその手で握り潰す


「ふっ…怖じ気づ」


以下略


「物凄くダルかったわ~」


飛影の魔法がもう本格的にヤバい位置にある


今度こそ次元破壊を発動


「魔王(真)を倒すとはやるな!…だが大魔王である俺の敵…」


以下略


「大魔王を倒すとは」


以下略


「ふ…ふふふふ」


静紅はついにキレた


宝はどうでも良くないがとにかくこいつらを滅ぼしたい


そのために必要な行動


《次元破壊》


静紅は魔法を発動する


そしてそのまま次元の隙間に入る


移動先は上空100メートル


城から二キロは離れる


《完全領域》


防御壁を展開すると同時に巨大な一撃が魔王の城に直撃した


その一撃には破壊がない


魔王の城に直撃したその槍は城に突き刺さったまま


「あらあら?逃げて正解ね」


当然ながら飛影の魔法である


攻撃力最強の飛影の魔法が壁を壊した!!終わり!!


なんかでは無い


むしろ本番はこれからである


瞬間


闇が爆発したかのように膨張する


圧縮されていた無炎が圧縮解除されたためだ


膨張したのは一瞬


無炎が消えるとそこにはポッカリと空間に穴が開いていた


今回は小規模なもので焼失したのは半径一キロ程度だか大地すらも消えている


触れたものを問答無用で焼失させる炎


「相変わらず攻撃力最強ねぇ」


その現状を見て微笑みを浮かべるしかない静紅であった



更新が遅れないよう頑張ります

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