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ハチャメチャ魔王  作者: 火憐ちゃん
日常編
23/110

特別入学初日

土日だと更新遅くなります

「初めまして、今日から3日間特別入学でお世話になります。メリア・エリアです」


東東高校


飛影とリタと彗がいるクラスに異世界からの転入生がやってきた


きっかけは先日のことである


エリアが学校に行ってみたいと一言漏らし


飛影の耳にそれが入ったことがきっかけであり原因である


エリアの勉強は教育係が教えているが学校に行ったことはなく、憧れていたのだ


しかも滅多に言わないエリアの願望である


飛影は急いでダドマに頼みこんだ


ダドマも面白そうだからと即答でOK


ただ王女としての地位があるエリアには一年や1ヶ月などの長期間

しかも異世界に滞在はできない


なので飛影とダドマが考えた末

特別入学ということで3日間だけ学校に入学させることになった


そして記念すべき最初の自己紹介


エリアは可愛いので男子達のテンションも上がる


エリアのことは某国の王女ということは伝えているので

女子からも憧れの視線が送られる


教師は何故この問題児がいるクラスに転入させるかが理解できず内心焦っていて


失礼があって国際問題になったら責任がとれる気がしないのだ


「メリアさんの席はあそこだ」


学園長から一般の生徒のように扱えという命令が下ったので教師は生徒と同じ扱いで話す


席はもちろん飛影達とは反対で視界に入らない右前である


その隣の男子がガッツポーズをする


「えっと…」


エリアは逡巡する


父の隣がいいのだ


しかしそんなことは言えずに困った表情で飛影を見る


「…」


飛影の行動は早かった


立ち上がり


机と椅子を


自分とリタの間へと移動させる


あまりにも自然で誰も何も言えなかった


親バカっぷりにリタは小さく溜め息を吐く


しかしエリアは嬉しそうに微笑み父である飛影の隣に座る


教師が唖然としていて


隣に座る筈だった男子は飛影を睨む


「ありがとうございます」


エリアは王女でよく交流の場に参加するが

人見知りの傾向が強い


何より父の隣で授業を受けていたいのである


花のような微笑み


それだけで彗は一つのことを理解する


飛影の知り合いだと


「さて、では授業を始める」


教師が咳払いと共に授業を開始する


それと同時に飛影は席を立つ


サボるためである


「…?…どうしたのですか?」


しかしそれを純真無垢な瞳で飛影を見る


エリアにとってはせっかくの最初授業である


「…」


巻き戻し

飛影はそのまま後ろに下がり椅子に座る


教師が大口を開けて驚いていた


あの市原飛影が大人しく授業を受けようとしているのだ



「あ…うん‥では今から数学を始める」


できるだけ真面目な表情で授業を受ける飛影


「あ…教科書ないです。お父様見せていただいてもよろしいでしょうか?」


特別入学という処置で教科書は一冊も持っていないエリア


「あ…」


しかし飛影が教科書など持っているはずもなく


机の中は空


ロッカーの中には遊び道具が詰まっている


教科書は飛影の部屋のどこかで埃を被っているだろう


「…リタよろしく」


飛影はリタに全てを任せた


というよりも丸投げした


「はぁ」


大きな大きな溜め息


リタは机の中から教科書を取り出し飛影に手渡す


「サンキュ」


「補佐ですから」


飛影の感謝でリタは誇らしい表情になる


肝心のリタは本を取り出し読書を始める


「せめて教科書くらいは開けよ」


呆れた彗は教科書をリタに渡す


構図として4人仲良く机をくっつけていて教科書二冊を見ている


当然ながらエリアは飛影と見ている


彗はリタと


「彗さん、意外と授業真面目に受けてるんですね」


リタが彗の教科書を見ると蛍光ペンで色分けされ


勉強している雰囲気がでていた


「お前らが不真面目なんだよ」


いつも何かしらで遊んでいる二人と違い彗は真面目である


「お父様文字がわからないです」


ニコニコと本当に嬉しそうに微笑みを浮かべている


喋るということは魔王の魔力がこもっている何かを持っていれば勝手に翻訳されるが


文字は翻訳されない


「ん~と」


飛影は興味あることには異常な記憶力を発揮する


日本語の読み書き喋りは1ヶ月でマスターした


飛影は内容を小声で指で読みながら指して教える


問題があるなら彗からルーズリーフを貰い魔界の言葉で書いてわかりやすく教える


授業中の態度もなにも授業中なにも聞いていないが


飛影はテストの点数は優秀

リタも全国模試や学年テストでは一番である


本人曰わく


「飛影の補佐ですから完璧にしなければ」


ということである


「あ~市原、この問題解いてみろ」


初めて授業を真面目に受けている飛影に教師が問題を解かせようとする


「…」


しかし無視


目もくれない


「お父様…あの問題の解答を答えなければいけないらしいですよ」


少し困惑した表情のメリア


「ん?あの問題はx<1」


一瞬


問題をチラリと見て飛影は答える


「…正解」


「凄いですお父様!!」


小声で尊敬の念を飛影に送る


父に対する尊敬度がカンストしていた状態のエリア


カンストの上限が999から9999にアップ


しかし速攻カンストした


そんなこんなで一時間目終了


特別入学という異例

外人に見えるエリア

可愛さ

某国の王女

何よりも飛影と仲が良さそう


この5点


とにかく目立つエリアは速攻で机を囲まれ質問攻めにあう


「どこの国から来たの!?」

「なんで市原君と仲良いの!?」

「髪綺麗!!どんな手入れしてるの!?」

「なんでこの学校に入学!?」

「日本語上手いよね!?やっぱり勉強してたの!?」

「可愛い!」

「学校の中紹介しようか!?」

「遊びいかない!?」

「殺す」

「飛影落ち着いてください!!」

「王女ってどんなことしてるの!?」

「趣味は!?」

「特技は!?」

「好きな食べ物は!?」

「好きな人いる!?」


「あう」


いきなりこの数の質問をされて目が回ってしまう


ちなみにエリアを遊びに誘おうとしたのは男子で


本当に殺そうとした飛影をリタが必死に抑えている


「一つ一つ手を上げて質問するって形が良いんじゃないか?名前を言ってから質問すれば自己紹介もできるし」


それを見ていた彗が名案を提供


クラスの連中は全員その案に賛成


「安藤詩織!どこの国から来たの?」


「秘密です」


この質問は飛影と事前に予定していたパターン通りに答える


「斎藤健司!趣味は?」


「…庭で紅茶を飲むことです」

少し悩み答える

周りからやっぱり王女だぁなどの声もあがる


「福田里沙!髪綺麗!!手入れ方法を教えて」


「手入れとかあまりしないので家系ですかね」


後ろで小さく頷く飛影


セツネも髪の毛の手入れなどしたことはないが綺麗なままであった


「加藤正太郎!好きな人っているの?」


「…お父様です」


あまりの攻撃力に飛影が倒れる


「ぐっはぁ!!」

「飛影が死にましたぁ!!」


飛影とリタのコントは誰も気付かない


ただ彗が突っ込みを入れたくてうずうずしていた


「渡辺有里!!なんでこの学校に入学?」


「えっと、私のお祖父様とおと…飛影様が仲が良くこの学校に特別入学することになりました」


この質問もパターン通りで


飛影に視線が集中する


しかし当然のように飛影は無視


リタと喋っている


周囲がざわめく


「えっと…お祖父様って」


「現国王です」


ざわめきが増す


国王と知り合い


相当な地位が無ければそんなことは起きない


飛影に対する評価が不良から凄い偉い人に変化した


「んじゃ改めて川部三木!!特技は?」


「ダンスです」


おぉ…とお姫様のような特技に再びざわめきが戻る


交流の場では飛影と踊っている


飛影も椿も道楽で踊りを極めている


その飛影と踊っていたり教えてもらっているエリアにとって立派な特技である


まだ質問したい者はいたが休み時間が終了する


様々な質問がその後の休み時間に行われ


優希の作ったお弁当を飛影とリタと彗と一緒に食べ(他の者は入れなかった)


飛影とリタに学校を案内してもらい


授業を受けて


1日目の特別入学は終了した


帰りも一緒に帰ろうと誘われたが


飛影と一緒に帰ることがしたかったため誘いを断った


飛影としては嬉しさ半分と

社交的にもなって欲しいため悲しさ半分である


平和な1日が終了する

誤字脱字ありましたらよろしゅう

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