表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハチャメチャ魔王  作者: 火憐ちゃん
日常編
19/110

舞踏会にて

誤字脱字ありましたらご指摘お願いします

メリア・エリア


メリア国の王女


オドオドしながらパーティーの直中にいる


場所はメリア城である


今回はメリアの国が誕生した日なので盛大に他の関連国も呼びパーティーを開いた


主賓は当然セリエとエリアである


エリアに言い寄ってくる者達を警戒しているセリエだが


当然国王として他国の王に挨拶などをしなくてはならない


セリエが離れた瞬間


ハイエナのように男二人がやってきた


「…」


親子らしく一人が私貴族ですと言わんばかりの服装で


息子は息子で美形で優しい笑みを浮かべている


「これはこれはエリア姫、本日はお招きありがとうございます」

白々しくエリアを今見つけたような口振りで親の貴族が接近する


「…いえ…フーリエ公爵もきていただきありがとうございます」


物凄く逃げたい


エリアはそんなことを考えながら応対する


「初めましてエリア姫、私はフーリエ・フタハと申します。良ければ一曲どうですか?」


爽やかな笑み

美形と相まって眩しいくらいである


「えと…今そんな気分ではないので」


一刀両断


頭から足まで全てを断る


いやエリア的には断ったつもりである


だが今回は睨みを効かせるお父様の飛影がいないことを考えていない


「そ…そんなこと言わずに一曲だけで良いので」


おそらくフタハは不自由なく暮らしていたのだろう


父親の位

美形


二つの要素があり断る女性はいなかったのである


(…助けてくださいお父様!!)


「いえ…本当にそんな気分ではないので」


早く切り上げて部屋で紅茶を飲みたい


エリアの気持ちはそれだけである


「そこまでご気分が優れないのであれば休憩所までお送りします」


手を差し伸べるフタハ


フーリエは息子の邪魔をしないようにどこかへ行ってしまった


「いえ…気分は悪くないです」


「では一曲だけ」


手を差し伸べたまま


あまりにもしつこい


うんざりしてしまう


(お父様ぁ…)


飛影に心の中で助けを求めるが奇跡は起きない


逆に飛影の顔を思い出したエリアは安心して微笑んでしまう


それをOKだと思ってしまうフタハ


「良かった。では一曲だけ」


エリアの手を掴もうとしたフタハ


するりと避け一歩距離をとるエリア


飛影が親バカを発動して無理矢理触られることがないように反射で避けて距離をとることを覚えさせたためである


「えっと…姫?」


困惑するフタハ


フタハ的には承諾したと思っていたのだ


「…」


(お父様ごめんなさい)


再び近づいて手を差し伸べるフタハ


エリアは心の中で謝罪する


「お父様より強いのですか?」


「え?」


お父様


エリアを知る者でこの言葉の意味を知らない者はいない


メリアの姫であり魔王の娘


それがエリアのことである


だからフタハもお父様の意味を理解している


つまりエリアの問いは


魔王よりも強いのか?である


「…」


即答できない


即答するというのは


「はい」だったら魔王よりも強いことを示す


魔王が居着いているメリア国でそんなことを言う人間はいないだろう


では逆に

「いいえ」と答えるするとエリアの期待に添えないことを証明してしまう


「いいえ、適いません。ですが必ず貴女の父上を超えてみせます10年20年かかっても必ず!!それではダメですか?」


彼的にはベストな答えだった


しかし近くで見ていた従者のコレットがその言葉で青ざめる


「…失礼ですけどおいくつですか?」


エリアの雰囲気が変わる


「今年で18になります」


だが気付かないフタハ


「武道の稽古はどのくらいの周期で?」


「週に三回。国王の護衛に教わっております」


物凄く冷めた目でそれを見るエリア


後ろであわあわと慌てている


貴族と大国の姫の会話に混ざることは許されない


だがさすがに人死にはまずいと判断したコレット


「ひ…姫様落ち着いてください」


「なんだね君は?私は今姫と大事な話をしているんだ」


制止しようとしたコレットをフタハは手で止める


彼は今上手くいっていると絶賛勘違い中である


(このアホ貴族~!!あ~飛影さんがいたら良かった…)


諦めたコレット


好きにさせて痛い目にあうのも勉強だろうとコレットは頭を下げて避難する


周りの従者もそれに気づいてさり気なく誘導する


フタハの親も上手くいって気をきかしているのだと勘違いしている


「その週に三回の稽古での時間はどのくらい何ですか?」


「4時間ほど行っています」


「…」


あまりの努力ぶりに声がでないのだろうと勘違いしているフタハ


「お父様を舐めてるのですか?」


声が1トーン程下がる


避難は完了済みである


「その程度の努力とも呼べない遊びの範疇でお父様を超えるとおっしゃったのですか?」


週に3日

それも4時間程度


今までずっと飛影を見ていたエリアは父が毎朝5時に起きて毎朝8時まで訓練していることを知っている


暇な時は一日中訓練していることも知っている


だからその程度で父を抜くというフタハの慢心に怒りを覚える


「…」


《廻眼》


エリアの眼が赤く光を放つ


「ひっ!!」


フタハが強大な魔力にびびり一歩後ずさるが遅い


エリアの魔法の一つ廻眼


読んで字の如く視界に入ったモノを廻す


力での抵抗は不可能で純粋な魔力差がなければ防ぐことは叶わない


フタハの腕が意思とは関係なく廻り始める


「馬鹿者がぁ!!」


「ひゃ…」


怒鳴り声で驚いたエリアは魔法を解除してしまう


ようやく騒ぎを理解したセリエである


「お祖父様」


「殺す気か?エリアなら拳で充分じゃろ?」


ずかずかと歩き二人の間に割って入る


セリエがもう少し遅ければフタハの右腕はもげていた


「お父様を侮辱する方に触ることは致しません」


メリア中の常識


飛影とエリアの親子は


親バカとファザコンである


「なんか儂疲れた…ってか何故止めないコレット?」


ビクゥとセリエの視線がコレットを突き刺す


「え…と…まぁ自ら死ににいくのならいいかな~と思いまして」


目を逸らして返答する


その視界には腰が抜けて立てないフタハがいる


「…お前飛影に似ときたな」


「…嬉しいような悲しいようなですね」


複雑な表情のコレットである



>>>>>>>>


後日談


その件以降


エリアを誘う者の数は変わらないが


「お父様より強ければ」


の一言で全て撃沈したのだ



>>>>>>>



「ということです」


ニコニコと微笑むエリア


「…」


「あ…ごめんなさい。お父様の名前を勝手に使ってしまいました」


何も言わない飛影にエリアは勝手に名前を使ったことを叱られると思って


微笑みがいきなり落ち込んで悲しい表情へと変わる


親バカな飛影でも怒る時は怒るのである


「良かったぁ…」


しかし飛影の返答はエリアの予想と正反対である


安堵の溜め息を吐く飛影


「エリアもいつの間にか成長して…お父さん嬉しいよ」


優しく頭を撫でる飛影


すると本当に嬉しそうに満面の笑みを浮かべるエリア


(…相変わらずこのお二方は仲が良いわね)


それを微笑んで見ている従者である



エリアはかなり強いです


キャラも立ったので後悔はしてません!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ