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7章 ノエルの絵
「ノエル! ノエル! 息をしてくれ! 頼むから!」
「一体、何があったんですか。」
この家中暗く、別に血が飛ぶ様子もなく、ただ、彼女が一人大広間でぐったりしている。
でも、誰が彼女を死に至らしたというのだ。
「ノエルはな、元々海だったんだ。」
「海?」
「あぁ、海。大海原を見果たせる海だ。海のように心が綺麗で人間になっても彼女が作り出す絵には真心があった。彼女は、神官だったんだ。風の少女の。絵は、彼女の心を繋ぐ。ノエルは、呼吸で絵を作る。つまり、ノエルが息をする度に風の少女が求めている神聖な絵達が現れるんだ。」
なんだ、こいつ何を言っている?
目が?になったその時、僕はある物を見た。
それは、蛍だった。
蛍の絵が彼女を包んでいるのだ。
「ノエル! 気がついたか? 俺だよ俺! ケンだよ!」
すると、黒髪の聡明な女性は、ケンの腕により起き上がった。
彼女は、息をしている。
その中でたくさんの絵が口から溢れてきた。
蛍、花、自然、風。
まるで、エナジーの世界が彼女のようだ。
『あなた達は、誰?』




