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2章 転生した僕
「あなたは一体何者なんですか?」
「だから、彼女の研究者。知りたいの世界が! 風の世界が!」
風?
この男何を言っているんだ?
「彼女って、一体誰のことですか? そんな女性見当たりませんけど。」
「え? 君も彼女目当てで転生してきたんじゃないのかい?」
は?
転生?
どういうことだ?
「僕は、元々人間ですよ。何故?」
「じゃあ、元の体の記憶を今は忘れてるんだね。俺は元黒猫。」
は?
言っている意味が分からない。
何を言っているんださっきから。
「内容が分からないって感じだね。じゃあ、説明しよう! まず、このエナジーと呼ばれる場所には人間以外来れないんだ。つまり、俺らは人間になる必要があった。」
「だから、僕、人間ですって。」
「ちっ、ちっ、ちっ。違うなあ。君は、うーん俺にも分からないけど人間じゃない。」
何でそう言い切れるんだよ。
「じゃあ、自分が昔何だったのか彼女に聞いたらいいよ。」
後ろには、さっきまでなかった白い城があった。
どこまでも高いその城は、空を突き抜けそうだった。
「彼女、あの城の一番上にいるから、行こ。」
僕は、苛立つしかなかった。