15章 エナジー
ライク。
確か、風の少女を追いかけて行方不明になっていた白猫のことだ。
だが、何故地球に。
「お前、自在に変化出来るのか?」
ケンは、羨ましそうにライクを見ている。
白髪の青年は、首を傾げる。
『いや? これは、お前の想像だ。カイルが創り出した人間の俺だ。』
想像?
「死が分かるんじゃないの?」
僕は、不思議だった。
そもそも、こういった人達がたくさんいるエナジーは、本当に存在しているのか、それさえも愚問だった。
『これは、私の想像。私の好みよ。』
「おい。」
「なら、本当の姿は猫だと? じゃあ、僕らが見ているライクは。」
『私の想像よ。私は、死が予感出来るんじゃないわ。ただ、そうなる人に敏感なだけ。何故なら気持ちも形も奥深くまで想像出来るから。ねぇ、涼。』
なんだ?
カイルが、僕に巻き付いてきた。
ヘビ?
「お前も変化出来るのか!」
ケンは、またしても羨ましそうだ。
『だから、これも私の想像よ。だから、涼。あなた、何者なの? あなたにだけ、私の想像力が聞かないの。人間には、全て聞くのに。勿論、キュラにも聞くわ。どうして、あなたには、きかないの? ナターシャ様以来だわ。』
僕は、吐きそうだった。
ヘビが嫌いなのだ。
すると、ケンがしめたとばかりに、カイルを見た。
「それだ! カイル! 今すぐエナジーに戻ってくれ! そして、お前の能力が涼にきかないことを説明してくれよ! 彼は、キュラじゃないって!」
『無理だ。それは、出来ない。』
ライクがカイルの前に立ち上がった。
何故だ?
これが、すべてを。
その時だった。
地面が揺れ始めたのだ。
地震?
地震なのか?
「な、なんだ? 震度5か? いや、それ以上か?」
『分かるでしょ、エナジーは、自然なの。』
「それが、なんなんだよ、ほら、エナジーに帰ろう!」
『無理よ。私には、地球を守る権利がある。私達は、ナターシャに頼まれたの。エナジーは、いずれ滅ぶ。だからこそ、地球を私の力とライクの力で守って欲しいと。』
戦う?
ノエルは、そう言っていた。
「もしかして、自然と戦うの? カイル。」
僕の遥か前の命もそいつらが敵だった。
あれ。
僕は一体。
『私の敵は、エナジーよ。自然界。滅ぼさないといけないの。人間が幸せに生きていくために。』




