表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妹が異世界で覇者になるらしい  作者: 翠架
始まりの地:聖都アルヴェトラ/魔国ヴェドマニアの辺境の森
5/17

第5話 妹

黄金の皿に乗った豚のような生き物の丸焼き、見たこともないフルーツや野菜の盛り合わせ、湯気を立たせるスープや焼き立てのパン、銀の皿に乗った厚切りのステーキ…


食欲をそそる匂いに、晶嘉の腹の虫はまた獣のような音を立てた。

晶嘉の気分は餌を前に待てと言われた犬の心である。



「あの、王様、少し質問よろしいでしょうか」

「確かチサトと言ったか。儂に答えられることならなんでも答えようぞ」

「先程私たちが勇者として選ばれた、と言っていましたがその証拠はあるのでしょうか?」

「そうね、いきなりアタシたちに勇者がどうのこうのって言われてもわからないもん。アタシたちのいた所に魔法なんて物無かったからそこらへんについても詳しく教えて貰いたいね」



千郷の言葉に瑛子も頷いた。この二人、タイプは全然違うが仲が良くよくセットとして扱われている。



「貴公らの世界には魔法が無いということは伝承にもあった。そして各々が何かしらのステータスや保有スキルが優遇されているともな。

安心するがよい。ちゃんとこちらで魔法や戦い方を教える者を用意した」



王がそう言うと後ろに控えていた騎士の一人と、先程の眼鏡の神官がが一歩前に出て一礼した。

どうやら彼らが教育係らしい。



「それなら安心ですわ」

「勇者かどうかの証拠、と言っておったな。それならばステータスの『称号』の欄を見て見るがよい」

「うっひょー!ステータスとか本当にRPGっぽい!」

「あの、そのステータスってのはどうやって見るんですか?」

「言葉に出さずに『ステータス』と心の中で言ってみよ。称号以外にも自分の属性、攻撃力や防御力、使える魔法なども見ることが出来るぞ」



そう言 われ、四人は目を閉じてステータス、と心の中で念じてみた。

その間も晶嘉の目は料理に釘付けだ。



「す、すっげー!本当に出た!俺、戦士ファイターになってる!」

「アンタは戦士ファイターって言うより盗賊シーフの方があってそうなのに意外ね。アタシは魔法使ウィッチいみたいだけど」

「俺は剣士フェンサーだな。称号には『異世界からの来訪者』『召喚されし者』『伝承の勇者』の三つがあるな」

「私は僧侶プリーストのようですわ。スキルにヒールとあるのですが…これは回復の魔法なのかしら?」



わーわーと騒いでいる四人の横でさっさと喰わせろと思っていると、王が不審そうな目をこちらに向けてきた。

青い顔がさらに不気味に見えたのは仕方のないことだろう。



「スズナよ、お前は自分のステータスを見ぬのか?」

「それより何より私は目の前に並べられたご馳走を早く食べたいのだが?」

「スズナよ、ステータスを確認したら食事に手をつけて構わぬぞ」

「そうか分かった」



四人に見習い、心の中でステータス、と唱えてみる。

すると昔友人がやっていた冒険ゲームのキャラクターステータスのような画面が出てきた。





ショウカ・スズナ

 Lv.1

経験値 0

次のレベルまで 15


 職業:捕食者イーター

 属性:火、水、風、土、光

 HP:480  MP:560

 攻撃力:125  防御力:78

 魔法攻撃:114  魔法防御:76

 素早さ:94

 スキル:ファイアーボール(火) Lv.1

    :アクアソード(水) Lv.1

    :ウィンドカッター(風) Lv.1

    :ウッドウォール(土) Lv.1

    :ヒール(光) Lv.1

    :光剣ライトセーバー(光属) Lv.1

    :暴走バーサーク(無属、覚醒スキル)

    :捕食 (ユニークスキル)

    :解析 Lv.1

 称号:異世界からの来訪者、約束されし未来の覇者、召還されし者、捕食者イーター

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ