〜第三章〜清浄されゆく世界〜参〜
どうも藤井雪彦{べこ丸}で御座います。
私の悲願の夢のヘブンリィ物語ゴンドワナ編完結まで、そして偉大なるコンパチヒーローシリーズ御中との【男と男の約束】を果たすまでこの章を除くあと残り2章となりました。
これもひとえに応援して下さるファンの御方々のお陰で御座います。
ではお楽しみ下さい。
〜参〜
優斗聖薩は「にっしっししっしっ!!やったぜっ!!【完全完璧勝利】っ!!」と元気良く叫ぶ。
ハロウィンマスクを被った頭部だけになったハロウィン卿が「ケキャキャキャキャキャキャキャ!!見事だっ!!優斗聖薩っ!!よくぞこの俺を討ち負かした。俺の本当の名は……【ナビン・コルクボード】……お前が倒した大戦士の名だ。よぉく胸に刻んで置け……」
「へぇ〜、流石、不老不死。ところでナビン卿。これから頭部だけになってどうしていく気ですかぁっ!!」
「まぁ……俺は…これから頭部だけになっても、この汚らしくも素晴らしい世界を見届けて行くさ……」
天空から女性の声が聴こえてきた。
「ナビン・コルクボード卿。貴方は優斗聖薩の成長に大きく貢献して下さいました。この私、千手観音は浄土一族上層部【五智{ごち}】から得令を授かりました。彼の成長に大きく貢献して下さった恩返しと致しまして貴方の身体を再生し、不老不死の呪縛から解き放ち、貴方の身体中の火傷や傷を完治させ貴方の愛刀、復讐の咎人もコスチュームも全て元通りにして差し上げましょう」
「なっ!?変態かぁぁぁあぁぁぁあぁっ!?千手観音っ!?貴女さまはっ!!」
「クスッ♡そうです♡私は変態です♡えええぇぇぇいっ!!♡」
ナビン卿の頭部が美しい光に輝き、身体もコスチュームも愛刀も何もかも全て元通りになった。
「やれやれ……参ったな。この一族には……優斗聖薩、これが俺の素顔だ。ケキャキャキャ」
ハロウィンマスクを取ったナビン卿の素顔は髪の毛は銀髪で、まるで、あどけない少年のような童顔。瞳の色は深緑{エバーグリーン}。
アバンは幼子のようにナビン卿に甘えて抱きつく。
「お父さぁぁんっ♡」
セトの民たちの中からか細い女性の声がする。
「さっきからその声は……貴方……もしかして……アス!?」
「えええぇぇぇっ!!その僕の名前の呼び方はっ!!はっ!?母上さまですかぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁっ!?」
痩せこけた1人の年配の女性がアバンの前に姿を現す。
ガナン国元王妃マリア・ガナンである。
「はっ!!母上えええぇぇぇえええぇぇぇえええぇぇぇえええぇぇぇえええぇぇぇっ!!」
今度は大粒の涙を流し再会を果たした母親に甘えて抱きつく。
優斗聖薩は「アンタ。その童顔で笑い声はケキャキャキャかよ。たりぃんだょっ!!さぁて、そろそろ浄土に帰還するぞっ!!来いっ!!春千代っ!!浄土帰還っ!!」
優斗聖薩は春千代を抱きかかえ、再び青い彗星となり天高く上昇してゆく。
「あのぅ、貴方、【責任は取って貰いますよ】」と言い、メシア姫が現れ、レリーフ王も姿を現す。
「貴方さまは、私と結婚して頂きアバン王太子殿下の大いなる野望だった神聖ゴンドワナ王国建国を間近に控えた現在、旧レーデル国領土を私たちと共に統治して下さいませ」
ナビン卿は驚きを隠せず「はいいいぃぃぃっ!?俺と貴女さまが結婚っ!?」と一声する。
レリーフ王が「私からも頼む。お前はメシアと私の命の恩人だ。まだ、ふつつかだが宜しく頼む」と懇願する。
「そんなっ!?ふつつかなどとんでも御座いませんっ!!一生涯大切にさせて頂きますっ!!」
ヴァギXIIIが「良かったな。主よ。これで、コルクボード家も安泰だ。どうか俺の分まで幸せになってくれ」と言うと、メシア姫は首を縦に振る。
「何故だっ!?」
メシア姫は微笑みながら「いいえ、貴方【も】です。ヴァギXIII。実は暗黒の地、メギドニアに連絡が取れました。ガイア・レオパルドの群れの中から優れた雌豹と貴方は結ばれることになります♡」と言う。
ヴァギXIIIがメシア姫に案内されたのはユーグリナ平原だった。
美しい雌豹が居る。
「初めまして。ヴァギさま。私はエキドナと申します。実は私の父である群れの首領オーディーンが貴方さまを、高く評価致しまして…ゆくゆくは貴方さまを、ガイア・レオパルドの群れの首領にと申しております」
ヴァギXIIIは珍しく涙を流し、「俺が……群れの首領に!?俺も……歳を取ったな。ハハッ…ううううぅううううぅっ……」
彼は年甲斐もなくエキドナの乳をくわえ、しゃぶりついて居る。
彼は思い出していた。
かつて自身の身を犠牲にしてまで自分を活かしてくれた偉大なる母豹のことを……
「やぁね♡貴方さまったら人前で♡」
ナビン卿とメシア姫は仲良く御互い微笑むのだった。
一方、夜になり、ガナン国へ母親と通力使いたちと帰還したアバンは穏やかに睡眠を取って居る。
夢の中にフワァファが初めて現れる。
アバンは泣きながら「あぁ…フワァファ…ずっと逢いたかった」と言う。
フワァファは「んもうっ。昔から本当に泣き虫ね。アバン。聞いてアバン。私はね…アバンの御父さまを憎んでなんかいないわ。だって【憎しみから生まれるものは何も無いもの】」
「えっ!?君にあんな酷いことをしたのにっ!?」
「うん。セトの民たちの間ではね…古より語り継がれてる伝説があるの。それはね…【伝説の星命【大天使ミカエル】…。もぅアバンのすぐ側に居るはず。だから私のことはもぅ忘れて、その大天使ミカエルとどうか幸せになってねっ♡新しい星命を大切にねっ♡最後に言うわ【私もアバンのことが大好きだった♡】」
そう言うとフワァファは姿が見えなくなった。
「あぁ…フワァファ…これでやっと君のことが………忘れられる……」
御愛読頂き誠に感謝申し上げます。
悲願の夢の達成まであと残り2章っ!!
最後の最後まで初心を忘れず頑張ります。応援何卒宜しく御願い申し上げます。
では、また会いましょう。