私の大切な勇者、でも…まだ言えない理由がある、あなたを送り出さなきゃ
別作品のスピンオフ
私のエナジー補給方法は、お菓子型のエナジーチャージを摂取する事。しかも専用ソファーで仰臥位になって。傍から見たら、寝そべってお菓子を食べているように見えるでしょうね。
私がエナジー補給をしている最中に彼が戻ってきた。ボロボロで髪の毛も焦げている。
やだ、涙が出ちゃう・・
私は頑張って平然としてみた。
「おかえり〜。で?どうだった?」
「倒しましたよ。こんがりと焼かれるところでした。何も聞いてなかったんですけど?」
不満をぶつけるように彼は報告している。
ダメ、もう涙がこぼれそう・・優しいこと言ったら、そのまま泣いちゃうわ・・
「は?言ったじゃない」
不満そうな顔の彼。ごめんなさい・・私がちゃんと言ってなかったから・・
私はため息をつきながら、彼を見ずに口を開いた。
「ほんとダメな子ね。私がいないと何もできないんだから」
戸惑う彼。次の魔王の情報は今から言うからね・・
彼の目を見つめて私は囁いた。
「次は毒耐性がいるんだからね」
まだ行ってほしくない・・でも行かないといけない理由があるの・・いつか伝えるからね・・でも、今はまだ言えないの・・
ブラック女神と転生リーマン ~世界を救うもまた怒られる~ 第8話とリンクしています