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心が疲れた君へ、私ができること「帰ってきて」その声だけが、彼を救った
彼が転生する前…休みもなく働かされ…いつも怒鳴られて、心が疲れていた。
私の横で寝ている彼はうなされている。きっとその時の夢を見ているのでしょうね…
でも…安心してね、あなたの事は私が守るんだから。
そろそろ彼を起こしてあげないと…
「こんなところに戻りたかったのかしら?」
私の声に反応する彼。
「え……?」
「まだ終わってないのよ、早く帰ってきなさい」
その言葉と同時に、彼は完全に目覚めた。
もう大丈夫だからね…でも私が不安そうだったら、彼も安心できないか…
彼が私に謝ってくる。
「……夢を見ていたようです。すみません、ご心配をおかけしました」
謝らないで、私はあなたと一緒に入れることが幸せなんだから…
「べ、別に心配なんてしてないわ。あんたが勝手に倒れ……寝てただけだし」
私は彼の顔を見ることができなかった。
必ず救うから、一緒に頑張ろうね……大好きなんだよ……