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涙の裏側で 無理しないで、次こそは無事に帰ってきて

別作品のスピンオフです

彼は魔王と戦ってケガをした。無事に退治をしてくれた。でも、右腕の骨が折れている。私は胸が苦しくなる。涙を我慢していると、彼が話しかけてきた。


「今回の魔王はとても強くこの有様です」


彼は腕が動かない事をアピールしている。代われるのなら…混乱したまま変な言葉を口走ってしまう。


「次の世界なんだけど・・・」


違う、心配しているの。頑張ったこと褒めてあげたいの。本当は彼を魔王と戦いに行かせたくない・・



「せめて腕を直してもらえると」


そんなこと言わないで、治したらまた行っちゃう。そんなのイヤ、彼になんて言えば。今の私怖い顔してるんだろうな・・・


「はあ?私に能力使わせるつもり?疲れるんですけど」


違う、そんなこと思っていないのに。何でそんなこと言っちゃうんだろう・・・



「このまま戦ったら僕、死にますよ?」


そんなこと言わないでバカバカ・・・


嫌だ。もう我慢できない・・


私は涙をこらえきれなくなった。


「死んだら私のもとに戻ってこれないじゃない。何言ってるのよ・・・」


こんなこと言ったら、重たく感じるよね・・言わなきゃよかった・・




「ならせめて、痛みだけ止めてくださいよ」


ゴメンね。本当にごめんなさい・・


「しょうがないわね」


今すぐは治さないけど、魔王と戦うまでには治っているから。今度は無事に帰ってきて・・

ブラック女神と転生リーマン ~世界を救うもまた怒られる~ 第4話とリンクしています                  

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