第4章第12話〜河流の終息〜
『廉鏡刃』
2本の刀にマナを込めてエネルギー状の斬撃を放つ、奴は素手で軽く払い攻勢に変わると山本が俺と奴の間に入り拳を振り上げる。
『マッハパンチ』
山本が高速で拳を突き出すがそれすらも軽く避けられ俺と山本はそれぞれ鳩尾に一撃もらってしまい、奴は追撃を仕掛ける。
『アクア・スプラッシュ』
水流の斬撃が俺と山本を襲う、しかしその水流の斬撃と俺らの間に田村が入り込んだ。
『デス・メテオ』
鎌を振り上げエネルギー状の斬撃を放ち相殺した、しかし奴は既に田村の目の前にまで近づいてきており殴りかかる、当然田村も鎌で応戦するも奴は武器を持たず素手であるのにも関わらず腕に切り傷がつかない、否、切られる位置が水のように斬撃を透かし交わしているのだ。
「そろそろ君はダウンしようか」
「なっ!?」
『アクアエリウス・レーザー』
超至近距離で勢いの強い水流をぶつけ、田村は防ぎきれずに飛ばされてしまった。しかし田村はダウンせずに気合いで立ち続けていた。だが明らかな出血量、治癒魔法をかけないと死ぬのも時間の問題となってしまう。俺は瞬時に前に出て刀を振る。
「俺の大事な後輩をやりやがって…クソッタレがぁ!!」
「ほぉ?」
(刀を振る速度が増した…2本でこの芸当をやってのけれる技術があるのか。)
しかし奴は冷静に攻撃をいなしていた、水系統の技を操る奴は基本的にいなすことを得意としているため簡単には攻撃を通せない。斬り合っている最中両者何者かの気配を察知し距離を置いた。途端、戦場に耳を劈くような音が響き渡った。
「坂田!親方の指示により増援に来たぞ!」
それは俺の同期で特殊なギターを得物としてる佐々木悠真だった。
「ふぅん…雑魚が1人増えたところで何も変わらないと思うけどなぁ」
それでも奴は怯まない。むしろ闘気を高登らせている。
「早速だけどぉ、君退場ねぇ」
『アクア・スプラッシュ』
水の刃を佐々木に向けて放つ、佐々木は避けようともせずギターを構える。
『ノック・ノイズ・ロール』
前方に耳鳴りがする音を発するとノイズ音が水の刃を散らした。水飛沫が床に滴る瞬間俺は奴に斬りかかる、無論攻撃は全ていなされていくならばこれしかない。
『電刃』
右手の刀に電気を纏わせ奴を斬りあげた、極炎刃の派生技で斬り上げ動作も全て同じ故に簡単に隙が生まれる。だがそれは一刀だけならの話、地へ落下して行く奴に目掛けて左の刀を構える。
『雷牙突』
「くぅぅぅ…!?」
奴は突きを受け流しきれず肉が削れる、そして佐々木がギターを弾く事で奴の聴覚を破壊する、その背後から山本が拳を振り上げていた、佐々木のギターのノイズ音で奴は背後に回られていることに全く気づいていない。そしてそのまま山本の拳が奴の後頭部を捉えた。
『拳法・電雷』
「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」
その一撃は正に致命傷、奴はその場に倒れ込んだ。俺は首を獲ろうと近づくと奴はふらりと立ち上がり俺たちは武器を構える。
「へぇ…少しはやるじゃん?まぁでも決着をつけるのはまだ早いね。」
そう言うと奴は自身の周囲に水を纏い何処かへと去っていった。とりあえずは任務成功…ということで良いのだろう。
そして俺は佐々木に感謝と疑問をぶつける。
「佐々木、増援に来たことは感謝する、だが光一が俺がおるのに増援を送るのは珍しいな?」
そう言うと佐々木は驚愕の事実を伝えた。
「いや親方様直々に言われたわけじゃない護衛のうち、今村と野村が勝龍寺方面、清岡が福知山方面、山岡は周山方面に増援に行った。」
待て、今こいつなんて言った?親方様直々に言われたわけじゃない?なら誰の判断だ?
「待て、お前今親方様に言われたわけじゃないって言ったよな?じゃあ誰に言われたんだ?」
「え?森本って奴が言ってきたが?」
(森本…勝斗のところの最年長だったな…なら大丈夫か。だがなんか嫌な予感がする。)
「勝斗に連絡する、お前らは周辺の警戒をしとけ」
そう言い俺は携帯を取り出し勝斗に連絡をする。
「勝斗!急いで光一のところまで戻るぞ!今護衛は手薄だ!急げ!」
『え?!わ、分かりました!』
急いで俺は二条御所まで走っていった。




