第4章第7話〜魔人フライメルの遊劇〜
ー視点・小林雄也ー
「キャハハハ!おじさんたちさっきまでのいせーはどーしたのー?」
戦闘開始から僅かに5分、既に劣勢となっている。原因としてはあの魔人5歳児並みの容姿の癖にアホみたいに速く触手を何本も巧みに扱われている。攻めに転じたいのだが触手を避けることだけでも手一杯で近づくことすらもできない。
「調子乗んじゃねえぞ!クソガキぃ!」
青山は抵抗しようと一瞬攻勢に出ようとするもやはり触手に阻まれ近づくこともできず触手に吹き飛ばされてしまい、俺も援護射撃をしようとするも目の前の触手に阻まれ青山の援護ができずにいた。月見は交わすことで精一杯であり交わすことすら難しく既に何回かは攻撃を受けてしまっている。
「アハハ!こわれちゃえー!」
「…っ!」
フライメルは尚も攻撃を辞めず激しさを増していく、このままじゃ遅かれ早かれ潰されてしまう。
「…これでも喰らえ!」
月見が何かをフライメルに向かって投げた、それは触手の合間を奇跡的に潜り抜けフライメルの足元に落ちた途端白煙が上がった。
「ん〜?どこいったの〜?」
投げたのは煙玉、しかしこれじゃあ時間稼ぎにもならない…!そう思っていると触手の動きが次第に鈍くなっていく。
「あ…あれ?からだが…うごかないや…」
「投げたのは煙玉でも中に麻痺毒薬が入ってるやつさ、数秒程度だろうが十分だ」
「今だぁ!一気に叩き込めお前らぁ!」
『蓋断刃』
「ここで仕留める!」
『月花刃』
2人が近づいて技を合わせ、俺もライフルをマグナムに持ち替えて撃つ。
『ブラスト・マグナム』
3人の攻撃が命中し青山と月見は俺の所まで下がってきた。奴がいたところにはまだ白煙が上がっており姿が確認できないが確かに手応えはあった。煙が晴れて奴の姿が垣間見える。しかし奴は傷どころか擦り傷1つついていなかった。
「あのさぁ…調子に乗るのも大概にしろよお前ら」
途端奴の口調と表情が変わり幼い雰囲気から一気に悍ましく変わった。
『アラビウス・ビート』
触手が地面に突き刺さり衝撃波がこの周辺一帯を包み込んだ、当然耐えることができず俺達はその場から吹き飛ばされ倒れ伏してしまった。
「お前ら知らないようだから先に言っとくけど俺は火力だけなら魔人の中でNo.2の実力者より高いからな」
それに…と付け加えて奴は喋り続ける。
「俺の能力はこの触手じゃない、これはバイケル様から授かった異能だ、俺の本来の能力は…」
途端に喋るのを辞め指先で何かを切るかのようにスッ…とスライドさせると距離を詰めてきた。
「空間を削り取る能力だ」
空間を削り取る…おそらくだがその空間内にいる物も削り取ることができるのだろう。下手に削り取られたら死ぬ…。既に虫の息である俺たちに絶望が襲ってきた。
遅くなってすんません…風邪引いたりとかで忙しかったんですぅ…




