第1章第3話〜ネオ・プリズム〜
ネオプリズム当主と渡辺がSランクレジェンドの理由です。
ーーネオ・プリズム本部最上階評定の間ーー
畳の部屋に渡辺と林は立っていた。
『なぁ本当にご当主様なんて来るのか?お前はともかく俺はDランクの一般ハンターだぞ…?』
『多分大丈夫だと思う、当主様は俺に会いたいらしいから来るはずだよ』
2人がそうこう会話しているうちに突如。
『ご当主様並びにご家族の方々が参られました!』
途端2人は片膝を着き頭を下げる。
襖が開きその奥からは異様なオーラを放つ男の人が1人入り後ろに奥方様だろうか女性が1人、さらにその後ろから自分らと同じ年齢だろう少女が2人入ってきた。
『2人とも足を崩して顔をあげて見せてくださいな。私の名前は源光一、こちらは妻の静子、そしてこちらは娘の美香と文乃です。』
優しい声が耳に届き2人は足を崩し顔をあげた。
『お初にお目にかかります、ご当主様私が新参者の渡辺勝斗と申します。』
『うん、初めまして渡辺君、そして林君も久しぶりですね、昇格の時以来かな?無事で何よりです。』
『は…有り難きお言葉…』
少し林の方を見ると身体がわずかばかり震えている相当緊張しているのだろう。
『林くん、先ずは君が私に聞きたいことから答えていくことにしますね。渡辺くんのハンターランク評価…ですよね?それぞれ理由があるので説明させてくださいな』
(読まれた…!?ご当主様は人の心が読めるのか…!?)
『まずは彼の先程の戦闘から説明させていただきます。彼は先ほどのCランク相当の妖怪が初陣でした。しかし彼は刀を持った途端臨戦体勢に入り、攻撃をいとも簡単に防ぎ、一太刀で首を取りました。
この戦闘のみだけで評価するなら彼はAランクハンター相当でギリSランクに入るかといった感じでした。』
(いやそれでもAランクかよ強すぎねぇか?うちの田村と小林と山本と一緒ってやばいなこいつ)
『そしてもう一つこれがSランク且つレジェンドハンターの決め手でした。その莫大なマナの量です。マナというのは自身の能力、技を使う時に使う力です。無論能力、技を使えばその分マナは減ります。そしてマナは数分間使用しなければ上限までじわじわと回復するのですが彼にはその回復が見えないのです。分かりやすく言うとなればマナが無限にあるのです。』
林は目を見開いて渡辺を見る、渡辺はポカーンとした顔をしていた。どうやら理解していないようだった。
『この二つの理由で渡辺くんは現状Sランクレジェンドハンターとしているのです。他に何かありますかね?』
林は首を横に振る。
『では私の要件を…林くん、渡辺くんを君の部隊に入れてあげてはどうかな彼は今入ったばかりで所属無しだから肩身が凄い狭いと思うのです確か君の部隊はほぼ全員が同じ年齢でしたよね?』
『はい、1人一個上がいますがそうであります。』
『ではそうしましょう。それと最近大阪の中央でBランク相当の妖怪が出たようですので林くん、小林くん、渡辺くんの3人で行ってきてください。それと渡辺くんは戦闘に参加せず2人を観察して学んできてください』
『『分かりました』』
2人はそう言い評定の間を出、大阪へ行く準備を進めた。
次回は新キャラ小林雄也が出ます!