第2章第10話〜情報収集と作戦会議〜
2章の進みが悪すぎる…
俺の名前は月見忍、今現在俺は守山咲という同期に周囲の人間に注意喚起と敵の情報を取れという命令を受けて札幌市街に来ている。先ずは注意喚起だな、とりあえずここら一体が近日少し危うくなる事を噂として広めてみたが、人の噂は広まるのが早い、1日で札幌市街の人口が5分の1程までに減っている。
「あとは、討伐する予定の3体の妖怪の情報…か。」
言わずもがな札幌市街は広い、伊達に北海道の政令指定都市なだけはある、その広さから3体も探さなければならないのは骨が折れる。ただその妖怪が付けたであろう跡ならたくさん見える。もし仮に見つけることができれば討ち取るまでは言わずともダメージは与えたい。ただ今武器はないから戦闘はしないのは勿論だが、少しばかりダメージは与えておきたい。
「…いた。」
見つけた、それも3体見た目は全員同じだな…武器は、槍持ちが2体…1人が弓使い…人型ではあるが見た目は違うゴブリンみたいな感じだ。それに防具もつけてあるこれはダメージを与えるのは無理だな、一旦撤退しよう。俺はそのままその場を後にし、守山と樋口に報告をした。
〜拠点にて 視点・守山咲〜
「札幌市街北部に3体まとめて発見、見た目は武装したゴブリンで防具は勿論の事、2体は槍持ち、もう一体は弓使いと見ました、弓使いの腰には棍棒が備えられており近接もいけると思います。」
「成る程ね…とりあえず弓使いを早めに討ってその後に槍持ち2体を相手した方がいいね。」
忍からの報告を元に私は戦略を考えている。前回と違って遠中距離で投擲ができる忍が加入した為戦略の幅が広がったのだ、これはかなりデカい。
「だったら忍くんと咲が弓使いを討ち取って、その間に私が槍持ちを相手にして耐えとくのはどう?」
「でも結衣、結衣はまだ前の古傷が残ってるでしょ?そんな中で囮を買って出るのはよくないんじゃない。」
結衣が自身を囮とした案を出したが却下した、私は知っている渡辺さんに治癒はされてある程度の回復はしていたけどまだ前の古傷は残っている事に。そんな状態で囮なんてされたらすぐに殺られるに決まっている。ここは…やっぱり。
「私が槍持ちを相手にする」
私がいくべきであろう、私なら大盾があるからある程度の時間稼ぎならできる。その一点のみだけでも私がこの囮を引き受ける利点がある。
「少しいいか…」
忍が声をあげた、なんだろ何か案でもあるのだろうか
「その前に市街にいるそいつらをどこに誘き寄せて討つんだ?」
「「あ」」
考えてなかった…確かにどうしようか…なんて私と結衣が考えていると忍がため息をついた。
「じゃあ俺が奴等を石狩川まで陽動して、槍使いが川を渡りきったタイミングで守山は槍持ち2体を、樋口は俺と共に弓使いを殺る、これで良いか?」
という流れで作戦は決まった。
〜札幌市街北部〜
「忍、いけそう?」
樋口からの無線が来た、俺は返答せずに刀を鞘から抜き奴等の前まで向かい、六角を一体の槍持ちの腹に向けて投げ、命中した。
「…来いよ」
やはり奴等は怒り狂い俺に向かって走ってきたから後は計画通りに石狩川まで槍持ちを誘い込んで二分する。
「…足元気をつけな」
俺はまきびしを少々巻く、これで縮まってきていた距離をまた離すことに成功する。そして追いつかれそうになったらまたまきびしを巻く、この繰り返しをしているうちに既に前方に広い川が見えた。俺は対岸に渡りきり、槍持ち2人も渡り切ったと同時だった。
『フェイク・チェンジ』




