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MEGEofLUVORATORY  作者: はーるんぱ
北東戦争編

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第2章第9話〜vs八尺様〜

大分お久しぶりです、そして遅れてしまい大変申し訳ございません。

結衣のフレイルが勢いよく八尺様の後頭部を叩きつける、当然奴はその衝撃に耐えきれず態勢を崩した。

私はハルバードで斬りあげ、両断しようとした時だった。

「ぽぽぽぽ…」

なんと奴はものすごい速さで走り出したのだ、不味いあのままだとすぐに市街に辿り着いてしまう、それだけは止めないと…

「あんな速度追いつけんって…!」

結衣は既に走り出して追っていた、私も結衣と奴に追いつく為に走り出す、すると市街の入り口前に1人の人陰が見えた、しまった…まだ避難完了できてなかったのだろうか?私はなんとか追いつこうと走るも、奴には私と結衣は追いつけなかった。あぁ…終わった、と私が思った時だった。

『動くな』

市街入り口の人が一言発すると奴は完全に足を止めた事で私たちはなんとか追いついた。入り口付近にいたのは、まさかのメガホンを持った渡辺さんだった。

「ほら、今のうちに殺りな。」

そう言うと渡辺さんはメガホンを下ろし二歩後ろに下がった、せっかく止めてくれたんだ、ここでこいつを殺りきらないと失礼にも程がある上に、重罰を下される可能性が高くなってしまう。

「ぽ…ぽっ…」

奴はこちらに振り向いた、おそらく交戦する気なのだろう、表情は麦藁帽子で見えてはいないが狂気に満ちた表情をしているような雰囲気をだしている、さっきみたいにはいかないだろうなと私と結衣は感じ取ったと同時だった。

「ぽっぽっぽ!」

奴は私ではなく結衣に腕を大きく振るう、結衣は後ろにバックステップで交わした…と私は思っていた。

なんと奴の腰あたりから腕が生え、その腕で結衣を直接殴り飛ばした。

「結衣!」

「大丈夫、軽傷だし動けるよ…」

見ると奴の腕は4本に増えていた、これじゃあ手数で負けてしまう…どうするべきか。

〜渡辺視点〜

俺は今2人が戦っている位置から少し離れた位置に待機しながら2人の戦闘を眺めている。奴と2人がこちらに来た時の状況からすると優勢だったが逃走され、迎撃されているところだろう。

「腕は4本に増え、相方は軽傷ながらもダメージを負っている…手数でも負けている、押され始めてるじゃねぇか、2人とも…しょうがねぇな。」

今回は本当に死ぬ間際にならない限り俺は手助けする気はなかったんだが…俺は再びメガホンを持ち一言発した。

〜咲視点〜

どうする、どうすれば勝てる?結衣は大丈夫と言っているが脇腹を少し抑えているのが見えていた、おそらくそんなに動くことはできないはず…するとこっちの手数も自然と減り、奴は手数を増やしている…どうすれば奴の動きを止めることができるのか…。

「ぽぽぽぽっ」

奴は私に向けて腕を振り下ろす、なんとか盾で防ぐも二撃目が飛んでくる、これをハルバードでなんとか相殺し後ろに下がるだけで手一杯だ…。

しかし奴は勢いを止めずに体勢を崩してしまった私の目の前まで来ると左腕と右腕を振り上げ下ろそうとした時だった。

『動くな』

奴の動きが止まった、このチャンスを逃すわけにはいかない!

『蒼龍撃』

私は奴の首を目掛けてハルバードを横薙ぎをして斬ろうとした、しかしそれだけでは奴の首を刎ねることができなかった、わかってるそんなのは…

「結衣!」

『地割れ撃』

結衣が反対側からフレイルを思いっきりぶつける、左右の圧力に負け、奴の首と胴が離れ、血飛沫が飛び出る、いやこれ血?なんか凄い青紫っぽいし、なんか黄色い液体も混ざってるんですけど…

「まー少々手助けされてしまってるけど、討伐は成功ということで、お疲れ様、お二人さん」

渡辺さんがパチパチと拍手しながら私たちにやってくる、そうか初めて、討伐したんだ…私たち…

「怪我はフレイルの子が少々不味いから先に集中治療させてもらう、すまない。」

「いえ…ありがとうございます。」

そう言うと渡辺さんは結衣に手を翳して治療術を使用し治療を開始した。

〜数分後・渡辺視点〜

「林くん根室・函館の討伐完了、首も取った。ただ樋口結衣は負傷、守山咲も軽傷を負っている」

『分かった、2人はそのまま自宅に帰還させていい、勝斗はその場に留まって住民に安全となった事を知らせて。親方様に送る討伐完了書は書いておく。』

そう言うと彼は電話を切った。

今回ちょっと手を出しすぎたなぁ…『言力』で動きを2度も止めてしまった、少々抑えないとな。それはそうと流石にあの2人だけでは少々不安ではある…。

「あの子を使うとなってもなぁ〜…性格的にあの2人に合わない気がするんよなぁ〜…」

まぁでも流石になんとかなるか…林くんにはすでに通しているし良いか。

〜次の日・咲視点〜

「というわけで今回からこの部隊に所属する、月見忍(つきみしのぶ)だ。お前らと同年らしいし仲良くしろよなー」

そう言い渡辺さんは隣にいる少年の肩に手を置く。忍と呼ばれた少年は私たちを見ると自己紹介し始めた。

「月見忍、年齢は13、武器は忍者刀をメインにクナイや六角を使う。特技は潜入や情報収集。よろしく」

私と結衣はまだ困惑している、そりゃそうだいきなり仲良くしろよなんて言われても…。結衣が渡辺さんに聞いた。

「その…この方はなんでここに?」

「あー俺がこの前夜の見回りの時に捕まえて良い感じの戦力にしようと思ったから連れてきた。昨日の2人を戦闘を見た時に思ったからだ。」

なんとも適当な…私はそう思いながらも仕方がないと自分に納得させると林さんが話し始めた。

「まぁ分かってくれや、勝斗も2人の負担を減らそうと人材を探してくれたんだ。それはそうとそこの月見も含めて任務を3人に与える。札幌市街にEランク相当の妖怪が3体出現した、その3体を討伐することを指示する。」

札幌市街…ほぼ人目についてしまうじゃないですか、人目についてしまうのはあまりよろしくないこの稼業、一般人に見られずに動くのは困難だ…。

「あ、渡辺さんが前回と同じように注意喚起してくださるとか?」

「悪いな、俺は小樽の方に用があってな、そこに向かうから今回はどーやっても無理だ。」

じゃあどうしろっていうねん!つい関西弁になってしまったが私は関西出身ではない。じゃあ…あ

「月見くん、札幌市街に向かって情報収集してくれても良いかな?」

そうだ彼だ!この男さっき得意なことは情報収集だって言ってたじゃない!それならいける!

「わかりました、では少々お待ちください。」

私達は林さんと渡辺さんに頭を下げて部屋を後にすると月見くんは私と結衣に刀と六角、クナイの用意をお願いするとすぐに行ってしまった。もう少し会話あっても良いんじゃないかなーっと思うが最初はそんなもんだなと思い私達は彼の報告を待ちながら戦闘の準備を進めた。


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