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MEGEofLUVORATORY  作者: はーるんぱ
北東戦争編

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第2章第5話〜初めての戦闘〜

林さんから夕張市で妖怪を狩る指令が出てはや2日が立ち、私達は夕張市に向かっていった。

「ねー咲は夕張に行ったことあるの?」

「幼い頃に行ったことがあるらしいけど、覚えていない」

「…咲はさ」

結衣が神妙な顔つきになって私の方を見る、どうしたのだろうか、普段能天気な性格の彼女らしくはない。

「なんで…林さんにやるか否かを問われた時にやるって答えたの?」

咲はそんなのやる性格じゃないじゃん、と付け加えて私に言ってきた、そりゃあそうだ、普段の私は面倒くさがり屋で、誰に対しても無愛想、友達と呼べる人も今こうやって話している結衣ぐらいだ…でも私の答えは決まっていた。

「私はこんな性格だから誰かに対して何かをやってきたことが無かったから、誰かに対して何かできることがしたかったから林さんの提案に私は乗った、それだけのこと。」

簡単に言えば自分を変えたかったって事、と結衣に伝えると結衣は私の顔を凝視した、まぁ無理もない、結衣に対しても変わらず私は無愛想だったんだから。

「…それより着いたよ、夕張市に」

「あ、ほんとだ、じゃあここから私達探さないといけないのか。」

正直に言おう、探すの面倒くさすぎる、というわけで私は林さんに連絡をいれた。

「林さん、夕張に着きました、対象の大まかな位置は何処か分かりますか?」

「…夕張の住宅街と言った気がするんだけど、俺の気のせい?」

「…あ」

やばい、忘れてた…そういえば言ってたわ住宅街にいるって…

「…あーでも具体的な場所は言ってないか、市街地に最も近い住宅街が一番報告数が多いからそこら近辺を探してみてくれ、それと何かあればすぐに駆けつけるから無理はしないように。」

「分かりました。」

危なかった…林さん多分フォローしてくれたんだよね…?気を取り直して探さないと。

〜数分後〜

「多分あれだよね、咲」

「うん…ってかほぼ確でそうだと思う。」

私達は住宅街に着いてから10分ほど探し続けた、そして今、目の前に標的がいる、見た目は四足歩行に鋭い牙…よく見る怪物系ホラーのデカいやつをまんま具現化したみたいな感じだ。

「…やるよ、結衣」

「うん…!」

私はハルバードと大盾を、結衣はフレイルを手に持ち構えると奴もこちらに気付いたのだろう、こちらに向かって突進をしてきた。

「私が前に出る!」

そう言うと私は前に出て大盾を前に出し、結衣が私の後ろに隠れる。奴の頭が大盾にぶつかる音と衝撃が来た、思わず私はよろけそうになるがなんとか踏ん張る、そして結衣がフレイルを振り回して私の前に出る

「ふっ!」

奴の頭にフレイルの鉄球がぶち当たり奴が怯む、私はハルバードを前に突き出すと奴の左目を潰した、すると奴は暴れ回り結衣に当たり彼女を吹き飛ばした。

「結衣!?大丈夫!?」

「ぅん…大丈夫、少しぶつかられた程度」

そう言うと結衣は少しだけ微笑んでみせた、良かった、少なくとも重症ではなさそうだ。

「ぐるるるぅ…」

奴がこちらを見ながら呻き声を上げる、私はハルバードと大盾を構える。

「ぐるるぁ!」

突進だ、それもさっきと同じ、先程と同じように私は大盾で防ぎハルバードを振り下ろす…はずだった。

「ぐぅおぉあ!」

「っぐっ!?」

そう、奴は突進をし終えると同時に身体を回転させ、脚で私を蹴り飛ばしたのだ、予想外の攻撃によって私はかなり飛ばされた、重症ではない、動ける…私はハルバードを手に取りなんとか立ち上がる、結衣がなんとかフレイルで応戦しているがどうも苦戦している。

「…あれ?」

私は一瞬奴を見ると違和感を感じた、いや、違和感というより覇気というのを感じ取った、恐らくこれは…

「マナ…だよねこれ…」

林さんの情報によると確か相手はEランク相当、マナを使うはずがない…単純な肉弾戦でもいけると言っていた、つまりこれは…

「別の…妖怪…それも…かなり上の?」

いやわからない、でも少なくとも今の私と結衣では勝てない…そう思わせるほどのマナを感じさせるのだ。

「きゃあ!」

なんとかフレイルで立ち回っていた結衣もこちらに飛ばされた。

「結衣…多分…こいつ…」

私は結衣に伝えようとすると、結衣もこちらを見て頷く、恐らく結衣も感じ取っていたのだろう、こいつは私達の手に負える程の相手じゃないと。

「おおぉぉぉぉぉぉあぁぁぁぁ!!!」

奴がこちらを睨みながら咆哮を上げる、これまで…なのかな…せめて、結衣だけでも

「結衣…走って逃げて、林さんを呼んで」

「えっ…さ…き?」

「行って」

奴が突進してくる、結衣はなんとか離れるが私はその場に止まりハルバードを突き出そうとするも腕に力が入らない、最後の抵抗もできない…か、私は目を瞑った、何も変わる事もできずに死ぬんだ…しかしいつまで経っても衝撃が来ず、奴の呻き声が聞こえた。

「…なんとか間に合った。」

私は目を開けると目の前に赤いロングコートを羽織り、片手に日本刀を持ち、髪を背中辺りまで伸ばして一束に結んでいる少年が私の目の前にいた。

「…Sランクレジェンドハンター、渡辺勝斗、ここで貴様の首を貰う。」

そう言うと少年は奴に向かって刀を向ける、奴は少年に向かって突進をする、少年は避けずにその場に止まっている。

「危ない!」

私が叫ぶと同時、奴の首と胴が離れた、見えなかった…いつ刀を振った?私には予備動作すら見えなかった。

「咲、大丈夫?」

「う、うん…ありがと結衣…」

私はそばに駆け寄ってきた結衣の手を取り立ち上がる

「…聞きたいんだけどさ」

少年は刀を持ったまま私と結衣に近づく。

「君達は何者?何故武器を持っている?そして…」

「君 達 が 裏 切 り 者 ?」

すると少年はあからさまな敵意を持った目つきとなると同時、私と結衣は動けなくなった、怖い、この人、覇気がとんでもない、それにこの人の周りを包むように大量のマナが溢れている…。

「沈黙は肯定と捉えて良いのかい?」

ー前章主人公、何故ここにー

何故、勝斗がここにいるのか、裏切り者とは何のことなのか、何故敵意を剥き出しにしているのか。

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