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MEGEofLUVORATORY  作者: はーるんぱ
妖精戦争編

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第1章第15話〜後日譚・そして〜

後日譚と次章の舞台設定を少々です。

「…うん、良い感じだ。」

勝斗は道場で刀を振っていた。あの戦いの時No.7…もとい石川ヒナとのぶつかり合いによって勝斗の刀は折れてしまっていたのだが、ある日師匠に。

「お前の村の跡地の所にお前の家だと思われる所からお前の親の遺産と思われる物が見つかった、悪いが取りに来てくれないか?」

と言われ取りに行くと師匠…もとい坂田充から刀を渡される。

「鞘に三つ星に一文字…これは渡辺星と呼ばれる家紋が書かれている、この家紋と茨木童子の言葉からお前は渡辺綱の子孫らしいな。」

「えぇっと…つまり?」

「お前には才能もあるってわけさ、それとこれもやるよ岐阜県の刀匠関兼定の所が作った刀だ。」

「え、なんでくれるのです?」

「光一から聞いた、ヨーロッパに一時期滞在するんだってな、だからだ。」

そう勝斗はヒナが話したビウォンと呼ばれるバイケルの手掛かりとなる道具を探しに行くのだ。

「あぁ…そうゆうこと…ありがとうございます。」

「何かあったら連絡よこせよ、俺でも光一でもお前の部隊の餓鬼どもでも良いからよ。」

「はい」

勝斗はそう返事をした。


ーそして今に至るー

明日飛行機に乗るから準備等もしないとなと思い刀を鞘にしまっていた時だった。

「勝斗。」

ヒナが背後から声を掛けてきたのだ。

「ヒナか、どした?」

「いや…明日行くのよね?」

「そうだね明日の早朝東京の羽田に行ってイタリアの空港に行くやつに乗る感じかな。」

「そう…」

ヒナは少ししょぼくれたような表情をする。

「なーに寂しそうな顔してんだよっ大丈夫だって、1年半したら帰ってくるからさ、それに颯太くんと雄二くんも北海道と福岡に暫く2年くらい長期滞在するって言ってたし。」

「…でも…貴方は日本から出るのよ?…」

「…その間、部隊のみんなの事、大将や姫様達を頼んだよ?」

勝斗はそう言うとヒナの頭を撫でる。

「…分かった…」

ヒナは顔を赤らめ小さい声で呟く。

「…でも昨日親方様に無理を言ったら許可降りたから私もついて行く事になったからね?」

「…………んぇ???」


ー次の日ー

「それじゃあ…行ってくるね!」

勝斗は皆んなの顔を見てそう言う。

「ヒナ、体調には気をつけてな。」

「ヒナ、何かあれば言ってくれよすぐに行くから」

「え?俺の心配は無し?」

勝斗は林颯太と雄二に返し笑い合う。

「向こうの話帰ったら聞かせてくれよ。」

「お土産期待してるからな〜」

弘と清岡颯太が少し心配そうな声色で声をかける。

「自分達はここで待ってるから。」

「向こうでも暴れてこいよー。」

遥と雄也は特に気にしていない様子で声をかける。


「行っちまったな…アイツら」

「…俺らも行く準備をそろそろ終わらせないとな」

林と小林が互いに見つめ合い頷く。

「弘、田村、遥、森本くん、俺らがいない間は任せたよ。」

「当面の間、勝斗と颯太を筆頭に部隊の主力大半がいないからな、気合い入れてな」

林と小林の言葉に残る部隊全員が頷く。


ー時は少し戻り数日前ー

「林くん、槍が折れたって聞いたんだけど…」

「あー…まぁそうだねちょいと下手な使い方したなぁって思ってる。」

「そのー…えーっと…林くんさえ良かったらなんだけどさ…」

「んー?どしたん?」

「そのー…俺の槍…使わない?念の為にって作ってあったんだけど俺メインで使うのが刀と銃だけだし…どうかな?」

「え、良いの?勝斗は」

「うん、宝の持ち腐れってやつになっちゃうからね」

そう言うと勝斗は一度自分の部屋に戻り十文字槍を持ってすぐに戻ってきた。

「これ…師匠が岐阜の所で作ってもらった槍なんだけど…人間無骨とほぼ同じ素材で作られてるんだって」

「え、そんな良いものを俺にくれちゃって良いん?」

「うん、林くんなら俺より使いこなせると思うから」

「えーマジか勝斗ありがとうマジで感謝。」

そう言うと勝斗はにこりと微笑んだ。

ーそして現在ー

「勝斗…」

林は自室に戻り勝斗のくれた十文字槍を見つめる。

「俺も…強くなるから帰ってきたら、1試合やろうぜ」

そう言い林は槍を袋にしまい、北海道に行く準備が終わる。


ーーネオ・プリズム本部評定の間ーー

「…では林くん、小林くん、北海道と福岡の件はお願いしますね。」

「「はい。」」

出発前に当主源光一に挨拶に向かった2人、以前ほど当主との距離は離れていなく近くなっていた。

「ごめんなさいね、勝斗くんとヒナさんもヨーロッパに飛ばした挙句、君達も国内ではあるけど遠方に飛ばしてしまって…」

「滅相もございません、当主様が直々にお願いされる程の実力になれたと思えば嬉しいものです。」

「俺も同じ思いでございます。」

2人は柔らかい表情で光一に向き合うと光一も少し安堵した表情で

「それは良かったです…特に貴方方はあの戦争のあとSランクにまで昇格できたのでそれに相応しい仕事を与えられるようになれて私も嬉しいです。」

そう、あの戦争の後最高ランクの渡辺を除く京都に向かったメンバー全員昇格したのだ。

林と小林と山本は赤・青鬼を討ち取った功績からSランクへ、清岡はAランクへの昇格をした。田村はと言うと仕事増えるのはちょっと厳しいし俺はまだ実力不足だと言い昇格を断わり、ヒナのランクはSランクに登録された。

「…では私達はこれにて退散させて頂きます。」

「…はい、どうかお気をつけてください。」

2人は光一に礼をし、退出をする。光一はそれを見届けると表情を硬くする。

「Dr.バイケル…なにやらこの先大きな事が起きる気がしますね…」

不安そうに呟く。

「…私も覚悟をしないといけませんね。」

恐らく近い将来、大きな戦争が起こると光一は考えながら目を閉じるのであった。


多分この次かその次に第2章を始めます、主人公は変わりますのでよろしくお願いします。

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