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支配された世界の英雄は仲間の不幸に涙する  作者: ラード
1章 マナ編
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1章42話 宿とパーティ

私の[next・hope]の加入が決まり、「ギルドマスターの金でマリのちゃんの加入祝いダァ〜!」というリリィの元気な掛け声で私たちはお酒こそないが食った飲んだのどんちゃん騒ぎをしていた。


「そういえば~マリちゃんって今日の宿決まってるの?」


 楽しい雰囲気の中リリィの言葉で私の脳内が硬直する。


 ギルドの窓越しに外を見てみると辺りはもう暗くなっていた。


 完全に忘れていた……今から宿を探すにもいい宿の情報も空いてるかどうかも分からない。


 「どうしよう……完全に忘れてた」


 私がため息をつくようにぼそりというとなぜかリリィは満面の笑顔になる。


 「じゃあさ!私と一緒に寝よ!」


 突然のお誘いに私は驚愕する……でも……多分同性だから……違うはず……いや……もしかしてリリィって……そっち?


 「いやぁ~今三人で二部屋借りててぇ~ロビンとタイラーは一人部屋を二人で」使っててぇ、私は女の子だからって一人で1人部屋使ってるのにその資金は[next・hope]の活動資産から出てると思うとなんか申し訳なくて。」


 リリィはロビンとタイラーのことをチラチラ見ながら珍しく少し歯切れが悪い感じで言っていた。


 「リリィ!だからそれは気にしなくていいって言っただろ?それにお前が前言った代案の一人部屋を交代交代で使って残りの二人で寝るって方が落ちつけなくて寝れんって話しただろ?」


 「ロビンの言うとおりそのことは話終えているのだから気にしなくていい……でもマリさんも宿に困っているならリリィの案はいいと思う。パーティーメンバーがみんな同じ宿なら予定も組みやすいからな」


 「まぁ~そーだな!マリ!どうだ?こいつ寝相最悪だが、それだもいいならこいつとおんなじ部屋に泊まらないか?」


 私は二人の意見も聞いて宿は決まるし、かわいいリリィと一緒に寝れるし……はぁ!もしかしてリリィじゃなくて私が……そっち……まぁ!この話は置いといて……願ったりかなったりだとおもった。


 「私としても是非一緒に泊まらせてほしいけど……その場合って私いくら払えばいいの?申し訳ないけどそんなに手持ちがなくて」


 そういうとロビンはポカンとした顔をした。


 「はっはー何言ってんだよ!マリはもう[next・hope]の仲間なんだから宿泊費はパーティー予算から出すから気にするな!それに元々2部屋借りてたから変わんからな〜」


 私は仲間として認められてるのだと嬉しくなった。


 そんなこんなで話しているとデュークさんの部屋からドールさんとイザベラさんとデュークさんが出てきた。


「お前らぁ!そろそろお開きにするぞぉー!」


 ドールさんがそういうと冒険者たちはジョッキに残った飲み物を一気に飲み干して帰り支度を始めた。



 ドールさんはスフィアさんの元へ直行すると酒屋の店主に会釈をすると泥のように酔っ払ったスフィアさんをおんぶして帰っていった。


 スフィアさんの顔はとても幸せそうな顔をしていた。


 そんな二人を少し羨ましいと思いながら見つめていると私も3人に呼ばれて3人の後ろについてギルドを後にした。



デュークさんが酒屋の店主からもらった領収書を見て顔を真っ青にしたのは別の話

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