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第2話:勇者のスキル、地味すぎる件


俺はおっさん魔法使いに連れられ、村へと向かっていた。見渡す限りの田舎道。草の香りが強い。いや、これ異世界というより普通の農村じゃね?


「でさ、勇者って具体的に何をすればいいわけ?」

俺が肩をすくめて尋ねると、おっさんはやたら神妙な顔をして答えた。


「魔王を討つのだ」


お約束すぎて笑いそうになった。だが俺は真顔を保った。


「うん、で、魔王ってどこにいるの?」

「まだわからない」

「……いや、そんなんで討てるわけないだろ。てか、その魔王、本当にいるの?」


おっさんは咳払いでごまかし、話題を変えるようにこう言った。


「まずは、勇者としてのスキルを覚醒させねばな」


そういえば、転生したからには俺にも特別な力があるんだろう。俺は内心期待しながら、おっさんが差し出したボロい巻物を手に取る。


「スキル『地味な努力』が付与されました」


……は?

画面に浮かび上がった文字を二度見した。いや、待て、これどういう意味だ?


「説明してくれる?」

「文字通りだ。小さなことをコツコツ続ける力だな。偉大なことも一歩から、と言うだろう?」


俺は頭を抱えた。異世界スキルって、こう、もっとこう派手な魔法とかじゃないのか?火を吹くとか、剣が光るとか!


「これ、勇者向きのスキルじゃないよな?」

「いや、地味だが確実だ」

「いやいや、地味とかじゃなくて!」


おっさんはにこやかに笑いながら言った。


「では村に着いたら、早速地味な努力の実践だな!」


こうして俺は、勇者としての第一歩を踏み出すことになった。だが、それは壮大な冒険でも、派手な魔法でもなく……ただの雑草抜きから始まったのだ。

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