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詩❲情景❳

すれて違う

作者: 日浦海里

周波数を合わせ損なったラジオみたいな音が

窓の外で響いてる


どこかでずれてしまってるから

聞こえないんだよ

一言だって


言葉にならない声たちが

ずっと繰り返されてるのは

胸の内側で


窓の外の音に合わせて

伝って落ちるのは

冷たくて熱い雨で


すれ違ったまんまの波は

打ち消し合うだけで

共鳴もしない


耳障りなだけなのに

耳をふさいだって

鳴り続けてる


壊れそうなほど

激しい雨は

止むことのないまま

降り続いてる


切ってしまえば

そこで終わり


そんな単純なことなのに

今もまだ切ることができずに


窓の外では雑音みたいな

雨の音が鳴り続けてる


ただ切るだけの単純なことが

今もまだできないままで

冷たい音だけが鳴り響いてる

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― 新着の感想 ―
[一言] 言われてみれば、ラジオから響く雑音と、激しい雨音は似ているかも知れないなと思いました。 「冷たくて熱い雨」というワーディングが非常に印象的でした。 雨の日って憂鬱になりがちですが、文学的には…
[一言]  スレて群れるのを嫌うようになった折に見える、景色と音の雑味に繋ぎとめる関係性を疑問に抱くも社会から外れるコワさに切れずにいるかの、斜に構えるような詩ですね♪
[良い点]  それでも、と。願う気持ちが残るような。  諦めながらも捨てきれない。  そんな自分への苛立ちと諦めが、外の景色と重なるようです。 [一言]  打ち消し合う波ならば。  ほんの少し寄るだけ…
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