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創造戦記  作者: 語り屋
建国記
2/11

二話

「つまりあなたは神なのか?」


「いやなぜそうなった。」


俺がとりあえずいままでの事を話したら、マークは開口一番これである。


「でもこれだけの力ですよ!神以外なんなんですか!?」


「あーもういいわ。ほれとりあえずこっちも話したからお前らも話してくれ。」


俺は話を強引に終わらして、話すよう促した。


マークはやや不満ながらも話し出す。


「もう歴史と途切れてわからないんですが、はるか昔に今のゾンビが現れたそうです。その時の国々はなんとか事態を収めようとしたそうですが、人間が噛まれるだけでゾンビになるということもあって、どんどん国は滅亡していったそうです。でも一つのある国だけは壁を固く閉じ、国としてあり続けていたんです。でもその国は人口の増加に耐えきれずついに外に足を踏み入れたそうなんです。そして調査隊の中で感染したものが戻ってきてゾンビになり、あっという間に滅亡。これが私が知る全てです。ちなみにその国は20年くらいまでありました。」


「ゾンビについて何かわかってるか?」


「こいつらは突然現れて人間を襲い、噛まれるとそいつはゾンビになる。そして、これは私が旅人から聞いた話によるとゾンビはどこかにある異界に通じる道から来たそうです。そのせいでいくらゾンビを殺しても全く減らないそうです。」


纏めると、ゾンビの出現で人類は殆どが殺され、つい最近まで残っていた国も滅びたため、今ではコミュニティ規模の人の集団がいくつかあるだけ。またゾンビたちは人型だけで、これはどこから湧いてくるらしいって事だ。


なんとかしてゾンビが湧く原因は取り除きたい。ただでさえ外から来る的に気をつけなければならないのに、内側からやられたらどうしようもない。


「よし、わかった。とりあえず情報は集まった。じゃあいよいよ始動といきますか。」


まず、避難してきた人たちを見る。男もいれば女性もいる。さらに子供やお年寄りまで。


「よしならチーム分けする!俺が今から言うチームの中で入りたいやつに教えてくれ!」


そのチームはこれだ。


警備部 治安維持、防衛、偵察


内政部 資源管理、その他国の運営


生産部 食料、生活必需品、その他の生産


調理部 朝昼夜の食事の調理




----------




「お前何にするんだ?」


「俺は生産部かなー。外には出たくないけど動ける方だし。お前は?」


「俺も出たくないけどお前みたいに動けないから内政部かな。」




「お前はどうするんだ?」


「私は調理部かな。料理は出来るし。」


「俺は警備部かな。」


「え、そんななんでわざわざ……」


「やっぱ自分たちの力で守らないと意味ないだろ。それにあの人も言ってたけど、あの人は国を興すって言ってる。なのに国王一人しか守りがいないってのも変だろう。それにお前もいるしな……。」


「あなたのために一生懸命料理作るから、ちゃんと毎日食べに来なさいよ!」


「イテッ、殴るなよー。」




----------




まぁいい感じに別れたな。


「ではまず建物を創造する。」


俺はまずアパートを一棟建てた。ちなみにこれの原料は地面の土と石でこれらを高圧に圧縮して、とても頑丈な作りになっている。


これで住居問題は完璧だ。


次に食堂。普通なら家で食べるかもしれないが、今はまだ少人数だ。貨幣経済をするにしても規模が少ないので今は配給方式でいこうと思う。とりあえず大きい広間のある建物を作り、そこに椅子とテーブルを置く。これだけ広いと集会場みたいな利用もできるかもしれない。設備は俺の知識で覚えてる限り用意してある。


トイレと風呂。これは各部屋についている。ちなみに汚水等の処理は新しい創造の仕方で解決した。それは物に創造の力を付与するものである。今回はタンクにそれを試験的に行うと、そこに入ってきたものが微粒子レベルまで分解されるというものだ。これにより俺が何をしなくても衛生はある程度保てるだろう。ちなみに付与したものは使うたびに神力を消費するが、実は神力というのは空気中にもあったのだ。あとは付与した能力が使われる際にその神力を使えるように設定すれば、何度でも使える神力の道具。神具が創造できる。


貯水タンクも作った。これは俺が自分で水を創造して、それを貯めておくもので、もちろん生活用水として雨水を貯めるタンクもある。ここから水の必要なとこへ水道を通して送られている。


農場。これは耕した状態で創造。もちろん植えるものとして小麦も。今のところ人海戦術でやるしかない。これについては改善策を考えないといけない。ちなみに今のところの食料は彼らが持ってきたものと、俺が創造したもので食いつなぐつもりだ。ただ俺が創造ばかりはしていられないので自給自足で生活してもらいたい。


そしてなにより防壁。これは高さを五メートル、厚さ一メートルで材料は石を限界まで圧縮して、そこに創造の付与で『硬質化』が加えられているのでとんでもなく硬い。これからは国の拡大に伴いさらに広くなっていくと思う。


また生活必需品についても一人一人に聞いて、ある程度まとまった量を生産してる。その後それを保管するために『温度調節』が付与された倉庫が数棟建てた。



「こんなもんかな?」


「さすがテノン様です。まさかこんな短時間でこんな大規模な建物をいくつも建ててしまうなんて。」


マークはもちろん他の国民たちもみんなその光景に目を見開いている。ちなみに文明レベルとしては産業革命以前ってとこだ。


「あとは武器も作るぞ、お前らの武器は剣と弓だろう?」


剣なんて噛まれたら終わりのゾンビ相手に無謀だし、弓も連写は出来ないので使い勝手が悪い。やはりここは現代兵器の銃にすべきだ。


早速俺は創造に取り掛かる。まず、俺は全然銃について知らない。せいぜい弾を回転させる事で破壊力をあげてることくらいだ。でもそこは俺の力創造で全て解決だ。まず、銃についてはメンテナンスもいらない簡素な作りにする。形はトリガー付きの棒を円柱状のマガジンに刺すようにする。発射の原理はこれまた付与『射出』と『回転』で無音、無反動で撃てる。またそれにより大幅なスペース削減ができるため装填数がより増えた。あとは訓練あるのみだ。


あとは防具だがみんなつけていない。まずゾンビの噛む力が強すぎて、どんな防具も意味をなさない。鉄の防具すら噛み切るようだ。これについては調査が必要なので後日調べるつもりだ。ともかくそれもあってみんな防具をつけていない。しかし、俺なら噛み切られない防具を作れる。


まず防具は寄せ集めの鉄を最大限まで圧縮したのを『軽量化』『硬質化』を付与して、それをフレームとして、布地部分を『防刃』を付与した。この形は大幅な軽量化に成功した。




「とりあえず、当面は俺は建設やその他色々、警備部は外へ偵察し、国民の確保。他はそれぞれの仕事にあったことをしてくれ。」


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