十話
説明回になってしまいました。もっと上手く書けるようになりたい……。
ブックマークしてくださった方ありがとうございます。
「テノン様どうでしたか?」
「厄介だわ。ゾンビの数が日に日に増えてる。今はなんとか俺と軍でなんとかなってるけどそのうち処理能力を超えちまうな。」
ここ最近の国周辺をうろつくゾンビの数が増えている。もう毎日4桁は確実のゾンビたちを倒している。
「とは言っても実害はないのでは?壁が破られるわけではないですし。」
「ゾンビどもの声がうるさい。なんだよあーあーって。国民もあるの声を普段から聞いてたら気が滅入っちまうよ。」
「早くそこら辺の謎が分かると良いんですけどね。そろそろテノン様が来て10年にもなりますし。」
俺がこっちに来てから10年か……。人口が増えるたびにこの国もどんどん変わっていった。まず内政部が内務省に、生産部が資源省、調理部が公営省、警備部がテノール王国軍となった。内務省は主に円滑な国家運営のサポート、資源省はありとあらゆるものの生産とその生産物の管理。公営省は食事施設や娯楽施設等の運営。テノール王国軍は治安維持、防衛。
もちろん各自さらに分けられて〜部のようなものはある。
それに国土もだいぶ広がった。人口はそろそろ一万人に到達しそうになっている。2年前人口増加により前に壁を余裕を持って建てたのにもかかわらず限界に近かったので新しく建てたのだ。まず壁の原料は鉄にして、あとはいつも通りの俺の強化仕様である。監視所はもちろんのこと。巨大すぎて持ち運び不可能なガトリング砲や、レーザー兵器、ロマン兵器をたくさん設置している。普通にゾンビ相手にはオーバーキルだが………後悔はしていない。
国内には電気を通した。最初は俺の創造した道具ー神具で必要なものを賄っていたが正直量が多すぎる。街路灯だけでもたくさんの量が必要だ。それに神力ではいざという時に国民たちではどうしようもないが、電力ならまだなんとかなるし。とりあえず地下に電線網を巡らして、必要なとこに供給してる。それに応じて施設も電化製品のものにした。ちなみに発電機は水を熱して水蒸気にしてそれでタービンを回す方法だ。熱するのは俺が創造した常に熱を発する鉄球だ。あとは水道も国土拡大の時に川などの水源も確保したので、俺無しでもなんとかなっている。あとはそれらを管理できる人材が必要だったわけだ。俺は学校を開校した。それが多分一番大変だった。とりあえずそれらの生産又はメンテナンスに必要な知識と方法を何人かに教えて、その者たちが先生となって学べるようにする。
またそれとは別で基礎学力向上の為俺が週一で教えている。とは言っても俺が記憶している教科書を創造しているだけだ。もちろん中身を全て把握してるわけじゃないが、ある程度この能力は補正してくれる。ちなみに学校は公営省の管轄だ。
「え!まじか……どーりで最近みんな老けたわけだわ。」
「テノン様は相変わらずですね……。私も不老になれたらといつも思いますよ。」
「仕方ないな。何故か知らんが生命体の命に直接関わることには干渉できないらしいんだわ。怪我を治すくらいならできるんだけどね。でも何故か知らんが俺は何もしなくても不老だし……そういう設定なのか?」
「さぁ私にはとても理解できません。」
「謎だらけなもんだな。いつ他の国と遭遇するか分からんしな……。」
ちなみにいまのテノール王国は社会主義に近い。別に俺がそっち系とかいうわけではない。ただ俺という無限のリソースがあるわけで、ただで得ることが出来るから貨幣経済の必要もない。労働に関してもゾンビという共通した敵に対抗するためサボることがないし、うちの国民は等しく俺を神聖視してるから俺のために労働をしていることになっているらしくどっちらにせよサボらないと思う。まぁ技術の発展に関してだが、もう俺の能力さえあれば例えば技術がなくても想像だけでなんでも得れる。あとはそれを解析すればいいだけ。つまりライバルをわざわざ作って技術の発展を促す必要もない。
つまり争いがない。内側で争いがないことはいいことだ。
まぁ外側に関しては別だ。
時とともにまずゾンビたちの数は増えるし、質も上がってきている。
最初は走るゾンビが、次に酸性の液体を纏ったゾンビ、更にはカラスのゾンビ。
走るゾンビまでは問題なかった。しかし酸性の液体を纏ったゾンビはその液を身体を振る事で飛ばしてくる。最初の頃はそれで何人か犠牲者が出た。そしてカラスのゾンビはまだ防空体制が万全ではなかったため国の内部で被害が出た。その時は俺も流石に焦った。なんとか軍と協力して感染者の隔離に成功した。
俺はその後の反省からまず壁を50メートルの高さにした。それにより監視に当たっている軍とカラスのゾンビたちとの距離が狭まり対処に当たりやすくなった。
あとは対空防衛として散弾と新たに創造した誘導弾の増量と対空シールド ー レーザーを網目状にしたもので国全体を覆うということで対処もしている。これに関してはアホみたいに電力を食うのとあり現在稼働してるのは上部のみではあるが効果はてきめんである。
「最悪対空シールドの下部を稼働させればなんとかなるからその時は発電所を何台か建てないとな。」
「あれは結構面積をとりますからね……。まぁわかりました。」
「よし、んじゃあ飯食べてくるわ。マークお前も行くか?」
「いえ私はもう少し仕事がありますのでお気になさらず。」
「そんじゃ言ってくるわ。」
俺外に内務省の建物から出て近くの料理を出している店に向かった。




