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その3

 放課後は空気がにごる。

 いろんな人の匂いだったり、弁当の匂いだったり、学食のパンの匂いだったり、体操服の汗の匂いだったり。


 大きく窓を開けてそのにごった空気を外へ押し出す。


 日直としての仕事はさほどあるわけではないから簡単に終わらせなくては。

 黒板を消して、黒板消しをまっさらにして、入れ替え中の空気の残る教室の中で日誌を書く。


 ”本日も異常なし。

  ゴミ袋が少なくなってきているので、

  次のものは注意されたし”


 夕日のさす教室の中で、こんなところで告白されたら嬉しいだろうなと乙女心を爆発させながら窓を閉め、机の配置がずれていないかを確認し、最後に自分の鞄を手に持ち教室を出る。


 担任に日誌を届けるために、一人廊下を歩く。

 廊下にある窓からは夕日に照らされて赤く色付いた中庭とその中心にある噴水が綺麗だ。

 非認可で活動している写真部だったら撮りたくなってしまうような構図かもしれない。


 この一瞬を永遠にしてしまいたい。




 バシャンという大きな音が、その雰囲気をぶち壊しにした。

女視点です。

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