第29話 媒介源
葬儀屋「とりあえず君たち助手って事で、」
ユウマとオレ「ゲッ、」
葬儀屋「“ゲッ、”ってひどいじゃあないか!葬儀屋は大変なんだ、猫のハンドでも借りたいくらいにね」
仕方ないな、
??「白燐先生、到着しました」
その時、黒いツインテールの女性が正門から入ってきた、この葬儀屋は白燐って言うんだな
白燐「ちょうどよかったよ、セツナ、彼らと一緒に荷物を取ってきて欲しいんだ」
セツナ「は?、なんでわ、」
白燐「んじゃ3人とも頼んだよ!」
オレたち3人は無理矢理行かされた
しばらく歩いておおよそ白燐には聞こえなさそうな位置に来た時セツナって人が口を開いた
セツナ「あのクソロン毛!なんで私が行かないといけないのよ!」
それにつられてオレたちも
「なんでオレが行かないといけないんだ!」
ユウマ「なんで俺がいかないと、ってもう十分みんなが言ったか」
セツナ「君たちも同意見なのね、とりあえず、君たちは私のことをセツナお姉さんとして敬いなさい、」
…
セツナ「え、ちょっとなにか?」
「いやだってオレたちより背がねぇ、」
セツナ「そんなことは関係ないの!距離が遠ければ遠いほどダメージが増える、私の“忍耐”のスキルでぶったおすわよ!」
「何その藪の中いたら最大射程で900ダメージ増えそうなスキル、まぁとにかく見た目的に言ったらオレが最年長、ってことで敬ってもらって」
ユウマ「そういうあなたも俺より小さいですから、背で言ったら俺が1番、」
セツナとオレ「最年少は黙っ(てなさい・てろ)!」
しばらく無言で歩いた、
だがまたもや“セツナお姉さん”が話し始めた
“セツナお姉さん”「そういえばさっき、藪の中で最大射程がどうのって言ってたけど、それってあのゲームよね、もしかしてあなた達もこの世界に転移してきたの?」
「確かにオレもユウマも転移してきたけど、どうして?」
セツナ「べ、別に、初対面の人達と共通点見つかって嬉しいとかそういうのじゃないんだからね!」
ユウマ「それ素でやってます?」
「可哀想に、そのキャラじゃきっとお友達が少なかっ、」
セツナ「そんな事ないんだからね!沢山いたから!高校で友達!あなたこそなによ、一人称オレって!その身長で女子校の王子様ってチヤホヤされてたわけ?声も高めなのに?」
ユウマ「美岬先輩にそれ言うのは、どこかの誰かさんの髪型をけなすのと、」
セツナとオレ「最年少は黙っ(てなさい・てろ)!」
その後しばらくユウマに止められながら喧嘩しながらいつもの説明をした
セツナ「へぇ、男なんだ、まぁ、別に気付いてなかったわけじゃないけど?言われてみれば中性的?っていうか?そんな見た目」
「絶対そんなことないだろ」
セツナ「あ!ここね、あのロン毛に頼まれた荷物!にしてもこの建物はなんか不気味ね」
ユウマ「露骨に話題を逸らす、」
建物の部屋の中に入ると、そこには黒い大きな箱があった、セツナなら4人は入りそうなくらい
セツナ「今絶対なんか失礼なこと思ったよね!」
ユウマ「ちょっと待ってください、」
セツナ「どうしたの?まさか私にさっき、」
ユウマ「美岬先輩、ここの部屋を換気してください!」
オレはとりあえず言われたとおりにした
セツナ「どうしたの?」
セツナは何かおかしいと察したのかさっきまでと態度を少し変えた
ユウマ「俺には分かります、この箱の中身は感染者の死体です、」
感染者ってまさか、
ユウマ「おそらくウイルスの株は2代前の塵の勇者のもの、特徴は強い感染力、致死率は約10パーセント、死に至る場合の大まかな死因は肺炎、」
いきなり頭良さそうなキャラになるな
セツナ「新型コロナのオミクロン株みたいな?じゃなくてなんであんたが知ってんのよ!いかにも頭悪そうな感じなのに!」
「その理由は話せない」
ユウマ「あの葬儀屋にこれを届けるわけにはいかない、誰か炎魔法が使える人を連れてきてこの死体を箱ごと灰まで燃やす」
セツナ「待ってユウマ、誰かいるわ」
ユウマ「セツナさんなんでさっきからその場から動こうとしないんですか?」
セツナ「“忍耐”、スキルの名前が色濃くでるのは、その場所から移動しなければ最大射程も伸びるところ、だから動かない、あと安心して、私は東の国の盟主の1人にロン毛のやつの監視を命じられてるだけ、だから奴の味方じゃない」
「今度はスキルに開幕で一体HP低いキャラならワンパンできるほど高ダメージの必殺打ってきそうなキャラも混じった、」
ユウマ「美岬先輩いくらバイオハザード系無理だからってそんな遠くからツッコミ入れなくても」
セツナ「ええ、あと“強化された”必殺技なら3キルも狙えるわね」
オレたちの潜入は意図せずとも黒幕にたどり着いたのかもしれない
感染力があってある程度重篤化のリスクがある病気はワクチンや治療法が確立されていなかったら社会にとっての脅威になりがち、今回も最後まで読んでくれてありがとうございました!




