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優しさの缶コーヒー

作者: 夢生

「はぁ...」

ある日の昼休み、屋上にて。私、橋山(はしやま)(とおる)は、仕事に疲れて思わずそんなため息をついてしまった。そりゃ出したくもなる。来る日も来る日も、残業、残業...

何度やめたいと思ったことか。でも何故かこの会社を辞めることが出来なかった。

「何でいつもこんな会社を辞めたいって思うのに辞めれないんだろう...?」

私がそんなことを思いながら外を見ていると、

「よっ」

という声を後ろから急にかけられた。

「っ!?」

私は驚いてしまって、思わず声にもならないような声を出してしまった。

後ろを見るとそこには、同じ部署の先輩の中野(なかの)先輩がいた。

「何ですか急に、驚かさないでくださいよ...」

「ああ、悪い。驚かせたなら謝る。すまん。」

先輩は、いかにも「頼れる先輩」みたいな人で、かなり皆から信頼されている。その為、同じ部署ないだけではなく他の部署からも質問をしに来る人もいる。

そんな先輩だが、私の教育係をしてくれた人で、そのため私は先輩を頼ることが多かった。いつも私が残業をしていると助けてくれたり色々とアドバイスをくれたりと、何かとお世話になっている人だ。

「はぁ...」

仕事の疲れからかまた、ため息が出てしまった。それをみて先輩は、

「どうした?何か悩みでもあるのか?手助けになるかは分からんが聞くぞ。」

と言ってくれた。なので私は仕事の疲れについて話してみることにした。

「実は...この会社を辞めたいなと思っているんです。でも何故か辞められなくて...」

「なるほどな...」

そういうと先輩は、後を向いて自販機へと向かった。そして、

「そういうときには、缶コーヒーでも飲んで暖まってみろ。」

そう言って私に缶コーヒーを投げた。

その缶コーヒーは、熱かったが、その熱さから何だか、先輩の優しさというかなんというかが感じられたような気がした。

またそれと同時に、

「私は先輩のことを...」

いやいや、ないない。だってただの先輩後輩の間柄なのだ。そこに特別な感情なんてあるはずないのだ。

でもただ、その缶コーヒーを飲んだとき、ほろ苦かったが、明日からも仕事を頑張ろう。そう思えたのだった。

適当に作ったものなので暖かな目でみてもらえると幸いです。

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