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貴方の事はもうそれほど‥‥  作者: みるみる
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婚約二ヶ月目

ナダル様と婚約して二ヶ月。


日々の努力の成果を彼に認めて欲しくて堪らない私は、ナダル様にしきりに会いたいとせがむようになりました。


会いたい。会って私を見て欲しい。


そうすれば絶対にまた私の事を熱い視線で見つめて下さるはず。また甘い囁きを聞かせてくれるはず。私の事を認めてくれるはず。そしてまた私に触れて下さるはず。


 

それに会いたい時は会いたいと言っていいんだと教えてくれたのは、ナダル様です。



付き合って間もない頃、ナダル様は私に仰いました。


「君は僕の事が本当に好きなの?だって会いたいとせがむのはいつも僕。僕ばかりが君を求めてる。ねぇ、君からももっと僕を求めてよ。」


私の髪先を手に取り口づけをし、上目遣いでそうやって甘えてくるナダル様は、とても魅力的でした。


私は、その言葉をすっかり真に受けて、こうやって今になって、馬鹿正直にナダル様に愛をせがむのでした。


貴方に会いたい。愛されたいと。





後になって思えば、この時にはもうナダル様の私に対する恋心は薄れてしまっていたのでしょうね。。


もう好きでもなんでもない私に会いたいと求められても、鬱陶しいだけだったんでしょうに。。


それでもナダル様は時々私と会って下さいました。


短時間、しかも行為を行うだけの時間。

終わればさっさと別れる時間ーー。


それでも愚かな私は、ナダル様が私を抱いて下さる限り、この関係は終わらないものだと信じて疑いませんでした。

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