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貴方の事はもうそれほど‥‥  作者: みるみる
13/19

ドーベル公爵side


あれから僕は、秘密裏にナダルや商会の事を調査し始めた。


とはいえ調査は難航した。悪事の数々がどれも陰湿で、裏が取りにくかったのが原因だ。


幸か不幸か、そうしている間にサリーがナダルに婚約破棄されたという。


願ったり叶ったりだ。だが、サリーは大層傷ついている事だろう。


少し時間を置いて、僕はモアド伯爵邸へと向かった。


伯爵にサリーと婚約を許して貰うために。


サリーと僕との婚約に、伯爵は涙を流して喜んでいた。


伯爵は、サリーに対して今回の事に相当責任を感じており、苦しんでいたのだ。


「もう、これで思い残す事はないです。公爵、本当にありがとうございます。不束者の娘ですが、どうか宜しくお願いします。」


そう言って、伯爵は僕に満面の笑みを見せてくれた。


「こちらこそ、ひとまわりも歳上の僕で申し訳ないが、宜しくお願いしますよ。」


そう言ってサリーを見ると、初めて見る無邪気な笑顔を返してくれた。


「公爵様‥‥。こんな私なのに、本当に宜しいのでしょうか。だって、こんな素敵な‥‥。」


意外にも、サリーは僕の事を気に入ってくれたようだった。


口元を両手で覆い、恥ずかしそうにしながらも、紅潮した顔で申し訳なさそうに、チラチラッと僕を見ていた。


彼女の初々しい反応は、僕をとても甘い気持ちにさせてくれた。


彼女を僕の手で必ず幸せにしたい!そう思ったのだ。


思い返せばこの時、僕はサリーの事をとても好きになっていたのだと思う。





コンコン、


「オズワルド商会の会長が見えました。」


「分かった。すぐに行く。」


オズワルド商会は、ナダルの奥さんの実家だ。会長は、僕の呼び出しに快く応じてくれた。


向こうにも思うところがあるのだろう。


有意義な話し合いが出来そうだ。

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[気になる点] たまに見かける、異世界ファンタジーにおける『ひとまわり』って何歳差なんでしょう? 干支に近い概念があるのか?はたまた時計の一周の分割時間とかで『ひとまわり』になるのでしょうか? なー…
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