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レア
俺は確信する。
全ての鍵はここに
俺の目的を達成する時は来た
さあ始めよう、全てを開放するために
『よいのか?』
「ああ」
瞬間俺の意識は激しい嵐の中に放り込まれた。
殺された 殺された 殺された 殺された
精神はあっさり折れる 細い小枝のように 直した瞬間折れてしまう
問いかけてくる 一つになろうと 楽になるよ それ以外に道は無いよと
折れるなら補強する 何度壊れても愚直なまでに それが唯一の道
ただその繰り返し 延々と繰り返し 終のみ見えぬ繰り返し
徐々に変化が訪れる それは本当に些細なこと ほんの少し折れるのが遅くなった
ほんの少し 少し より太く より固く より高く 全てを受け止めるほどに
簡単に折れる細い小枝は 決して折れぬ木となった。
『契約はここに成った!』
ん・・・
目を覚ましたら後頭部に柔らかい感触がある・・・膝枕してもらってんのか?
ポタリ ポタリ ポタリ
俺の顔に水が落ちてくる・・・顔を上げるとレアのぐしゃぐしゃの顔が見えた。
「キー坊 キー坊 私は」
ああ・・・やっと会えた
「お帰り婆ちゃん」




