殺人鬼
とくに残酷描写ではないけど、タイトルが殺人鬼なので、当然人が殺されるシーンがあります。
一応注意を。
「殺人鬼」
あるところに殺人鬼がいました。
今まで何人もの人間を殺してきた恐ろしい男です。
その殺人鬼が旅人に銃を向けて言いました。
「私は殺人鬼。
人を殺すのが好きで好きでたまらない。
私は今まで何人もの人間をこの銃で撃ち殺してきた。
男、女、年寄りから幼い子どもまで。
様々な人間を殺してきた。
そして今、私はあなたを殺したくてたまらない。
あなたを殺してもいいだろうか?」
銃を向けられた旅人は怯えた顔で言いました。
「か、金なら出す、だから命だけは――」
旅人は背負っていた荷物の中から金目の物を差し出しました。
それを見ると殺人鬼は呟きました。
「そうか」
パン!
殺人鬼は旅人を撃ち殺しました。
その後、金目の物には手をつけずに殺人鬼は去っていきました。
あるところに殺人鬼がいました。
今まで何人もの人間を殺してきた恐ろしい男です。
殺人鬼は子ども連れの家族に銃を向けて言いました。
「私は殺人鬼。
人を殺すのが好きで好きでたまらない。
私は今まで何人もの人間をこの銃で撃ち殺してきた。
男、女、年寄りから子どもまで。
様々な人間を殺してきた。
そして今、私はあなたたちを殺したくてたまらない。
あなたたちを殺してもいいだろうか?」
銃を向けられた家族の父親は言いました。
「わ、私はどうなってもいい!
だから妻と子だけは――」
父親は家族を守るように殺人鬼との間に立ちふさがりました。
それを見ると殺人鬼は呟きました。
「そうか」
パン!
殺人鬼は父親を撃ち殺しました。
その後、母親と子どもも撃ち殺した殺人鬼は、他に何も手をつけずに去っていきました。
あるところに、殺人鬼がいました。
今まで何人もの人間を殺してきた恐ろしい男です。
殺人鬼は女性に銃を向けて言いました。
「私は殺人鬼。
人を殺すのが――」
パン!
殺人鬼が喋っている途中で、女性は目にも止まらぬ速さで腰のホルスターから銃を抜き、殺人鬼を撃ち殺しました。
「奇遇ですね。
私も殺人鬼なんです」
そう呟くと女性は殺人鬼の持っていた金目の物を奪い、去っていきました。
キノの旅みたいなのが書きたかったんだ。
ただそれだけなんだ。
当然、本家よりレベルは圧倒的に低いんだ。
痛々しい解説。
自分を殺人鬼とか気取ってる奴は、自分が殺されるとはあまり考えない。
だから調子に乗ってダラダラと口上なんかを述べる。
そんなことしてる暇あるなら、さっさと撃てよって話。