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調律師  作者: 小高まあな
第三章 宗教風の恋
58/157

2−3−5

「おかえりなさーい」

 二人が扉を開けると、円が軽い調子で言う。

 沙耶の隣にいる翔に龍一は一瞬眉をひそめ、翔もやはり不機嫌そうな顔をした。

「ただいま。いらっしゃい、龍一」

 そんな龍一に沙耶は笑いかけ、

「巽のおぼっちゃま、龍一君とクラスメイトなんですって?」

 円は翔に話しかける。

「ええ」

「あんまり意地悪しちゃだめよ? なんたって、うちのお姫様のナイトなんだから」

 ね? と邪気のない笑みを浮かべ、龍一の両肩を叩く。

「円さん」

「円姉」

 あきれたような口ぶりに少しの照れを交えて、龍一と沙耶が突っ込む。

「あら、息ぴったり」

 さらにおどける円に、二人はため息をつき、

「え、沙耶さん?」

 翔が一人で変な声をあげる。

「ん? どうした?」

 円に、なんでもないですと首をふり、翔は龍一と円と沙耶をそれぞれ見比べる。そんな翔を見て、龍一はなんとなく何かを理解した。

「あー、巽、ちょっと話が」

「奇遇だな、僕もだ」

 初対面のときにようににらみ合う訳にもいかず、二人で変な顔をしながら頷き合った。


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