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調律師  作者: 小高まあな
第二章  かつての恋人へのささやかな贈り物
110/157

4−2−1

『もっしもーし』

 受話器の向こうで明るい声がする。

「賢、今、平気?」

『うん、電話、ありがとー』

 電話越しに、笑顔が見える。

 夕飯を食べて円達と別れた後、思い切ってかけた電話。こちらはどういう対応をしたらいいか悩んでかけたにも関わらず、賢治は普通に笑ってでた。少し、拍子抜けするぐらいに。

『今日はびっくりした。あの辺り住んでるの? 今』

「うん」

『そっかそっかー。ね、明日の夜時間ある? ご飯でもいかない?』

「うん」

『よかったー、断られたらどうしようかと思った』

 約束を確定し、それじゃあ、また明日ね、と電話を切った。

 涙がこみあげてきて慌ててきつく目を閉じた。なんで泣きそうなのか、自分でもよくわからない。

 本当はわかっている。でも、わからない。

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