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プロローグ

「てめぇ! よくも沙羅を!!!!!!!!!!!」


 かつての友人であり今となっては敵でしかない。

 豊の通信が響く。

 豊の顔は見えないが豊の乗る黑い人型の機体から煙が立ち上る。

 確か俺たちの乗る機体は痛覚こそは繋がっていないが体の延長だとか言ったか実の分かりやすい反応だ。

 これで豊の機体が真っ赤になれば完璧なんだが。

 

 「とどめの一発を打ち込んだのはお前だろ? 豊」


 沙羅の無残に爆散した機体の残骸に視線を飛ばしつつ道端のゴミのように残骸を蹴り飛ばし。

 たっぷりと嫌味を込めた俺の言葉の尾尻は僅かに高くなる。

 俺の言葉には嘘偽りはない。

 だからこそういったのだ。

 最愛の恋人を自ら止めをさすのはさぞ辛い事なのは言うまでもない。


 「ぶっ殺してやる!」


 「おいおいお前だってわかってるだろ? この戦いに負けても死にはしない。ただどん底に落ちるだけだ俺のようにな!」


 「黙れ! 俺たちの幸せな未来をよくも!」


 激昂する豊の様子に口元がつり上がる。


 「残るはお前だけだ! これで俺の復讐は終わる! 豊ぁあああああああああああああ!!!!」


 俺は自分の分身たる機体で二振りのナイフを構える。

 豊は銃だ。

 豊の奴いい能力を当てたものだ。

 遠距離からなら勝ち目は薄いがこの距離なら十分勝機はある。


 「ハチの巣にして地面にばら撒いてから、形がなくなるまでお前を機体事ぶっ壊してやる!」


 その言葉に思わず俺の口もとはさらにつり上がった。

 このスリルと緊張感、そしてそれを乗り超えた勝利した時にすっかとした気持ち。

 実に復讐が無意味であるというのが戯言であると実感できる。

 誰しも心のどこかでわかっているはずだ。

 恨みを怨敵の返したいと。

 そして多くの奴らが分かっていない、それがどれだけ爽快な気持ちであるかと。

 憎い相手を殴る事と八つ当たりで自分より弱い奴を殴る事は、全く違う心境をもたらせてくる。

 その爽快な気分は八つ当たりなどでは決して味わえない一級品だ。

 それを享受するためには勝たなければいけないが。

 まぁ勝てばいいだけのことだ。

 豊の機体の持つ両手の銃の射線軸は真っ直ぐ俺の機体の頭に定めた。

 どうやら距離を取る気はないらしい。

 好都合だ仮に距離を取ろうとしてもこの距離なら問題はなく接近戦に持ち込めるだろう。

 ――――――――暫しの沈黙にらみ合い。

 豊の機体から煙は立ち上るのを止めた。

 冷静になったかいい判断だ。

 さらに数呼吸後豊が先手を取った。

 俺は引き金を引く気配を感じてから。

 先にお互いの刃が届いたのは――。

そんなわけで新作チート能力ロボットバトルです。

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