表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

92/144

首席騎士様は、密かに心配される

心底ホッとして、急に心が浮き立ってくる。フレーバーティーの甘い香りもさっきよりも濃く感じて、なんだか幸せな気分を運んでくれているみたい。


もうさ、お兄さんに食ってかかっちゃった時点で、ご家族に『気の強い女』と思われただろうことは最早しょうがないよ。それよりも、リカルド様の憂いが晴れて、しかもとりあえず嫌われてはいなかったとわかったことで、今日はもうお釣りがくるくらいの成果だよ。



「あたしも、今日ここにお伺いできて本当に良かったです! リカルド様のご家族にも会えたし、リカルド様もお父さんと話してた時、すごく嬉しそうだったから」



そうだよ、リカルド様の長年のコンプレックスが解消できた瞬間に立ち会うことが出来たなんて、それ以上に素晴らしいことなんてないじゃない。



「リカルド様も色々吹っ切れたと思うし、きっと、これからもっともっと強くなりますね!」



笑って言ったら、お母さんはなぜか不思議そうに小首をかしげた。



「もしかしてリカルド、貴女に悩みとか、家族のこととか、お話ししたりしたのかしら」


「え、えっと、雑談程度で、そんなたいしたことは」


「まぁ……!」



リカルド様のいないところで勝手にお母さんに色々お話してしまうのはマナー違反だろう。そう思って濁したというのに、お母さんは驚いたように口元を抑えた。



「リカルドが、女の子と雑談を……!」



そこか! まさか雑談だけでこんなに感動されるとは思わなかった。リカルド様、思わぬところでびっくりされてますよ?



「魔法学校に通うようになってからも、女の子と話すことなんてほぼない、なんて言っていたからずっと心配していたの。雑談ができるような女の子ができて、本当に嬉しいわ」


「いえいえいえ、心配することないですよ。リカルド様、すごく優しいですもん。少し一緒に過ごせばリカルド様が思いやりのあるいい人だって、誰でも分かると思います」



うん、無表情でぱっと見怖いけど本当はめっちゃ優しいから、誰だってちょっと一緒に居ればリカルド様のこと、好きになると思うなぁ。もちろんお母さんのほうがリカルド様の性格はよく分かってると思うけど、母ならではの心配があるんだろう。



「リカルド様が親身に教えてくれたおかげであたし、魔法が使えるようになりましたし」


「教えるって、リカルドが?」


「はい、ものすごく分かりやすかったです。あたしこの一年、うまく魔法を使えなかったんですけど、リカルド様のおかげでやっと魔法ができるようになって。もう本当に感謝してるんです」


「そう……あなたたちはお互いに助け合える、とてもいい関係が築けたのね」

10万文字ーーーー!!!


結構書いたなぁ。

もうちょっとだけ、ユーリンとリカルド様にお付き合いくださいませ(^^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【作者の新作】こっちもオススメ♪

ここをポチッと押してね(^-^)

『麗しの男装騎士は、スパダリになりたい』

新作です。王子の婚約者としての任も護衛の任も突如解かれたレオニー。 傷心で集中力を削がれた彼女は剣術の模擬戦で顔に傷を負う。高身長に婚約破棄、顔に傷。自分の女性としてのマイナススペックに苦笑しつつ騎士として生きていくことを決意する彼女の前に現れたのは……。

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ