表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

143/144

小賢しくっていけないよ

なんと!

間違えて違うのをアップしてましたー(´;ω;`)


めっちゃ久しぶりの更新だったのにごめんなさい!!!


↓↓↓こちら正しい方ですー。。。

「じゃあ、せいぜい役に立って貰おうかねぇ。その代わり、浮遊の術を教えるところは見ていくがいいさ」



ぷかぁ……と煙を吐いて、エルフのおばあちゃんが気怠そうにそう嘯く。


人好きのする笑顔はとっとと封印したのか真顔であたし達をさらりと見回すと、エルフのおばあちゃんは並び立つジェードさんとアリシア様を煙管で指した。



「昨日その子らは海難事故のことを聞き回っていただろう? なにが目的だい?」


「船が出なくて皆困っておりますのでね、解決出来ないものかと思いまして」



アイルゥ先生はにっこり笑ってそう言った。依頼で来たのだとはっきり明言しないことに意味があるかも、と思うと迂闊な事も言えないし。あたしは下手に口を出さないように成り行きを見守ることにする。


リカルド様はもちろん、普段は割とおしゃべりなジェードさんも口を開かないところを見るに、きっと皆も同じようなことを考えているんだろう。



「原因をご存知なのでは?」



にっこりと笑うアイルゥ先生をジロリと睨めあげて、エルフのおばあちゃんはフン、と鼻を鳴らす。



「本当に解決してくれるんだろうね」


「ご協力いただければ、もちろん最大限の努力をしますよ。ピアスや浮遊の術に関連があるんでしょう? 何をお考えだったのか教えてください」



エルフのおばあちゃんは面白くなさそうにアイルゥ先生を睨め付けると、またもぷかぁ、と煙をはいてから呟いた。



「最近の人間は小賢しくっていけないよ。可愛くないったら」


「すみません。性格が可愛くないとよく言われるもので、姿だけでも可愛くしてみたのですが」


「好みじゃないね。ふん、まぁいいさ。空も海もこんなに荒れるなんて、この嵐の原因なんか決まってる。この地に棲まう精霊の首領どもが喧嘩してるからだよ。いったいまた何を揉めてるんだか」


「精霊の首領……七大精霊の一人、風のアルディア様とどなたかが争っているのですか?」


「おや、分かってるじゃないか」


「ジェード」


「はい。えっと、実は船で嵐が起こる場所まで行ってみたんですけど、暴風が吹いた時にめちゃめちゃ綺麗な女の人が海を睨みつけて高笑いしてて」


「一緒についてきてくれた鳥人の方が、風のアルディア様じゃないかって仰ったんですわ」



ジェードさんの言葉に、アリシア様がすかさず補足する。二人の話を聞いたおばあちゃんは愉快そうに笑った。



「そうか、アルディア様が見えたか。やっぱりアンタはエルフの血が濃いようだねぇ」


「……」



心当たりがないからなのか、なんとも微妙そうな顔をするジェードさん。あたしだったら、エルフの末裔とか言われたら嬉しいけどなぁ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【作者の新作】こっちもオススメ♪

ここをポチッと押してね(^-^)

『麗しの男装騎士は、スパダリになりたい』

新作です。王子の婚約者としての任も護衛の任も突如解かれたレオニー。 傷心で集中力を削がれた彼女は剣術の模擬戦で顔に傷を負う。高身長に婚約破棄、顔に傷。自分の女性としてのマイナススペックに苦笑しつつ騎士として生きていくことを決意する彼女の前に現れたのは……。

― 新着の感想 ―
[気になる点] はじめまして!ちろると申します。 いつも楽しく、読ませて頂いてます! 久しぶりに最初から読み直して一点気になってしまい、メールしました。 アイルゥ先生のお名前なんですが、134話と1…
[一言] 更新ありがとうございます。 連載中も読んでましたが、その後も何度も読み返してました。 今月も読み返しました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ