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【ジェード視点】絶対になんかあっただろ!

「ジェード、すまなかった」



教室に入るなり、いきなりリカルドから謝られた。


聞けば俺と話したあと、ユーリンちゃんは首尾良くコイツを確保して、しっかり仲直りしてしまったらしい。あれだけ避けられてもくじけずに通い詰めた、ユーリンちゃんの粘り勝ちだ。


頑張れとは言ったものの……すごいな、ユーリンちゃん。


でも、コイツにはあれくらいガッツがある子がちょうどいいんだろう。



「良かったじゃん! これまでつれない素振りをしてきたんだからさ、休日に連れ出して美味しいご飯でもご馳走したほうがいいよ」


「いや、それが」



慣れていないであろうコイツにさりげなくアドバイスしたら、まさかの返事が返ってきた。



「いきなり、家に招くの!? 家族に合わせるって……マジで!?」


「父母がどうしてもと譲らないのだ」



開いた口が塞がらない。だってリカルド、かなりの上級貴族だよね!? 庶民出のユーリンちゃんには負荷が強すぎるでしょ。お前はいったい、どれだけユーリンちゃんにストレスかけたいんだ。



「ユーリンも承知してくれて、今週末には家に来て貰うことになった」


「今週末って、あさってじゃん!」



すげーな、ユーリンちゃん。オレなら絶対に断ると思うのに。


いよいよ度肝をぬかれたけど、本人が会ってみるというのなら、オレが反対する立場でもない。オレは、心の中で応援、に徹することにした。


頑張れ、ユーリンちゃん!



***



そして週明け、期待半分、心配半分で学園に向かい、教室に入ったオレは度肝を抜かれた。


え……なんか、リカルドがなんか、キラキラしてる。なんか爽やか。


いつもの重苦しいオーラが消えて、近寄りがたさが半減してるんですけど! なにがあったんだ、いったい!


しかし無情にも始業のベルが鳴る。休み時間に根掘り葉掘り聞いてやる。そう思ったのに、ヤツときたら

「い、いや、特に、何も……」とか言葉を濁して逃げ回り、昼休みはユーリンちゃんに拉致され、詳しいことは一切聞けないままだ。


なにが「特に、何も」だ。その真っ赤な耳がすべてを物語っている。絶対に、なんか面白いことになってるだろ!



そして放課後。


オレはついにリカルドを拉致った。


腕力でも魔力でも敵わないから、「ユーリンちゃんが来るたびに、お前のお願いを律儀にきいてあげたのオレだよね?」という、姑息な圧をかけるしかなかった。すまん、リカルド。


でもどうしても、昨日起こったであろう事を根掘り葉掘り聞きたいんだよ。できればリカルドの口から。

後日SSです。書いてみたかったジェード視点。


こういう時って完結表示迷うな。本編は完結してるから完結でいいのか、SS継続中だから連載がいいのか。難しい……。


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