表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裏切者の神 ~ God a betrayer.  作者: 上野ウタカタ
序章 『裏切者の神 ~ God a betrayer.』
5/38

[最凶ハッカー]

 瑞波、アストレア、Sakumiは現在、大光国の城下町に位置するSakumiの簡易研究所の中にいる。

「……Sakumi、一体何があったの?」

 Sakumiと机を挟んで対面に立つ瑞波は最初に口を開く。

 瑞波とアストレアは何も知らされないまま連れてこられたため、一切の察しがついていないのだ。

「さっきは申し訳ない。――詳細はまだ詳しくは分かっていないが…ほんの最近、2つほど不可解な事件があったもんでな」

 自分の作業机に備え付けられた、何とも機械的な椅子に座って瑞波の質問に答えるSakumi。

 Sakumi…この世では・・・・・異端者と呼ばれる者の1人である。

 二つ名を『最凶ハッカー』、本名フルネームを『Sakumiサクミ Amesthstアメシスト』と言う。

 元々はこの世・・・の人間ではないのだが、何故この世・・・を知ったか、何の為にこの世に来ている・・・・・・・・のかは瑞波やアストレア…どころか、この世で理由を知る者はいないだろう。いや、唯一いるとすれば――万物を知る古代のあの神・・・がそうか。

「2つもか?」

 と、壁に寄り掛かって腕組みをしながらアストレアが言う。蛇足ではあるだろうが、その腕に、アストレアの質量的な胸が乗っかっている。

 Sakumiはアストレアの台詞に首肯し、話す。

「うん。まず一つは、瑞波の住む大森林に関わりのあることだ」

「えっ、それってどういうこと…!?」

 瑞波が瞬時に反応した。

 それも仕方ないこと、自分の住んでいる場所に関わりある事だ。

 Sakumiはそれを制止し、話を続ける。

「そう焦るな。――詳細は調べる必要があるが、大森林のちょうど中心に、何故かが落ちてきたらしいんだ」

「――は?」

「――え?」

 その言葉に、アストレア、続いて瑞波が耳を疑った。

 人が、落ちてきた。

 大森林の中心に。

 思い返した瑞波は、顔を蒼白にしてアストレアの方向を向く。

「――アスト、もしかして…!?」

 アストレアも察したようで、腕組みを解いて瑞波の方を向いている。

「あぁ。多分そうだろうな…」

「もしかして思い当たる節でもあるのか?」

 二人の様子を見たSakumiは、そう問う。

 アストレアはSakumiの方を向き、応じる。

「…Sakumi、さっき家にいた時、あたし達の後ろに男の人がいたの分かったか?」

「えぇっ、あ、あぁ、そうだった…かな?」

 Sakumiは逆に問われた為、少々動揺するも記憶を思い起こす(正直あまり覚えていないそうだ、恐らく焦りからだろう)。

「あの人が、もしかしたらそれかもしれないな…」

「――ッ、なっ、なんだと!?」

 そう、あの少年――瑞波が見つけたあの少年が、Sakumiの言っている事にちょうど被るのだ。

 なにしろ、大森林内で人が入れるくらいに樹が開けた場所が、大森林の中心しかないのだから。

「…う、む…詳しいことは後で聞こう。今はもう一つの事件…いや、異変と言った方がいいか。それについてだが――」

 と、Sakumiが言いかけた瞬間。

 ズガァァァァァァーン!! と、研究所の外から爆発音が聞こえてきた。

「――ちっ、もう来やがったか…ッ!」

 Sakumiは顔をしかめっ面にして、椅子から勢いよく立ち上がる。

 焦るSakumiを見て、瑞波が言う。

「ま、まさかその異変との関連性が――」

「あぁ、まさにその通りだ! さっさと表に出るぞ!」

 早々に研究所を出るSakumi。瑞波とアストレアは状況を飲み込めずにSakumiに付いていく。

 どうも、上野ウタカタです。

 久々の更新! お待たせしました。

 ということで、ゲストのSakumiが登場。

 いずれ挿絵を描かなきゃな。

 もしくは挿絵を誰かに頼む…ってことも考えてはいる。


 次回は2番目の事件について明かしていきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ