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産まれた時から食ってりゃ虫も美味いよ。

うううううう


ああああああ


うううううう


ああああああ



 き

  た

   の

    く

     に


「ばあば」


「しゃべったー!!」


う い


か め


め あ か


ああ あ 

あ あ  あ あ


ー数年後ー


それは長い悪夢だった・・・転生した俺は脳が出来上がるまで意識がはっきりせずガチでやばかった、人間じゃねえ。


まあいい、俺は第二の人生をエンジョイしてやる!!


ーそうして俺はすくすくと育ったー


12歳時点で、この村の生活は規律を中心に動いていた。

日が昇れば広場に集まり点呼、ラジオ体操をする。

山と森の中に点在する集落の一つと考えれば良い。

清浄な空気と、村の中央にある噴水のような水場によって結構気持ちのよい朝だ。

食事も悪くない、基本的に虫を食ってる。

幼虫が採れる時期ではないが、今の季節も家畜として飼育している猪ラードを使って大鍋で大量に揚げる。玉虫は美しい外皮もそのままに、二度揚げすることによってサックサク。木の香りがほのかに口中に漂いなんとも風情がある。これら昆虫は俺たちが飼育したり、森で採ったりしている。

あとは味のしない芋を食って生活している、自然薯に近い。


奇妙な風習は他にもあるが、そんなことより村の外から人が来たぞ。

飯を食い終わって俺たちはぞろぞろ石を敷き詰めた街道に近づいていく。

金糸に赤の派手な服を着たおっさん達が日の丸の旗を掲げて俺たちに声をかける。長い口上の後に本題が来た。


「王子を迎えにきた」


こうして俺は村での共同生活を切り上げ王城に向かうことになった。


乳母達は全員引き上げだ、確かにおかしいと思ってたんだ。村人全員子供だし、大人は乳母だけ。それで女の子はいない。乳母と入れ替わりに女の子達が村に入っていった、みんな結婚するのかね。


深くもないが森を貫く石畳の道を歩いていく、これは普段近づいてはならない道だが、不思議と草が生えていたりはしない。この石もどっから持ってきたのか、模様が描かれている。おそらくこれは、おらが村の死生観だな、精子のような魂が村に向かっていく、これは村での受精を意味しているのだ!!きっと。数時間歩くと小屋についた、この小屋は三叉路で、ここで他の王子を待ってから出発するらしい。小屋の中には水晶を削って作った土偶のような形の像が置いてあり、天井に空いた穴から月明かりが入り像を通って部屋中を柔らかい光で包んでくれた。ガラスのように磨かれた水晶が天井にはめ込まれていた。


それから三日かけて道中もう一度五叉路で小屋に泊まり、俺たちは王城にたどりついた。俺を含めて8人の王子である。道中、やたらと内政内政言ってるやつがいたが・・・


そんなことより、俺の目の前には精緻な石組みの壁が。3mはある。壁の上を兵士のようなのが歩いているから、通路もあるんだろう。ただ壁が分厚いだけかもしんない。


南米の古代遺跡を新しくして、しかも石が大理石だとか庵治石だとか、けっこうお高い石材を惜しげもなく使っている東京ドームくらいでかいこれが、王族と貴族だけが住めるという、王城らしいぞ!!


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