1. ざわめく妖精たち
連載再開します。
前回と同じく、15話構成です。
毎週金曜日、19時更新予定。どうぞよろしくお願いいたします!
ほんの少しだけ積もっていた雪はすっかり溶けて、お日様の光が暖かい春がやってきた。
朝早く目が覚めてしまったティアラローズは、窓から顔を出して「いい天気」と微笑む。すると、後ろからもそもそ動く気配。
「……庭に行くの?」
「はい、朝食前の散歩に。アクア様も一緒に行きますか?」
「そうだね、行こうかな」
ちょうど寝台から顔を出したアクアスティードは、シャツを手にとって洗面台へ向かう。それを見ながら、夜着のままだったティアラローズも準備をしなきゃと寝室を後にする。
朝から嬉しそうにしている彼女は、ティアラローズ・ラピス・マリンフォレスト。
女性として愛らしいハニーピンクの髪に、水色の瞳。スイーツを食べることと作ることが大好きで、森の妖精に祝福をされているこの国の王妃。
隣国ラピスラズリの出身なのだが、いろいろありこの国へ嫁いできた。
しかし実際は、この世界――乙女ゲーム『ラピスラズリの指輪』をプレイしたことのある前世の記憶を持っている。
それだけならまだよかったのだが、なんとティアラローズは主人公のライバルポジションである悪役令嬢だった! 婚約していた当時の王太子から婚約破棄を突きつけられ、国外追放か? というところで、今の夫……アクアスティードに求婚されてこの国へ来た。
悪役令嬢だと気付いたときは絶望しかけたけれど、今は幸せな結婚生活を送っている。
ティアラローズは自室へ行くと、すぐに侍女のフィリーネを呼ぶ。
「おはようございます、ティアラローズ様」
「おはよう、フィリーネ。アクア様と庭へ行くから、着替えたいの」
「かしこまりました。今日はいい天気ですもんね」
動きやすいものがいいですねと、フィリーネがドレスとストールを持ってきてくれる。春先とはいえまだ外は寒いので、暖かくしなければ風邪を引いてしまうかもしれない。
「朝食は少しゆっくり目でご用意いたしますね」
「ええ、お願いね」
「はい」
ささっとティアラローズの髪を後ろで編み込み、軽くまとめると、フィリーネは満足げに笑う。
ティアラローズの侍女、フィリーネ・サンフィスト。
黄緑色の髪に、セピアの瞳。幼い頃からティアラローズに仕えている、優秀な侍女。
今はエリオットと少しいい雰囲気なのだが、いろいろな障害もあり二人が結ばれるのはまだ少し時間がかかりそうだ。
綺麗に結われた自分の髪に、ティアラローズはくるりと指を絡める。
「本当、フィリーネは器用になんでもこなすのね」
「慣れてますからね。ティアラローズ様だって、簡単にお菓子を作ってしまうじゃないですか。それと同じだと思いますよ?」
フィリーネの言葉を聞いて、なるほど……とティアラローズも納得する。
「ティアラローズ様のお菓子は、新しい流行ですから」
「もっと広まってくれたらいいと思っているわ!」
「はい」
すぐにぐっと拳を握って意気込むと、フィリーネがくすりと笑う。
ティアラローズが作るお菓子は、元々この世界にはないものも多い。日本人だった前世で覚えていたレシピや手法を使っているので、人々の目にまったく新しく映るのだ。
幸いなことは、この世界が乙女ゲームということもあり、ある程度の設備などの文化が発展しているということだろうか。
――じゃなかったら、こんな簡単にお菓子を作れないものね。
その点に関しては、かなり感謝している。
「……っと、そろそろ行かないと遅くなっちゃうわね」
「いってらっしゃいませ、ティアラローズ様」
おそらくアクアスティードはもう着替えを済ませて待っているので、ティアラローズは急いで部屋を後にした。
***
王城の庭園は、庭師が毎日手入れを行うものなのだけれど、マリンフォレストの王城の庭園は他国と少しだけ違う。
庭師だけではなく、森の妖精が草花の手入れをしてくれている。
『そっちのお花、なんだか元気ないかもー?』
『お水、お水が足りないよ〜!』
なんて賑やかな声が聞こえてくるほどだ。
この国には、他国にはいない妖精が自然とともに暮らしている。
森の妖精と、その王キース。
空の妖精と、その王クレイル。
海の妖精と、その王パール。
彼らはときに人々を祝福し、その力を分け与える。ただ、誰しもに与えるわけではない。気に入った人間にのみ、祝福してくれるのだ。
特に草花を好む森の妖精は誰も祝福しておらず、初代国王とその妃を除くと、ティアラローズにしか祝福を与えてはいない。
ティアラローズとアクアスティードが手を繋ぎながら庭園へやってくると、今日も楽しそうに森の妖精たちが花の手入れをしてくれている。
大事に育てているのは、国花である『ティアラローズの花』だ。
「相変わらず、妖精たちは熱心だね」
「花が大好きですからね。今日はお土産にお菓子も持ってきたので、喜んでくれると思います」
「へぇ……それはいいね」
カゴに入れて持ってきたクッキーを見て、アクアスティードは微笑む。
ティアラローズの夫、アクアスティード・マリンフォレスト。
艶のあるダークブルーの髪に、金色の瞳。ここマリンフォレストの国王で、この地を統べる星空の王でもある。
乙女ゲーム『ラピスラズリの指輪』の続編のメイン攻略キャラクターなのだが、悪役令嬢であるティアラローズへ断罪中に求婚して救い出し、共に自国へと戻り結婚した。
「私も一つもらおうかな?」
「それは構いませんけど……部屋に戻ったら朝食ですよ?」
「クッキーの一枚なら、大丈夫。ティアラの作ったものを朝一番に食べられるなんて、嬉しいな」
「アクア様ったら……」
もう、と苦笑しつつも、内心はその言葉に舞い上がる。
自分の作ったお菓子や料理を好きな人に食べてもらえるのは、お菓子作りが大好きなティアラローズにとってとても嬉しいのだ。
――だったら、朝食用にスコーンを焼くのもいいかも!
今の時期であれば、マリンフォレスト特産の苺が旬だ。ジャムにして一緒に食べれば、さらに美味しさがアップするとティアラローズは考える。
そうなると必要な材料は……なんて、思い浮かべてしまうほど。
「ティアラ」
「!」
むむむと思案を始めてしまったティアラローズを、アクアスティードが自分の方に引き寄せる。そのままおでこ同士をこつんと当てて、「何を考えてるの?」と問いかけられた。
どうやら、思考がスコーンへいってしまったことに妬いてしまっているらしい。
「今は私と散歩をしてるんだから、お菓子のことはまた後で。ね?」
「うぅ……はい。アクア様にはお見通しですね」
「もう何年も一緒だからね。予想外のことが多すぎるけど、ティアラのことは大抵わかるよ」
「アクア様……」
思わず、きゅんとしてしまって、じっとアクアスティードのことを見つめる。すると微笑まれて、こめかみに優しいキスが落ちてくる。
二人の世界になって、そのまま口づけを――というところで、『わあぁ……ちゅうしちゃうのかな?』とそわそわした声がティアラローズたちの耳に届いた。
――そうだ、ここは庭園だった!
声のした方を見てみると、つい先程まで草花の手入れをしていた森の妖精たちが興味深そうにこちらを見ていた。頬に手を当てて赤くなっていたり、恥ずかしそうに顔を背けていたり……。
いつもの楽しそうなきゃらきゃらした笑い声は、聞こえてこない。
「あ、あ、えっと……!」
ティアラローズが恥ずかしさのあまり口をぱくぱくさせていると、アクアスティードが「内緒だよ?」と妖精たちへ告げる。
『ないしょなの〜?』
「ティアラが恥ずかしがっちゃうからね。ほかの妖精には秘密にしておいてくれるかな?」
『うん、わかった!』
森の妖精たちは何度も頷き、『まかせて!』と胸を張る。
しかしティアラローズとしては、なによりも妖精たちに見られてしまったことが恥ずかしい。とはいえ過ぎてしまったことはどうしようもないので、今度からはもう少し注意しよう。
けれどアクアスティードは見られたことなんてまったく気にしていないようで、くすくす楽しそうに笑っている。
「見られることなんて、慣れてるだろうに」
「それはそれ、これはこれです……!」
「そう?」
王族ということもあり、部屋に二人きり以外のときは護衛の騎士たちが付いている。なのでよくキスシーンを目撃されてしまったりするのだけれど……間近で妖精たちに見つめられるのとはわけが違う。
「それじゃあ、続きは部屋に戻ってからかな?」
「……ノーコメントです」
アクアスティードに耳元で囁かれて、ティアラローズは真っ赤になって目を逸らす。
――そんなこと、ここで答えられるわけないです!
妖精たちが興味津々で聞いているのに、なんて答えればいいのか。イエスともノーとも言い難いと、ティアラローズは頬を膨らませる。
しかし、ふと。
目線を向けていた先に、ほかの森の妖精たちが集まっていることに気付く。
なにやらしゃがみこんでいて、気分の悪そうな妖精が一人。その周囲には、心配そうにした数人の妖精がいて背中をさすってあげたりしている。
「どうしたのかしら?」
ティアラローズが心配そうに告げると、アクアスティードも「具合が悪そうだね」と妖精の存在に目を向けた。
すると、一緒にいた妖精たちがその理由を口々に告げる。
『なんだか最近そわそわする』
『嫌な感じなの!』
『理由はわからないの、なんだろう~』
どうやら、妖精たちに理由がわからない何かが起こっているようだ。
ティアラローズとアクアスティードは顔を見合わせて、首をかしげる。自分たちでは何も感じることは出来ないので、どうすればいいかわからないのだ。
かといって、妖精たちを放置するわけにはいかない。
『あ、もしかしてティアラのお菓子〜!? 』
「え? そうよ、みんなに食べてもらおうと持ってきたの」
『ティアラのお菓子は魔力が含まれてるから、きっと元気になるよ!』
「本当? なら、早く食べさせてあげましょう」
妖精の言葉にほっと胸を撫で下ろし、ティアラローズは急いで弱っている妖精の元へ行ってクッキーを差し出した。
一つでは大きいので、小さく砕いたものを渡すとゆっくり口に含んで食べてくれる。もぐもぐ食べ進めると、妖精はすぐ元気になって笑顔を見せてくれた。
「大丈夫?」
『うん、ティアラのお菓子は美味しいね! ありがとう〜』
「よかった。どういたしまして」
妖精に微笑みながら、早急に原因を突き止めなければと考える。
彼らのことなら、王であるキースに尋ねるのがいいだろう。ティアラローズは妖精たちにクッキーを渡して、アクアスティードと一緒にキースのところへ話を聞きにいくことにした。
森の妖精王キースが住むのは、王城の裏手にある山だ。そこに彼の城があり、妖精たちと一緒に暮らしている。
周囲は珍しい草花に囲まれ、光り輝く花に目を奪われてしまう。誰もが絶賛するであろう幻想的な場所に、妖精の王は君臨しているのだ。
ティアラローズとアクアスティードがキースの下へ行くと、「よお、どうしたんだ?」といつもと変わらない調子で話しかけられた。
どうやら妖精たちがざわついていることを、あまり気にしていないようだ。
「キース、森の妖精たちの様子がおかしかったから……具合の悪そうな子もいたわ」
「ん? ああ、そういえば空気が重いなとは思ってたんだよな」
あっけらかんとした様子で告げたのは、森の妖精王キース。
腰まで長い緑の髪はゆったりとまとめられ、その瞳は王であることを表す金色。腰には扇をさしており、鮮やかな服装がその存在を際立たせる。
今はティアラローズとアクアスティードの二人に祝福し、なにかと気にかけてくれている。
今回の件に関して何も知らないにしても、どうやら違和感は持っているようだ。
「でも、以前……似たようなことがあったような気がするんだよなぁ」
「本当?」
キースが頭をかきながら告げると、ティアラローズが食い気味に言葉をかぶせる。妖精のことが心配だったので、何か心当たりがあるならぜひ教えてほしい。
「なんだったかなぁ……」
「最近の話なのか?」
「……いや、数百年くらい前だったような気もするが」
考え込むキースに、アクアスティードが問いかける。以前あった似た出来事の記憶を必死に掘り起こしているようだ。
千年以上生きていることもあって、なかなか詳細までぱっと思い出せないらしい。
「特に問題がないならいいが、何かの前兆だったら対応しないといけないだろう」
事前にわかっているならば、それが一番いい。しかしキースは首をひねり、悩んだままだ。
それなら妖精たちに聞き込みをしてみようか? そんな風にティアラローズが考えたところで、ため息混じりの呆れ声が響いた。
「あれを忘れてるなんて、まったくめでたい頭だね」
「クレイル様! ……もしや、原因を知っているのですか?」
姿を見せたクレイルに、ティアラローズは礼をしてからすぐ本題を切り出した。
「知っているというか、恒例行事みたいなものだよ」
風を纏い転移して現れたのは、空の妖精王クレイル。
白色の美しい髪は青みを帯びていて、王を示す金色の瞳。ゆったりとしたシンプルな衣は、どこか彼を荘厳に見せている。
空をテリトリーとし、マリンフォレストに関する情報すべてを把握していると言ってもいいかもしれない。今はアクアスティードに祝福をしている。
驚くティアラローズとアクアスティードに、クレイルは言葉を続ける。
「妖精たちがざわついていた理由は、サンドローズの地下神殿で眠っているサラマンダーが目を覚ましたからだよ。力が不安定になっているから、生まれたての妖精は影響を受けやすいんだ」
「サラマンダーって……精霊の名前ですよね? その、お伽話とか、神話の……」
本当に実在するなんて考えてもみなかったと、ティアラローズは目を瞬かせる。
――でも、ファンタジー要素の多い世界だから……。
存在していたとしても、なんら不思議はない。現に、マリンフォレストには妖精がいるし、その王もいるのだ。精霊がいると言われても、否定する必要はないだろう。
クレイルの話を聞いたからか、キースがぽんと手を叩いた。
「思い出した。そういや、そんなこともあったな」
「まあ、さしてきにするようなことでもないからね」
忘れていてもいいと、クレイルが冷静に告げる。
二人の話を聞く限りでは、あまり問題視する必要はなさそうだ。しかしティアラローズは詳細を知らないため、クレイルに気になったことを問いかける。
「目を覚ますと、何かよくないことが起きたりするんですか?」
「何の問題もないよ」
不安そうな瞳で告げるティアラローズに、クレイルは肩をすくめる。
「よかった」
どうやら心配する必要はないようだと、ティアラローズは安堵する。
弱っている妖精を見たときは、とてつもなく焦りを感じていたのだが、今は話を聞いて落ち着くことが出来た。
そんなティアラローズの肩をアクアスティードが抱き、優しく撫でる。
「問題がないのであればいいが、目を覚ましたサラマンダーはどうするんだ? また眠りにつくのか?」
数百年周期でサラマンダーが目覚めているらしいから、もちろんまた眠りにつくのだろう。けれど、どういった理由で目覚め眠るのかが、アクアスティードにはわからない。
「サンドローズの王族が鎮めるはずだよ。いつものように」
「俺たちはその方法は知らないが、今までも問題はなかったから大丈夫だろ」
クレイルとキースが言うには、サンドローズの王族が解決するということだが、その方法までは把握していないらしい。
アクアスティードはそれを聞いて、なるほどと頷いた。他国の王族が責務を果たすのであれば、マリンフォレストが関わる必要はないと判断したのだろう。
――サンドローズの王族ということは、サラヴィア陛下よね。
ちょうど滞在しているけれど、大丈夫だろうかと不安になる。
――というか、フラグみたい。
なんて、思ってしまったのはティアラローズがゲーム好きだからだろうか。もちろんそう思ってしまったことは、不必要に誤解を招いてしまうから口には出さないけれど。
「ああ、でも……まったくこの国に影響がないわけじゃない」
「え? 何かあるのですか?」
「サラマンダーは火の精霊だからね。サンドローズの周囲にある国に影響が及ぶよ」
クレイル曰く、サラマンダーは火の精霊として人々に崇められている存在であり、その属性は文字通り火だ。
例年に比べると気温が上がる。
加えて物価などの流通が不安定になることと、値段も例年に比べると上がってしまう……ということが起こるのだという。
その話を聞いて、その可能性は確かにあるなとティアラローズは頷いた。
「何か対策は必要でしょうか?」
「いや……マリンフォレストは豊作だから、たとえば他国へ食料の輸出が増えてもなんの問題もないだろう」
寒さが増すなどであれば薪の用意などをしっかり行いたいけれど、夏の暑さが増す分には特に何かする必要はない。行ったとしても、こまめな水分補給を行うように……などの注意喚起くらいだろう。
それに輸出が増えたとしたら、その原因がサンドローズにあるのであれば、恩も売ることが出来メリットも大きいかもしれない。
「確かに水分補給は大切ですね。……あ、それならいっそ塩分もとることが出来るので、塩ジェラートを作るのはどうでしょう? 美味しいですよ!」
これは名案ではないだろうかと、ティアラローズが目を輝かせる。
それを聞いたアクアスティード、キース、クレイルの三人は、まったく予想していなかったためか目を瞬かせて笑う。
「ティアラは本当に菓子が好きだな。なら、作ったときは俺も食べさせてもらうかな」
「あ、すみません。わたくしったら……」
考えてすぐ、口に出てしまった。
大笑いするキースと、呆れたようなクレイル。けれどアクアスティードは、とても楽しそうにティアラローズのことを見ている。
「ティアラが気兼ねなくお菓子を作っていられる国にしたいからね。そう言ってもらえると、私としては嬉しいよ?」
「アクア様……」
トラブルがあったとしても、自分が解決するからティアラローズは自由にお菓子を作って、たまに甘やかしてくれればいいと告げる。
「は、はい……」
ティアラローズはそのストレートな言葉に思わず顔を赤くして、小さく頷くことしか出来ない。
後ろでは、その様子を見ていたキースとクレイルがやれやれと苦笑するのだった。
・誤字脱字報告の受付を開始しました。
いつも感想などでお知らせいただきまして、ありがとうございます。忙しくて、なかなか修正できず申し訳ないです…許して……。
しかしそんなとき、素敵機能の実相!活用するしかない!と、思ったわけであります。おそらくこっちなら、もう少しスムーズに修正できるかも…と、思います。
何かありましたらお気軽にどうぞ。書籍化した、もしくは作業中の部分に関しては別原稿になるので反映できないかもしれませんが、WEB版が気になってしまう人はこの機会ご指摘いただけますと大変助かり嬉しいです。
そして悪役令嬢7巻のお知らせです!
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詳細などは、また近くなったら活動報告を書きたいと思います。今回は表紙にサラヴィアがいて、なんだか新鮮です!気になる方は、ビーズログ文庫さんの公式サイトをチェックしてみてください。
溺愛部分も加筆&番外編も収録していますので、どうぞよろしくお願いいたします〜!