新人モデル
次の日俺と希夏はどちらも仕事だった。
でも時間帯が違うため俺は1度家に帰りシャワーを浴びた。
「……希夏と付き合ってる……んだよな。」
付き合ってるという自覚がわかない。
長年片想いしてたせいなのだろうか。
シャワーを浴びた後ご飯を食べていると希夏からメールが来た。
『やっほー。仕事なう。今日は七瀬ちゃんと被らないからやる気でない〜。』という内容だった。
七瀬は俺ですよ、なんて言えないけど。
『お、頑張れ。佐藤さんだって忙しいんだろうよ。』
という返事をした。
たしかに今日は希夏と撮影は被らない。
《プルルルル……》
「うい。」
『あ、小篠くん?家の前まで来てるから早くね 』
「え、あ、('ω')ウィッス」
慌てて電話を切り、着替えた。
「小篠くん今日はね」
「ん?」
「新人モデルさんと撮影だよ。」
「新人モデル?」
「小篠くんと確か歳一緒だった気がする。」
「高1ってこと?」
「そうそう。名前は確かー…MOEちゃん」
もえ、と聞いて少しドキッとしたのは何故だろう。
そう言えば萌咲にも告白されていたんだった。
「小篠くん?」
「あ、いや何でもない」
不安と期待が高まる中、事務所についた。