こまけぇこたぁいいんだよ!!
アケミール地方 アケミールの町(日本サーバ初期ログイン地点) 中央広場 7.30 AM10:12
VRというものは基本的に自由を表すものだと俺は思っている。
GM側に限る話だが、世界を作れ、法則を作れ、モノを作れる。
つまりは自分勝手に設定したの中で神が何をかもを創造するかのようなことが可能だということだ。
だがしかし、GM側は今まで舞台設計のみだけを作り、後は完全にPC側の好き勝手にさせている。
プレイ内容からストーリーの進め方、アイテムの作成、裏技、PC間の争いまであまりにひどい場合、世界の崩壊だとか、チートの使用だとかを除きほぼ何でも好きにやらせている。
例えば、
中世西欧風ファンタジーの設定の世界で電磁投射砲を作ったり
大軍対一人をやって無双した奴や
科学が発達した世界で何故か魔法を使ってプレイしている奴がいたり
とあるアニメを参考に空気中から魔力をかき集め実質無限の魔力源として使うだとか
地の底まで掘り、マグマを噴出させ、周囲の地形をまるごと変えたり
衛星砲を作ったり
Lv.1全裸なおかつサービス開始直後の状態で始まりの街の裏ボスに挑み、勝利したり
等のことをやって他のプレイヤーからきた運営の苦情回答は
「仕様です」
の一言で済ますほどである。
そして、その何かと理不尽を受けまくったプレイヤーたちの不満はそれを行った俺に向かうわけで。
まあ、結果で言えばその不満を一人で全部潰しのだが、その時の話はするのが面倒なので宇宙人に有用なデータと誤認させて母星に持ち帰らせるとして、現時点で運営がかなり面倒なことしでかしている。
-SYSTEM Quest-
・世界からの脱出
※強制受注
概要
ボス『$&* %@/<!#?{-』を倒せ。
注意、このクエストの完遂時点での死亡状態のプレイヤーは現実でも死亡します。
尚、死亡状態からの復活は特定のアイテムの使用による復活を除き一律
Lv^2×1000Gかかります。
報酬
メニュー項目『ログアウト』の復活
普通に見れば文字化けしているようにしか見えないボスの名前だが、ワールドの設定が非常に細かい運営が初期設定を間違うことは絶対にないと断言できるので名前はこれで間違いはない。
メニュー項目からのログアウトが封じられているだけなのでいくらでもこの世界から抜け出す方法はあるのだが面白くもないし、するのもある意味面倒なので今は素直にプレイしていこうとか思っていたりする。
それよりも周りがうるさい。
泣いたり、叫び声をあげていたり、可笑しな笑い方をしていたり、他人を殴ってたりとカオスでうるさい。
まあ、おそらくデスゲームになったことに嘆いているのだろうがそんなことやっている奴らなんか知ったことじゃないのでスキルレベルを上げるついでにフィールドでレベル上げをしようかと思う。
アケミールの町 南広場 8.19 PM5:28
とりあえず、このステータスを見てくれ。
-Status-
Name Doran
Race Huma
Lv.26
HP 12690
MP 615
Str 260+1
Vit 260+1
Int 260
Min 260+1
Agi 260
Dex 260
Skill 10/10
武具系 0/0
※スキル効果により所持不可
魔法系
火属性 Lv.20
水属性 Lv.19
土属性 Lv.21
風属性 Lv.25
光属性 Lv.20
闇属性 Lv.18
無属性 Lv.30
生産・補助系
策敵 Lv.20 (成長限界)
-探査 Lv.0
-鑑定 Lv.0
-看破 Lv.9
隠密 Lv.20 (成長限界)
-秘匿 Lv.0
-隠蔽 Lv.0
-幻影 Lv.4
装備制限解除 Lv.1 (成長限界)
Weapon 5/∞
初心者の剣 耐久∞ Str+1
初心者の槍 耐久∞ Str+1
初心者の斧 耐久∞ Str+1
初心者の弓 耐久∞ Str+1 メイン装備中
初心者の杖 耐久∞ Int+1
Head 0/1
Armour 2/2
初心者の皮鎧 耐久∞ Vit+1
初心者のコート 耐久∞ Min+1
Accessory 0/8
まあ、なんだこのスキル構成だとか、何で初期装備のままでやっているんだとか言いたいことは色々とあるだろうが問題はそこではない。
ただの、経過記録でしかないんだから。
前面展開型全色バレット。
「チィ...どうなっていやがる」
問題は今、プレイヤーたちに必要である最初のダンジョン『夕闇の森』のボス討伐にどんな技を使うかである。
「これじゃあだめか。なら、これならどうだ!!」
氷の壁。
無属性のスキルレベルが低いからまだ技のバリエーションは五十種類ぐらいしか無いがそれでも一応派手なのはあるのでそれを巧く使ってみましょうかね。
泥沼からの乾燥。
「 ! じ、地面が!クソッ!炎よ、相手を撃ち抜け、ファイアバレット!」
「遅いぞ」
「「メコッ」ガァ...畜sy「ドスッ」」
Winner Doran!
10秒後にヒカルのパーティーメンバーは復活します。
まあ、攻略隊に入ったんだから遊撃とはいえ自重はしないと。
射程範囲がかなり広いものだと確実に周りを巻き込むから使えるのは十種類ぐらいがいいところか。
ああ、いまの状況?
攻略会議で一人で遊撃をやることになったとき五人ぐらい見知らぬ奴らが喚いてウザかったので憂さ晴らしをした。
四人も女がいたがアホ揃いでイラついたのも四割ぐらい入っていたがな。
正直やる価値ゼロだったので、弓装備で魔法込みの近接縛りで、適当に別のことを考えながら最初の十分ぐらい攻撃をせずに動かないということをやってみたが、ノーダメージで全然余裕綽々だった。
周り?
一部は一瞬止めようとはしていたがすぐ説得は諦めて避難してたぞ。
あの五人以外は一度以上直に潰したことがある奴らか俺の知り合いしかいなかったからな。
ちなみに後々に今ここにいる知り合いの腕利き狙撃手黒犬、通称黒に聞いたんだがあいつら、ヒカルという掲示板で勇者(笑)と呼ばれてる奴の所謂ハーレムパーティーだったらしく自信過剰で偽善者ぶっている態度、上から目線に攻略会議に出たほとんどの人がうんざりしてたそうな。
そもそも、俺は興味なんざなかったので役職が決まったらボスの情報を受け取って寝たかったんだが。
そして、黒や他数名は俺が一人で遊撃に配置されればすればどうせあいつは「僕らのパーティーに任せて遊撃を降りろ」とか言いそうだったので、わざとやらせてあいつらがボッコボコにされるの見ようて憂さ晴らししようと画策してたらしい。
で、案の定同じ言葉を言い、俺に手加減されてボコボコにされたのを見て胸がスカッとしたらしい。
黒も「ざまぁみやがれm9(^Д^)」と言っていたので相当なもんだったんだろう。
黒というか男の大半の場合ハーレム野郎だった点が嫌いな理由の半分以上を占めてそうだが。
「・・・帰る。黒、追加情報あったら頼む」
「りょーかいですよっと。明日の午前10時だからな!わすれんなよ!」
「わかってる。じゃあな」
さて、宿をとって寝ようかね。